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森本洋平会長ブログ.com

2013/04/12(金) 生活不安解消を

◆春本番です、花冷えのように気温の低い日もありますが、日に日に着実に日差しもきつくなってく 20130411tutuji002.JPG るようです。紫外線の犠牲にならないよう、そろそろ私の頭にも直射日光を避けるバリヤーが必要になってきました。

◆話は少し古いのですが、私が組合の専従役員になった頃です。当時、先進5カ国蔵相・中央銀行総裁会議が行われ、プラザ合意が決定されました。執行委員に成り立ての頃で記憶に残っています。為替レート安定化に関する合意で、要は実質的に円高ドル安にするための内容だったと記憶しています。

◆当時、1ドル230円~240円であったものが、一年足らずで150円まで円高が進んだのです。当時1ドル200円を割り込むと日本の物づくり産業は壊滅すると言われていたものです。オイルショックやドルショックの後でした。製造業であった私たちもどうなるのか非常に心配したことを記憶しています。

◆韓国・中国・新興国の成長など、色んな要素があるにしても、今でも日本の製造業が厳しい国際競争の中で、苦しみながらも踏ん張っている姿に感激いたします。TPPが締結されれば、少しは輸出関連製造業も楽になるのかと思います。農業生産者も保護だけ言うのではなく自助努力を期待致します。

◆そんな折も折、日銀のサプライズとも思える、金融緩和策が発動されました。以前にも書きましたが、日銀の仕事は「円」の価値を維持・高めること、自国の為替を一定のレートで安定させることだと思います。どうやらアベノミクスと言われる政府の経済対策の援護射撃以上の内容となっているようです。

◆マスコミ、評論家、経済界など、高評価であり、今のところ円安・株高で推移しているようです。これでデフレ脱却、インフレターゲット2%に持っていけるのでしょうか。プラザ合意が、その後の評価ではバブル経済の入り口だったとか、失われた20年の元凶であったとか言われていたことを思い出します。

◆デフレスパイラルの原因ははっきりしています、勤労者・生活者の賃金が上がらないこと、将来への生活不安、の2点です。消費出来ない状況と消費したくない精神的不安感です。はたして今回の金融緩和策で賃金上昇と消費意欲の改善に繋がるのでしょうか。バブルで終わらないことを祈っておきます。

◆今日の言葉 「盛者必衰(じょうしゃひっすい)」

  「しょうじゃひっすい」とか「しょうしゃひっすい」とも読まれている。平家物語冒頭文「ぎおんしょうじゃのかねのこえ、しょぎょうむじょうのひびきあり、さらそうじゅのはなのいろ、じょうしゃひっすいのことわりをあらわす、おごれるものもひさしからず、ただはるのよのゆめのごとし、たけきものもついにはほろびぬ、ひとえにかぜのまえのちりにおなじ」より抜粋。(無常)

(森本洋平)