森本洋平会長ブログ.com
2013/04/25(木) 4月28日
◆4月28日の対日講和条約発効の日に、日本政府が天皇・皇后両陛下の出席のもと、記念式典を 行うとのことで、沖縄では抗議集会が開かれたとのことです。
◆1951年9月8日サンフランシスコで、当時の吉田茂首相が出席して署名し、翌年の4月28日発効となりました。同時に北緯28度以南の奄美・沖縄の南西諸島を日本の行政権から切り離すことも決定したのです。
◆この講和条約と同時に、日米間で安全保障条約も締結され、アメリカ軍の駐留が認められることとなりました。その後、日米地位協定も発効し、急速に米軍基地の整備が行われ現在のような姿になっています。そのような歴史的背景の中で、沖縄では4月28日を「屈辱の日」としているようです。
◆確かに、沖縄県民の気持ちを察すれば素直に記念式典として喜んではいられないでしょうが、逆にこの日を戦争の愚かしさの象徴として、太平洋戦争の反省を行う日とすることもよいのではと思います。そして沖縄県民の皆さまも、未来志向で全国民と共に考えていただければと思います。
◆そのような時に、安倍内閣が憲法改正を前提とした国会承認の三分の二条項を変更して、過半数の発議で憲法改正が出来るようにすると明言。日本維新の会も賛成する立場をとっているようです。7月の参議院選挙の争点にすると明言されていますが、何を焦っているのかというのが私の感想です。
◆尖閣諸島、竹島、北方領土、といった領土問題が大きく影響しているのでしょうか。領土問題などは今に始まった問題ではありません。北方領土付近や、日本海では以前から日本漁船が拿捕されたりする事件が多く起きていました。
◆現行憲法は平和ボケ憲法だとおっしゃる国会議員さんもおられるようですが、国会議員の過半数で発議出来るとなれば、政権交替するたびに憲法改正論議が、政権の考え方で頻繁に出てくると云う、何とも落ち着きのない状態になってしまわないかと危惧いたします。憲法はそんなに軽くはないと思うのですが。
◆国民は選挙で十分に考慮して投票することが出来るのか甚だ疑問です。主権在民の民主主義が損なわれかねないと危惧いたします。時期尚早との感は否めません。もっと時間を掛けて、国民に対する丁寧な説明が必要と思います。
◆今日の言葉 「瓢箪で鯰を抑える(ひょうたんでなまずをおさえる)」
のらりくらりとして、とらえどころのない態度や会話のこと。丸い瓢箪で、ぬるぬるした鯰をつかまえる喩。よくいますよね、話が堂々巡りして何が言いたいのか、さっぱり要領を得ない話し方をする方。替え歌の文句じゃないですが、「建ちそうで建たないマイホーム、行きそうで行かない海外旅行」ですかね。
(森本洋平)