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第27回地方委員会ひらく
復興・再生に全力を尽くし「働くことを軸とした安心社会」につなげよう
連合兵庫第27回地方委員会で誓いも新たに
◆連合兵庫は10月25日(木)、神戸市中央区のラッセホールで、第27回地方委員会をひら きました。
◆地方委員会は役員・地方委員など約200名の出席のもと、2013年度活動計画・当面する政治活動方針・組織拡大取り組み報告などを審議、真摯な討議の結果、それぞれ執行部提案のとおり承認・決定しました。
◆なお、本地方委員会をもって退任される役員13名の表彰をおこない、うち山名幸一:前副会長(兵教協)と住山弘司:前副会長(基幹労連)から、退任者を代表してごあいさつをいただきました。
【開会あいさつ】 山名幸一:会長代理(兵庫県教職員組合協議会)
「連合兵庫第27回地方委員会へ県下各地よりご参集たまわり、まことにありがとうございます。本日は森本会長が諸事のため欠席させていただきます。そのため、村上会長代理に本地方委員会の主催者代表を務めさせていただきますこと、ご了承をお願いいたします。
現在の我が国は、労働・経済情勢も政治情勢もたいへん大きく厳しい課題を背負っている状況ですが、連合兵庫が間違いのない確かな方向性を見出して進んでいくために、本地方委員会がもつ意義はたいへん重要なものがありますが、皆さん方の真摯なご討議によって所期の目的が果たせますよう、よろしくお願いいたします。
それでは、会議を進めるにあたりまして、議長選出をおこないたいと思います。」
【議長選出】山名:会長代理
「議長に関しては、あらかじめ連合兵庫第6回執行委員会で担当組織が決められておりまして、当該組織より登録のありましたお名前を発表いたしまして、皆さん方の拍手でご承認たまわりたいと思います。JAMの粟野毅地方委員です、拍手でご承認願います。」
(満場の拍手で選出)
【議長就任[のあいさつ】粟野 毅:地方委員会議長(JAM)
「時間の都合もありますので、ごあいさつは短く1点のみ申し上げます。最近の報道の中で2030年代に原発稼働ゼロを目標とするとあったのですが、原発事業が縮小方向というこ とで海外就職・勤務を希望する原発関連の技術者が急増しています。そして、それらの技術者に対し、原子力発電に力を注いでいる中国からの引き合いが殺到しているとのことです。日本の脱原発政策が、原発技術の海外流出を促進している実態があります。この傾向自体は自然の流れともいえますが、さきほど申し上げた中国の250基にものぼる原発増設が現実のものとなるとして、その事故予防や危機管理について万全を期待できるのかどうか憂慮されるところです。現在わが国では、福島の原発事故を受けて、暮らしの安心安全という面から原発に関する論議が盛んだが、これを単に国内だけの問題として議論するだけで済むのかどうか、ということを申し上げまして、議長就任のご挨拶とさせていただきます。」
【資格審査報告・地方委員会成立宣言】地方委議長
「資格審査のご報告をおこないます。午前10時31分現在の出席状況は、召集地方委員125名中、出席103名、委任3名、計106名。役員75名中、出席役員51名。他に顧問3名、特別地方委員15名が出席しています。地方委員会の成立要件は、連合兵庫規約第28条により、地方委員の3分の2以上、役員の過半数が出席することによって成立すると決められていますので、同条に照らして本地方委員会が成立していることを宣言します。」
(満場の拍手で確認)
【議事録署名人選任】地方委議長
「議事録署名人の選任に移ります。この件につきましても第6回執行委員会で担当組織をご承認いただいており、当該組織より議事録署名人として登録いただいた方がありますので、氏名を発表し、みなさんの拍手でご承認いただきたいと思います。
議事録署名人は、電機連合の田尻陽一:地方委員、兵教協の池田啓子:地方委員にお願いしたいと思います。」
(満場の拍手で確認)
【主催者代表あいさつ】
ごあいさつ 会長代理 村 上 昇 おはようございます。連合兵庫第27回地方委員会に県下各地からご参集いただきました構成員・地方委員の皆さん、大変ご苦労さまでございます。会長代理の村上で ございます。冒頭、司会者の山名会長代理からもございましたように、異例ですが、森本会長の出席がかなわなくなりましたので、私から地方委員会開会にあたり代表してご挨拶を申し上げたいと存じます。 まず、本地方委員会には、公務ご多忙の中、兵庫県より井戸知事、神戸市より中村副市長、民主党兵庫県連代表の松本衆議院議員、そして来年夏の参議院選挙を闘われます辻参議院議員、労働者自主福祉団体の各ご代表様、兵庫高退連より藤江会長、部落解放同盟兵庫県連より橋本書記長など、多くのご来賓の皆様にご臨席を賜っております。ここで、日頃のご指導とご厚誼に対する感謝の意も込めて、全体の大きな拍手で御礼に代えたいと思います。よろしくお願いします。(拍手)本当にありがとうございます。 さて、本地方委員会は、昨年10月に開催した第13回定期大会から1年が経過し、2年間の運動方針をこの1年間どう実践してきたかを振り返り、残された向こう1年間の課題を確認することが主要議題となります。
また、本委員会は、年内の解散・総選挙が想定されるなかで、そうした事態にも備えるため、午前開会の1日会期とさせて頂きました。予想に反して、解散時期は来週29日に召集される臨時国会での与野党攻防如何との情勢となっています。その意味で今日は、十分に論議の時間がございますので、是非とも真摯な論議をお願い申し上げておきます。 第一の課題は、「東日本大震災からの復興・再生」についてです。 大震災から1年半余りが経過しましたが、今もなお数多くの被災者が生業や雇用の場を失って生活基盤を揺るがされ、加えて、30万人を超える人たちが仮住まいを余儀なくされるという現実にあります。 また、原発事故によって周辺地域に広がった放射能汚染もいまだ収束のめどは立たず、故郷を離れ避難生活を送る住民も10万人とされています。 この国難ともいえる東日本大震災に遭遇して、17年前に阪神淡路大震災を経験した私たちが改めて思ったことは、自然の巨大なエネルギーの脅威を前にした私たち人間の無力さと同時に、そうした中でも、先人の知恵を引き継ぎ、現代の叡智を最大限投入して、自然災害のリスクを可能な限り低減させていく努力も積み重ねていく必要があるということ、加えて、それぞれのコミュニティにおいて「支え合うこと」「助け合うこと」そして「絆」の大切さを再認識したことです。 連合兵庫はこの間、「阪神淡路大震災で受けた支援の恩返し」を合言葉に、緊急カンパや現地ボランティア活動に取り組むとともに、この1年間は、県内避難者への支援との想いから、県行政への要請行動や恒例の「もちつきフェア」への参加案内、そして東北物産展なども開催してきました。また、連合宮城の協力のもと移動三役会議を仙台で開催し、被災地の現状視察も行いました。さらに、本年5月には、震災を風化させないとの想いを込め、連合福島の今泉事務局長と県立舞子高校の諏訪先生を講師にお招きした講演会とボランティア活動参加者の経験交流などの「震災イベント」を催し、成功裏に終えることができました。その「震災イベント」報告書も発刊したところです。 私たちは決してこの震災を、また震災から得た教訓を風化させてはなりません。震災以降も頻発している自然災害等に対する支援も含め、阪神淡路大震災を経験し、多くの支援を受けた地方連合会としての使命・役割を自覚し、個人として、組織として被災地・被災者を支援する活動を模索し続けていく必要があります。どうか皆さんの今後とものご協力をお願い致します。 第二の課題は、「組織拡大と強化」そして「地域に根ざした顔の見える連合運動」の推進に向けた取り組みでございます。 昨年の定期大会において森本会長が強調されたことですが、「数は力であり、継続は力と言います。どのような時代になっても、労働組合が社会の公器として存在し、その役割を果たしていくためには、組織拡大・強化を抜きには出来得ません。」このことに尽きると思います。 連合兵庫は昨年の大会で、「1000万連合実現」の方針を受け、「40万連合兵庫」をめざすとの方針を確認しました。この1年間、組織拡大特別委員会やプロジェクト会議における論議を経て取りまとめられた「アクションプログラム」を本委員会の特別報告として扱い、それらを反映した活動計画に基づき、2020年という目標達成年に向けた第一歩を歩み出すこととなります。 すべての構成組織は、産別本部指導のもと、組織拡大を運動の柱に位置づけられていることと思います。しかし、企業によるビジネスモデルの変化やリストラ、正規から非正規への置き換えなど、労働組合にとって非常に厳しい環境変化のなかで、思うように取り組みが進まない、また、そのことが、対応不足や経験不足につながり、組織として求められる「役割・機能」の低下や魅力の減少などといった悪循環に陥っているのが、今日的な全体状況ではないかと思います。 企業内組合の限界論を乗り越えるためにも、「40万連合兵庫」をめざす取り組みを契機に、この悪循環を立ち切り反転攻勢させなくてはなりません。そして、組織の在り方を見直し、改革を進め、組織拡大をめざすことを通じて、人材を育成し、「体制・組織強化」を図っていくことに、この取り組みの大きな目的があります。 したがって、「1000万連合」「40万連合兵庫」という数にこだわることも必要ですが、実現をめざすプロセスが極めて重要であることを改めて確認し合いたいと考えるところです。 この取り組みを進めるにあたっては、構成組織・地域協議会そして連合兵庫が三位一体となって取り組むことはもとより、それぞれのリーダーの本気度が試されることにもなります。中央産別組織においては、それぞれの産別事情等も抱えるなか、温度差が生じているとも言われていますが、連合兵庫においては、この間、営々と築き上げてきた組織間・地協間の信頼関係に裏打ちされたネットワーク基盤をフルに活かし、他の地方連合会からも注目されている組織拡大推進体制をさらに強化して、堅実かつ地道な取り組みに一体となって着手してまいります。構成組織・地域協議会におかれましても、自らの最優先課題との認識を共有頂き、持場・立場で努力し合うことを本委員会で誓い合いたいと存じます。 次に、「地域に根ざした顔の見える運動の推進」に向けた取り組みです。 連合本部の新地協方針に基づき、この1年間は、数度の地協代表者会議における意思統一をふまえ、各地協が主体となり対応を進めてきました。その結果、すでに新地協として認定を受けていた5地協(神戸・姫路・北阪神・東播・但馬)に加え、数地協で専従役員配置に目途がたち、要件を満たすこととなります。残された地協については引き続き体制整備、とりわけ専従役員配置と独自事務所での運営に向けご努力を頂くとともに、各構成組織におかれましても、専従役員派遣やOB役員の紹介など、可能な限りの協力をご要請申し上げるものです。 そのうえで、各地協専従体制のもと組織拡大の取り組みをはじめ、地域の実情に応じた運動強化をめざすこととします。 地協運動の強化に関連して、労働福祉団体との連携の在り方について、若干付言させて頂きます。 2012年は国連が定めた「国際協同組合年」です。その背景には、グローバル経済の進展と市場原理主義のもとで世界的に格差と貧困が拡大している中、協同組合がその解消に寄与していることを評価されたことが挙げられます。 わが国には、労働金庫や全労済、労福協や生活協同組合などが存在し、それぞれの立場で幅広く「共助」を担われています。とりわけ、労働金庫と全労済は、労働運動を基盤とする協同組合組織であり、その設立と運営には労働組合が深く関わってきました。 しかし、時代が変わり組合役員・団体役員の世代交代が進むなか、「事業者」と「お客様」の関係に陥っているのではないかとの指摘もあります。したがって、今後、労働者自主福祉事業を強化・充実させていくことは、労働運動自らの役割でもあるとの原点に立ち返り、これまで以上に連携を深化させて、「地域に根ざした顔の見える運動」の実践にも繋げていかなくてはなりません。 国際協同組合年という単年度のイベントに終わらさせず、本年を契機に、私たちがめざす「働くことを軸とする安心社会」の実現に向けた取り組みの一環として、県域および各地域における新たな連携方策を模索してまいりたいと考えています。各団体および地域協議会の前向きな対応をお願いする次第です。 第三の課題は、政治の現状に対する認識と国政選挙に臨む決意についてでございます。 2009年9月の政権交代から3年が経過しました。政権交代に大いなる期待を抱いた分、失望感が大きいことも事実です。しかし、政治とは政治家だけが行なうものではなく、有権者も含めたシステムです。憲政史上初めての政権交代、民主党政権発足以降の「課題」も「成果」も“政権交代がある政治”を定着させ、議会制民主主義を成熟させていくプロセスの途上に他なりません。その意味で、私たち一人ひとりの有権者の意識と行動もまた問われています。現実の政治や生活に向き合うなかで、一つ一つ解決していく意外にはありません。期待と落胆を繰り返していても何も生み出せませんし、現状に失望してヒーローの登場を期待しても幻想にすぎず、決して解決できる訳ではありません。民主主義のプロセスには、相応の時間と手間を要するものだと受け止めることも必要なのではないでしょうか。 最近は、既成政党への幻滅を背景に「政敵」を作り上げ、実現困難な政策を歯切れの良い言い方で有権者の期待を集めている新しい政党や政治集団も生まれています。しかし、私たち働く者や生活者に主軸を置き、政策を共有し得るのは、やはり今も「民主党」です。国家公務員制度改革関連4法案の審議結果については、極めて残念ですが、労働関連法案をはじめ、自公政権時代には難しかったことが、民主党政権によって着実に前進してきた政策も多々あります。 民主党政権には、この3年間、何が実現できて何が不足していたのか真摯に総括し、再度、政策=マニフェストとして磨き込んでいく丁寧な作業が必要です。そして、その営みや考え方を、国会議員・地方議員が一体となって支援団体や有権者に地道に訴えていくという大切な地域活動の強化も、与党議員としての責任であり、国民からの信頼を取り戻す唯一の道でもあることを、口幅ったい言い方で恐縮ですが、民主党の皆さん方には指摘しておきたいと考えるところです。 ただ、こうした与党としての責任に背を向けて、勢いのあるグループにすり寄ろうとする議員も存在します。当然のこととして、そうした行動は決して国民の信頼を得られないであろうことも付言しておきたいと思います。 本日の地方委員会は、すでに連合兵庫として推薦決定をしています来年夏の参議院選挙予定候補「辻泰弘」参議院議員と併せ、比例区から立候補予定の9名の連合組織内候補を確認し合い、連合兵庫全体で「闘う意思」を結集する場にしなくてはなりません。 来るべき総選挙も含めた国政選挙等の基本方針をのちほど、議案提起させて頂きますが、本日は近々の解散・総選挙もありうる衆議院選挙への対応、さらに来夏の参院選挙での兵庫県選挙区の辻泰弘:参議院議員をはじめ比例区予定候補の連合組織内の9名、この必勝に向けての諸準備、また参院選と同日投票が想定される兵庫県知事選挙、くわえて10月におこなわれます神戸市長選挙の諸準備についてご討議いただくことになっていますが、連合兵庫にとって、向こう1年間は、今後の政策実現力の維持・向上をはじめとした運動前進を期すうえでの礎ともなる、極めて重大な政治決戦の年となることを全体で認識し合い、さまざまな困難、そして厳しい逆風下での戦いが想定されますが、兵庫県下それぞれの地域・職場において、最大限の力を総結集して戦い抜こうではありませんか。 すべての構成組織・地域協議会、すべての組合員の皆さん、そして高退連の諸先輩の皆さん方の格段のご協力・ご支援を切にご要請申し上げるものでございます。 最後になりますが、この1年間、連合兵庫に寄せられました、皆様方のご協力に改めて感謝申し上げつつ、極めて重要な正念場となる向こう1年間、これまで以上のご協力・ご支援をお願い申し上げまして、森本会長に代わってのご挨拶とさせて頂きます。 ご清聴ありがとうございました。 |
【来賓あいさつ】
井戸敏三:兵庫県知事
県下の経済状況は、皆さん方も感じておられると思いますが、げんざい
足踏み状態となっています。回復基調であったのですが、ここにきて足踏み状態に後退してしまった。そして、将来に対しても、とくに中国との関係が懸念材料として出てきています。 中村三郎:神戸市副市長
日本社会が少子・高齢化がすすみ、人口減少時代を迎えています。また経済情勢も東アジアを中心とした発展途上国の台頭ということがあり、たいへん厳しい国際状況に立たされているということから、わたしたち働くものを取り
巻く環境は非常に厳しいものになっておりますが、連合兵庫はすべての働く人々のために 『働くことを軸とした安心社会の実現』 を運動方針に掲げて活動を展開されていることに心から敬意を表する次第です。 松本剛明:民主党県連代表
ご支援のお陰をもちまして政権の座について3年が経過。個人的には、民主党政権の評価をもう少し正当に行ってほしいという気持ちがありますが、できたこと、できなかったことを真摯に反省し、新たな前進につなげていきたいと思っています。
働く人々の幸せを求めて活動を展開しておられる、連合兵庫の皆様に心より敬意を表します。 来夏の参議院選挙をたたかうにあたり、いち早くご推薦決定いただきましたことに厚く感謝申し上げます。昨年は、厚生労
働副大臣として、政府の中枢で仕事をさせていただくという経験をさせていただきましたが、このようにわたしが議会、政府で仕事ができますのも、すべて連合兵庫のご支援のたまものと肝に銘じております。
日頃は各支店の推進委員会へ役員派遣いただき、労働金庫運動をお支えいただいておりますことに深く感謝申し上げます。
普段のご支援ご協力に対し、深く感謝申し上げます。
働くことを軸とする安心社会の実現へ、日夜ご努力を重ねられていることに対し、深甚なる敬意を表する次第です。連合兵庫におかれては、対県政策制度実現要請を、そして各地域協議会におかれても各行政に対して政策制度の要請活動をすすめられ、労働者・地域住民の暮らしに大きく貢献されていますが、わたくしども労福協も勤労者福祉サービスセンターとして機能充実をはかり、実効性のある勤労者福祉活動を展開してまいりますので、連合兵庫のますますのご支援ご協力をお願い申し上げます。
◆藤江勝久:兵庫高齢・退職者連合会長
◆佐藤啓太郎:兵庫県産業労働部長・大久保博章:兵庫県産業労働部政策労働局長・境照司:兵庫県労政福祉課長・兵庫県労政福祉課 繁田氏・加納氏・高田氏 |
【活動経過報告】土肥:事務局長代理
(内容省略)
<発言> 兵教協:井上地方委員
「日頃から活動にご協力いただいております教育創造県民会議について、『兵庫の教育を良くする県民署名』のとりくみへのご協力について、一言お願いをさせていただきたいと思います。この署名活動は、昨年はお陰さまで26万強もの署名があつまりまして、それをもって昨年12月12日・16日に井戸知事ほかに要請行動をおこないました。結果、子に似対して学校現場の改善希望を要請していただけるという成果を見ています。本年の署名活動につきましても、教育への公的資金の投入要請などをテーマに署名協力依頼をおこなっておりますが、皆様方の格段のご理解ご協力をたまわり、教育改善の実をあげてゆきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。」
<回答> 土肥:事務局長代理
「発言の趣旨については充分理解し、連合兵庫としても思いを同じくしてとりくんでいます。具体的には、署名については地域協議会経由で各組合・組合員にお願いしているところです。 それから、署名活動とは別ですが、この教育創造県民会議についてはわたしも事務局次長として役割を担っているところですが、結成の段階から各地区において地区会議を組織していただくことをお願いしています。いまだ未結成の地区がありますので、ぜひとも近いうちに結成していただき、子どもの教育を単に学校現場だけでなく、地域全体の力で進めていけるような体制をつくっていきたいと考えていますので、よろしくお願いいたします。」
<回答> 辻:事務局長
「署名活動については、ただいま土肥事務局長代理がお答えしたとおりですが、わたくしども連合兵庫は若年雇用問題ということに強い問題意識をもっておりまして、ご承知のように6月には政府、労働界、経済界、など多くの関係団体があつまりまして若年雇用戦略なるものがまとめられておりますが、いま各都道府県段階においてもいかにスムーズに学校から職場へ移行していくかということについて支援機構のようなものをつくろうということがすすめられております。労働の意義、就労観といったことに関する啓発などをすすめると同時に、連合兵庫として若年層の質の高い雇用の実現へ向けて政策提言しているところです。今後も対県要請の重要な柱としてとりくんでいきたいと思っています。」
(満場の拍 手で承認)
【2012年度会計決算報告】森脇:副事務局長
(内容省略)
【会計監査報告】水口:会計監査(サービス連合)
(内容省略)
(決算報告・会計監査報告を一括して満場の拍手で承認)
【特別報告:連合兵庫40万組織拡大プロジェクト】森本:副事務局長
連合兵庫40万組織拡大アクションプログラム(案) = 情熱・行動・努力!組織拡大は労働組合の生命線である= 連合兵庫は第8回定期大会で組織拡大を最重要課題と位置付け、組織拡大アクションプログラム(第1次=2004年、第2次=2006年、第3次=2009年)を作成し、各構成組織、各地域協議会と連携し、取り組みの強化を図ってきた。また、1998年に組織拡大の実践行動隊として、「組織拡大プロジェクトチーム」を編成し、今日も未組織企業、未加盟組合を中心にオルグ行動を実施しているが、多大な成果を得るまでには至らず兵庫県の組織率は21.0%と低迷しているのが現状である。 連合本部は新たな時代に対応した組織化方針とその具体化にむけた新たな組織化手法として「連合1000万実現プラン」を策定した。連合兵庫もこのプランに基づき、新たな組織拡大戦略を実行し、「連合兵庫40万組織拡大の実現」に向けて取り組むが、目標を達成していくには連合兵庫、各構成組織、地域協議会が三位一体となって、取り組まねば到底達成は困難である。全組織が一丸となり取り組み、連合がめざす「働くことを軸とする安心社会」を実現するため情熱と行動・努力で実行していく。 Ⅰ.組織拡大が進まなかった背景と要因 1.厳しさを増す社会経済環境の中では…… ● デフレ経済の中で、正社員の採用減や非正規への置き換えが続発、連合は、2007年に非正規労働センターを立ち上げ、パートタイマー等の組織化に取り組み133万人(内パート42万人)の組織化を果たしたが、既存組合員171万人が減少し、結果的に総数で38万人減少となった。 ● 景気の長期低迷化、グローバル化の進展により産業の空洞化、デフレ経済による労働市場の崩壊、など労働現場は厳しい社会圧力を受け、企業の分社化や再編、海外移転、閉鎖などが多発し正社員が激減した。 ● 組織化の対応も遅れた。定年退職者への継続加盟への取り組み不足、若年層の離職率の高まり、組合への無関心層の増加、多様な雇用形態に対する組織化への対応不足、こうした中、現状の組織規模の維持さえも厳しい状況にあり、経験豊富な組織拡大担当者不足も大きな要因となっている。 2.社会的影響力低下への懸念として…… ● 組織拡大の目標の一つに労働組合が掲げる社会像の実現にある。そのために、 産業政策.経営対策活動など実現していくには、高い組織率の労働組合のバックアップと力が不可欠である。規模、雇用形態、産業の違いに関係するものではない。 ● 日本社会の労働人口減少は、組織化対象の減少と言う意味で労働組合にとって大きな課題となる。 ● 組織の減少による社会的影響力の低下は、労働運動の弱体化に直結し早い対応と、それを支える人材育成が重要である。 3.時代に対応した新たな組織化方針の必要性は…… ● 組織の減少によって組織の存在意義が低下しないためにも、連合本部、構成組織、地方連合会が一丸となって「確かな成果」を全員で共有して行くことが重要である。そのために、これまでの組織拡大行動の全てを総点検し時代にマッチしたものか、実効性が高く共感出来きるものかという観点から実効性の高いものから提起して行く。 ● 1000万連合は、ゴールではなく将来の一里塚であり「働くことを軸とする安心社会」を樹立しなければならない。 Ⅱ.実現への新たな行動枠組み 1.取り巻く環境 (1)増加する個別労使紛争の中、問われる労働組合の役割…… ● 日本社会を取り巻く環境は大変厳しい状況下にあり、労働現場でのトラブルが多く労働者の暮らしは厳しい状況下である。こうした要因は労働組合の数が少なくトラブルを未然に防ぐには労働組合の役割は大きいものである。 ● 労働組合の無いところに労働組合を作ると言う事は、労働運動の原点であり、労働組合を作り労働現場で発成する数々の問題を自らが主体性の中で解決し厳しい現況を打ち破り反転攻勢に出る事が労働組合の社会的責任でもある。 (2)労働運動の方向性にも変化の兆し…… ● 連合結成直後にバブル経済が崩壊、労働組合は企業や株主に偏る配分の構造に対して是正や安心安定した暮らしの実現に向けた運動を展開してきた。しかし実効性、対抗策は打ち出せず、これまでの日本型社会が築き上げて来た多くの価値観は時代遅れの感覚が広まった。 ● 現在、新自由主義的価値観の崩壊により、労働組合の存在意義が改めて見直される時代になった。特に東日本大震災を契機に「絆」「つながり」と言った価値観が強く認識されてきた。これらの言葉、新しい共同体と言う意識を職場や地域社会にどう定着させていくかと言う事が労働運動の今日的課題となっている。 (3)新たな「枠組み」と「役割分担」による組織拡大行動……
● これまで組織拡大行動は、連合本部、構成組織、地方連合会が個々の枠組みの中で対応してきた。 (4)日本の労働界に与えられたラストチャンス……
● 1000万連合実現の道筋は、労働運動の再構築そのものである。 ● これまでの教訓をしっかりと受け止め、日本の労働界に与えられたラストチャンスという認識に立ち、今こそ全組織一丸となって組織拡大行動に向け強い意識でとりくまなければならない。 2.連合、構成組織、地方連合会の役割分担の見直しに向けて (1)見直しの必要性…… ● 連合結成以来、組織拡大の主体(中心的役割)は、構成組織、加盟単組が担うことを基本として来た。しかし、近年の労働環境の変化は、構成組織の労務構成や雇用形態の多様化といった状況を生み出す要因となり、組合員構成にも大きな変化を与えるようになってきた。これまでの正社員組合運営から、非正規社員、再雇用者、派遣、契約社員を含めた多面的組織運営が必要となっている。 ● 加えて、バブル経済崩壊以降、新規正社員採用の抑制政策、成果主義的人事政策、等により組合関係でも組合役員の発屈、育成が困難となり組合役員なり手不足で組織拡大の中心的役割を担う役員の慢性的不足状況に至った。 ● こうした社会環境の変化と構成組織の事情を踏まえ、より確かで効果的な組織拡大を行うために第二次財政確立検討委員会で確認され「組織拡大の主体は構成組織」「連合はその環境整備」という役割を全面に見直す必要がある。 (2)新たな役割分担…… ● 先にも述べたように、1000万連合を達成するには三者一体で取り組まねばならない。具体的には、相互連携で組織化効果と実効性が高いと判断した場合は、新たな組織化行動、横断的組織化行動の枠組みを活用し実効性を高める新たな枠組みを設定する。 ● これまでのように、自組織が抱え込むだけでなく連合のスケールメリットを活かし相互連携によって結実し、そのための新たな役割分担と新たな仕組みづくり、共有化していく。 ① 行動基準 ◯ 連合本部、構成組織、地方連合会が一体的、集中的に組織化行動に取り組む。 ◯ スローガン… すべての職場・地域に労働組合を! 「正しい認識・確かな判断・一気の行動」 Ⅲ.連合1000万実現プランに基づく、連合兵庫40万組織拡大の取り組み 1.組織拡大対象企業の把握・設定など「横断的組織化」の推進 (1)連合兵庫、各構成組織の連携について ① 組織拡大対象リストの作成 組織拡大プロジェクトでの対象リストを新たに拡大するため、各構成組織に対象リストの報告を依頼すると共に、現在連合兵庫で作成中の兵庫県下1万企業のリストを基に、従業員規模、業種、関連企業、地域等に精査し、過去の対象リスト企業も視野に入れて、新たなターゲット(対象リスト)を設定する。 ターゲット企業については2013年6月末までにプロジェクト会議で点検 し、組織拡大特別委員会で確認し、連合兵庫機関会議が決定する。 その後、連合兵庫ホームページ(NEO)に掲載する。(IDパスワードは構成組織ごとに配付済)。 ② 組織拡大対象リストに基づく組織化行動について 決定されたリストに基づき、可能性の高い対象企業・対象労組を組織拡大プロジェクト会議、組織拡大特別委員会で選出し、組織拡大プロジェクト委員をメインに関連組織と連携し行動する。 2.拡大目標の設定とロードマップの策定について (1)拡大目標数の設定について ① 各構成組織と個別に情報交換し、2020年までの目標数を設定するため、拡大目標設定会議を開催する。(構成組織を対象に2013年1月、3月、5月に開催) 組織拡大特別委員会で確認し連合兵庫機関会議で承認の上、2013年6月までに連合本部へ報告する。 (2)ロードマップの策定について ① 2013年9月までに2020年までの組織拡大目標を実現するためのロードマップを組織拡大プロジェクト、組織拡大特別員会で策定し、連合兵庫機関会議で決定する。 3.日常的な構成組織との連携・連動による組合結成について ① 労働相談・電話対応のからの連動について 「なんでも労働相談」から組合結成に至るケースも少なくもなく、日常の労働相談件数も多くなっている。現在3名のアドバイザーを中心に対応しているが、年中無休の労働相談の開設も視野に入れながら、当面、集中的な労働相談(連合一斉労働相談や組織拡大集中行動等)には各構成組織、各地域協議会も相談員として要請する。 ② 労働相談からの組合結成について 労働相談からの組合結成は、従来から関係組織と連携して組織化をしているが、今後も更に連携を密にして取り組む。 ③ 連合兵庫地協ユニオン、JTUC(個人加盟)ユニオンからの連動について 連合兵庫ユニオンは12地協ユニオンと個人加盟のJTUCユニオンで構成しており、現在23組織と個人加盟1名で1,022名の組合員である。2005年に結成して7年が経過しているが、2020年までに構成組織に移行できるよう関係組織と連携していく。 また、各地協ユニオン役員構成は地域協議会で対応しているが、JTUCユニオンの役員については組織拡大プロジェクト委員をメインに構成する。 ④ 組合結成準備会からの連動と構成組織への移行について 労働相談や企業訪問オルグ等で労働組合結成に至る場合は、従来から関係組織と連携して組織化を進めており、今後も連携を密にして取り組む。 また、連合兵庫で組合を結成し、すぐに構成組織に加盟できない場合は、連合兵庫ユニオンの基に置き、当該組織が自立した活動が可能となるよう、最長2年間を目途に指導を図る。 4.未組織企業、(関連企業・連結決算企業含む)、未加盟組合対策について ① 未組織企業対策について ○ 構成組織の取り組み 構成組織は中央組織の指示に基づき、加盟単組の「企業内未組織労働者の100%組織化」に向けて、2013年9月までに状況を把握し、連合兵庫、中央組織に報告する。また、子会社、関連会社、取引先企業などのリストを作成し、組織化に向けて取り組む。(連合兵庫未組織企業リストも参考) ○ 組織拡大プロジェクト 従来の組織拡大オルグ行動を強化、拡大して県下の未組織企業リストに基づき、オルグ訪問活動を実施する。 ② 未加盟組合対策について ○ 地域協議会の取り組み 未加盟組合については、各地域協議会、組織拡大プロジェクト、連合兵庫担当地域者と連携して訪問活動を実施する。 実施月は3月~4月、6月~7月の設定し年間最低2回は訪問し、5月と9月に合同会議で報告する。 5.各構成組織、組織拡大プロジェクト、地域協議会の連携した会議の開催について 現在、組織拡大プロジェクト会議は年4回、組織拡大特別委員会は年2回開催しているが、全体的な会議を年1回(12月執行委員会終了後)に開催する。(状況報告と来年度取り組み) また、地協組織拡大強化専門会議(仮称)を設置し、地域の状況把握と未加盟組合対策の調整と取り組みの強化をはかる。(会議の開催は2月、5月、9月) 6.組織拡大に向けて人材教育、オルガナイザーの育成について 毎年6月に開催している組織拡大オルグ実務者研修会(1泊2日)と11月に開催している組織拡大実務者研修会の内容を実践教育として位置づけ、オルガナイザーの育成強化を進める。 各地域協議会においても、組織拡大研修会を検討する。 7.兵庫労使相談センターとの連携について 1996年に兵庫県経営者協会、連合兵庫の経験豊富な相談員で開設されている兵庫労使相談センターも多くの労働相談が寄せられており、センターの紹介で労働組合を結成したケースもある。労使相談センターとの連携を図るため、組織化相談窓口を設置し対応する。 |
(満場の拍手で承認)
【第1号議案:役員交代に関する件】辻:事務局長
選出組織より次の通り役員交代について届けがあるのでこれを承認する。
役 職 名 |
就 任 者 |
退 任 者 |
選 出 組 織 |
副 会 長 |
福 永 明
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住 山 弘 司 |
基幹労連兵庫県本部
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森 永 進
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若 山 忠 義 |
電機連合兵庫地方協議会
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泉 雄一郎
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山名 幸一 |
兵庫県教職員組合協議会
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三 浦 剛
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溝 口 博 己 |
自動車総連兵庫地方協議会
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執行委員
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河 合 豪 史
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山 崎 吉 博 |
基幹労連兵庫県本部
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堀 井 説 也
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山 下 輝 男 |
電機連合兵庫地方協議会
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西 風 辰 昭
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田 原 聡 |
情報労連兵庫県協議会
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丸 田 聡
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長谷川 未吉 |
兵庫フード連合
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浜 田 毅
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井 澤 信 吾
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化学総連兵庫地方連絡会
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荒 木賢 一
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前 田 良 一
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全電線兵庫地方協議会
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田 口 雅 彦
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増 田 常 男
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海員組合関西地方支部
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小 野 元 久
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岩本 竜一
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大阪国税労組兵庫地区本部
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池 田 逸 郎
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久 保 正 美
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全水道神戸市水道労組
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隅 井 豊
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高 須 哲 也
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国公総連近畿兵庫県協議会
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岸 谷 清徳
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皆 木 賢 五
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交通労連兵庫県支部
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三 浦 拓 実
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曽 根 一
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日放労ひょうご県域分会
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金 井 信 之
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大 柿 芳 則
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森林労連全国林野関連労組兵庫分会
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会計監査
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松 浦充 幸
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坂 本 淳
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サービス・流通連合兵庫県支部
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以 上
(満場の拍手で確認)
【第2号議案:2013年度活動計画(案)の関する件】辻:事務局長
2013年度活動計画(案)に関する件 【 総 論 】 復興・再生に全力を尽くし、「働くことを軸とする安心社会」につなげよう
連合兵庫は、昨年10月27日に開催した第13回定期大会決定の「2012~2013年度運動方針」に基づき、構成組織ならびに各地域協議会との連携のもと積極的な活動を展開してきた。今次第27回地方委員会では、後半年度となる2013年度活動計画を提案する。
この「2013年度活動計画」は、既定の運動方針に基づく1年間の活動実績等をふまえ、補強および新たな取り組み等を追加提起するものであり、既定方針を補完する位置づけとなる。
1.東日本大震災からの復興・再生 東日本大震災から1年半を経過し、復興に向けた様々な取り組みが推進されているが、被災地の復興・再生は道半ばである。そして、いまだ避難生活を余儀なくされている被災者は十数万人にのぼる。復興需要もあるが、第一次産業を含む産業・生業の再建、雇用の確保・創出は不十分であり、福島原発事故の収束、被災者救援も遅れている。復興計画・予算の執行と資源・エネルギー政策の見直しを進め、人々の生活の安心に繋げていくことが求められている。 2.経済・雇用情勢をめぐる特徴 (1)2011年秋のギリシャ債務危機は、今年に入ってイタリア、スペインへと波及し、債務危機はEU諸国全体の問題へと広がっている。先進国全体に広がる経済の低迷と信用不安、財政悪化の背景には、リーマンショック以降の財政支出の増大と新興国の経済拡大に伴う競争激化、金融資本主義の影響などがある。G20での論議も重ねられているが、世界経済は先行き不透明な状況から脱することができていない。 (2)2011年9月に発足した野田政権は「分厚い中間層の復活」を掲げ、新成長戦略(2010年策定)を改訂し「日本再生戦略」を策定した(2012年7月)。2020年にむけて大震災からの復興と日本の再生、デフレからの脱却、グリーン/ライフ成長戦略、雇用の創出、社会・経済を支える人材育成、などを掲げている。 とりわけ、デフレ脱却、行き過ぎた円高の是正、雇用創出など、待ったなしの喫緊の課題への取り組みをはじめ、予算の重点化も含め大胆な政策実行が求められている。 (3)内閣府は、月例経済報告(9月)において「景気は、世界景気の減速等を背景として、回復の動きに足踏みがみられる。」としたうえで、その先行きについては、当面は弱めの動きも見込まれるものの、復興需要が引き続き発現するなかで、海外経済の状況が改善するにつれ、再び景気回復へ向かうことが期待される。――としている。 (4)兵庫県においても、「持ち直しの中、一部にやや弱い動きがみられる」としつつも、雇用面では、「厳しい状況にあるが、有効求人倍率は持ち直しの動き(2010年度0.53倍、2011年度0.61倍、2012年8月0.69倍)がみられる」としている。 3.政治の動向
(1)2010年参議院選挙以降の「ねじれ国会」で“決まらない政治”が続いていたが、三党合意により「社会保障と税の一体改革法案」が成立した。一方で、既成政党への批判の高まりと無党派層の増大や、民主党から多くの離党者が発生し与党体制が弱体化するなど、政治の不安定化も進行している。また、大阪や愛知などでは新たな政治勢力が、既存の政党に対する国民の信頼が揺らいでいるのに乗じて国民の期待を集めている面があり、その動向を注視する必要がある。 (2)一方で、子ども・子育て施策の拡充、雇用のセーフティネットの拡大、労働法制の規制強化、最低賃金の大幅引き上げ、国・地方の行財政改革など、労働者の視点にたった政策が少なからず実現してきたことも事実であり、民主党を主軸とする政権であるからこそ、そうした政策実現が図られたものといえる。日本の再生に向けた政策推進の継続が望まれる。 (3)解散・総選挙をめぐる情勢は、与野党3党首合意により風雲急を告げる状況となっていたが、民主党代表選挙における野田代表の再選、自民党・安倍新総裁の選出を経て、今秋の臨時国会をめぐる与野党の攻防如何という緊迫した情勢にある。 連合が支援する民主党にとって、極めて厳しい逆風下での戦いが確実視されるなか、向こう1年以内には、① 総選挙、② 明年7月の参議院選挙とともに同日選挙が想定される兵庫県知事選挙、そして③ 来秋の神戸市長選挙など、連合兵庫にとって極めて重大な政治決戦の年度となる。
2012~2013年度運動方針では、向こう2年間の「運動の重点」の考え方を以下の4点とした。後半年度の取り組みを進めるにあたり、以下の通り補強する。 1.東日本大震災からの復興・再生に向けた支援の取り組みを継続し、兵庫県への避難者支援等も含め、阪神・淡路大震災を経験したローカルセンターとしての役割発揮をめざす。 補強 ⇒ 震災復興支援等の取り組みに加え、その後頻発している自然災害等に対する支援についても、引き続き積極的な対応を行なう。 2.すべての働く者の連帯をめざした社会的な運動を推進する。そのため、「40万連合兵庫」の実現をめざす組織化推進に最優先で取り組むとともに、非正規労働者や中小零細企業で働く労働者への支援・連携を強化し、労働運動・労働組合の社会的インフラとしての役割を積極的に果たす。 補強 ⇒ 「40万連合兵庫」の実現に向けた着実な取り組みを推進するため、構成組織および地域協議会そして連合兵庫の役割・機能を再確認し合うとともに、労働運動の原点である「組織化・組織拡大」の具体的行動と成果なくして活性化はあり得ないとの認識にたって積極的な取り組みを進める。 3.「地域に根ざした顔の見える運動」をさらに強力に推進するため、これまで以上に地域協議会との連携強化を図る。そのうえで、それぞれの役割分担に基づき、さまざまなステークホルダーとの対話を積極的に展開し、「働くことを軸とする安心社会」という我々がめざす社会像を共有し、その実現を目指す取り組みを協働してすすめる。 補強 ⇒ 新地協方針に基づく地域協議会の体制整備と運動強化に引き続き取り組むとともに、連合がめざす社会像「働くことを軸とする安心社会」という考え方が社会全体で共有されるよう、幅広い訴えかけを推進する。あわせて、2012年「国際協同組合年」を単年度のイベントに終わらせず、労働組合と労働者自主福祉事業(労福協・労金・全労済など)や生協などを含めた共同組合が、一層連携を深める契機として、新たな協働のあり方を模索する。 4.ローカルセンターとしての政策・制度要求実現をめざす取り組みを強化する。そのため、① 連合兵庫政策フォーラム活動の質的強化、② 行政および経営者団体等への政策提言活動の強化、③ 民主党兵庫県連をはじめ首長や各議会会派等との政策協議・意見交換の充実――をめざす。 補強 ⇒ 政策・制度要求の実現力をさらに高めるため、来るべき政治決戦に対し組織の総力で取り組む。
各論その1 40万連合兵庫実現に向けた組織強化・拡大、 連帯活動の推進による社会的影響力ある労働運動の展開 【すべての職場に労働組合を】 1.1000連合実現に向けた「40万連合兵庫」組織拡大の取り組み (1)連合本部は、「1000万連合」実現に向けた当面の具体策(2012年10月~2013年9月)への対応として、以下の取り組み課題を確認した。 ① 推進PT、組織委員会を中心に、2013年9月までの対応策として、1000万連合実現に向けた初期対応3項目(ⅰ.意識改革、ⅱ.対応部署の新設、ⅲ.組織化ターゲットの共有化)の取り組みを通じ、構成組織、地方連合会への理解・浸透の強化・徹底を図り、実効力ある具体的組織拡大行動を積極的に展開する。 ② その基本要件として、連合本部・構成組織・地方連合会・地方構成組織が相互連携を図り、組織拡大に関する情報の共有化に取り組む。その上で、2015年9月までの「組織拡大目標数」を設定する。一方、2020年までの継続した取り組み課題として、企業内未組織労働者、子会社・関連会社を加え、関連する産業の未組織企業など、各構成組織が2020年までの拡大対象として想定する「組織拡大対象数(いずれも労働者数)」を把握し、共有化を図る。 ③ 「1000万連合実現中央集会」については、連合全体の組織拡大への意思統一と機運向上を目的にその具体化に早急に取り組む。 (2)連合兵庫は、前(1)項の本部方針をふまえ、組織拡大特別委員会およびプロジェクト会議における論議を経て確認された「アクションプログラム(特別報告の内容)」に基づく当面の取り組みを積極的に推進する。 2.「40万連合兵庫」実現に向け、引き続き、連合本部との連携で「地方連合会未登録問題」に対応するとともに、パート等非正規組合員の連合兵庫会費の扱いについて、財政対策特別委員会における検討・論議を促進し、次期会計年度(2013年9月~2014年8月)内の、できるだけ早い時期から実施できるよう取り組みを進める。 【地域に根ざした顔の見える労働運動の展開】 3.新地協方針に基づく地域協議会の体制整備と運動強化に引き続き努めるとともに、以下の考え方で当面の取り組みをすすめる。 (1)地域ブロック連絡会議(神戸、阪神、東播磨、西播磨、但馬・丹波)の機能を整理・強化し、エリア内の共通活動と課題を共有化しつつ、地協活動の更なる充実に努め、新地協としての組織体制と活動の強化を行う。 (2)地域ブロック連絡会議は、新たに新設する運営要綱に基づき活動をすすめ、新地協への移行完了を含めた地協再編が完了した段階で運営要綱の見直しを行う。 (3)あわせて、行政区や選挙区の変更、地域諸課題や地協交付金のあり方等については、現行の地協区分の見直し是非を含め、三役会議及び地協代表者会議で協議し整理する。その協議期間は3年間(2015年定期大会まで)とする。 4.前年度、連合結成以来初となる「組合員調査」が実施され、中央と地方の一体的運動強化に向けた基礎的資料収集が図られたが、引き続き、構成組織間の公平性、一体的運動の推進、本部登録人員と地方登録人員との差異解消に向け、連合本部が取り組む「組合員調査」の継続実施に協力する。 5.地域で働き、暮らす勤労者や市民を地域でサポートするため、2012年「国際協同組合年」を契機に、労働福祉団体(労福協・労金・全労済など)との連携をさらに深化させるとともに、志を同じくする様々な組織・団体との新たな連携を模索し、労働組合としての社会的役割の発揮をめざす。 6.連合兵庫としての、広報・情報発信・街宣活動等の現状を検証するとともに、今後の在り方についての検討を促進し、次期定期大会での方針化をめざす。特に、紙ベースの情報伝達と、インターネット等を活用した情報伝達の整理を行いながら、タイムリーで効果的に伝えるように取り組みを進める。 また、組織的統一的なマスコミ対応(対策)の在り方について検討に着手する。 7.本年4月に発足した「一般財団法人ひょうご憩の宿」は、勤労者の福利厚生施設として地域等の要望から設立されてきた経緯をふまえ、新たな枠組みでスタートしたものであり、その趣旨等をふまえ、県下5施設(新たんば荘・津名ハイツ・赤穂ハイツ・いこいの村はりま・六甲保養荘)の利用促進への協力など、出捐団体としての役割を積極的に果たす。 【震災復興支援等の取り組み】 8.東日本大震災復興支援に継続して取り組むとともに、頻発する自然災害発生時においても、大震災を経験したローカルセンターとして役割発揮をめざす。 9.災害支援に際しての義援金・見舞金等の扱いについて、新たな「基金化」創設も視野に入れ、規約・規定検討特別委員会を軸に具体的検討を進める。 各論その2 人材育成と労働教育の強化 1.新たな運動の柱と位置づけた「人材育成と労働教育の強化」の取り組みについては、新たに立ち上げた人材育成検討委員会における論議をふまえ、構成組織に対する「教育・研修の実施状況についての調査」を実施してきた。 2.この調査結果の分析等をふまえ、連合兵庫が実施する従前からの課題別・階層別・組織別の研修は整理しつつ継続することとし、以下の取り組み課題について具体化をはかる。(1)働く価値と働く者の権利についての定例的・継続的な研修体制の確立 急増する労働相談と労働者の権利の認知度の低さは相関関係にあり、単なる対処療法、予防策では解消しえない。そのため、より多くの組合員を対象とした現行法の内容と意味、現実事象の判断と分析を中心に、6~7月期に各地域協議会と連携し「定例ユニオン講座」を開催する。 当面、参加対象は、支部・分会等の新任役員や新入組合員とする。具体的には、人材育成検討委員会と新たに整備する研究機関との連携のなかで、開催の方法、内容、講師等について企画し実施する。 (2)連合兵庫シンクタンク機能強化に向けた兵庫県総合生活研究センターの再構築 経済のグローバル化や情報技術の高度化、少子高齢化による労働力人口減少、正規・非正規の二極化といった様々な課題や雇用環境の変化に適切に対応していくためには、労働者側からの新たな政策提言を継続的に行うことが重要である。
そのため、連合兵庫としてのシンクタンク機能の強化と、労働組合の政策提言能力等の質的向上を図るために「総合生活研究センター」の再構築と新たな運営体制の確立をめざす。 各論その3
安心社会の構築に向けた政策・制度の取り組みと 【社会的セーフティネット強化による安心社会の実現】 1.「社会保障と税の一体改革」の一層の推進・実施と、社会保障制度の基盤・機能の強化、あらゆる人を排除しない社会(インクルーシブ社会)の実現に向けた取り組みを行う。 (1)非正規労働者への社会保険の適用拡大に取り組む。 (2)安心と信頼の年金制度の構築に向け取り組む。 (3)負担可能な費用で必要とする良質な医療が受けられるための、持続可能な医療保険制度・高齢者医療制度の構築に向け取り組む。
(4)低所得者・生活困窮者に対する就労や居住、医療などの支援の強化と生活保護制度の再構築に向け、世論喚起等への対応に取り組む。 【教育における格差是正と機会均等の実現、労働教育・社会教育の推進】 2.教育の場から労働の場への円滑な接続を実現するため、勤労観・職業観を養う「労働教育」、自立した社会人としての基本的な知識・意識などの社会性を養う「市民(シチズンシップ)教育」について、若者就労支援や生涯教育の充実の観点から推進をはかる。 3.政府の雇用戦略対話において合意された「若者雇用戦略(2012.6)」に基づき、今後、都道府県単位に設置される「地域キャリア教育支援協議会(仮称)」へ、教育創造県民会議とも連携しつつ、積極的に参画する。 4.兵庫の労使間(連合兵庫・兵庫県経営者協会)の共同研究テーマと位置付けている「若年雇用問題」について、今春の「中間まとめ」をふまえ、海外労働事情調査(米国)の視察まとめ等を含めた「最終まとめ」に取り組む。そのうえで、行政等の審議会等の場に政策提言ができるよう対応を進める。 【産業政策と連動した雇用創出、ワーク・ライフ・バランスの実現】 5.新たな産業の育成と雇用創出につなげるため、産業政策と連動した雇用政策と活力ある中小企業の育成に向け運動を展開する。具体的には、「ひょうご経済・雇用活性化プログラム(平成23~25年度)」のフォローアップ会議をはじめ、兵庫県・労働局等の審議会等において、引き続き実効性ある施策推進を求めていく。 6.「ひょうご仕事と生活センター」の運営に対し、連合兵庫・構成組織・地域協議会がそれぞれの立場で積極的に参画し、地域や職場でのワーク・ライフ・バランス実現に向けた機運向上と好事例の水平展開に努める。 【取引の適正化と公契約運動の推進】 7.公契約の下で働く勤労者の公正労働基準の確立、ひいては日本における取引慣行の改善に向けた「公契約条例の制定」を促進するため、本年7月開催の「連合兵庫公契約に関するシンポジウム」におけるキックオフ宣言をふまえ、連合兵庫・各地域協議会および推薦議員が連携した具体的対応を強化する。 【ディーセント・ワーク実現に向けたワークルールの整備】 8.改正労働者派遣法の周知徹底をはかるとともに、明年10月から労働政策審議会での審議が予定される、① 登録型派遣、② 製造業務派遣、③ 特定労働者派遣事業、④ 専門26業務の見直しに向けた本部検討の動向を注視する。 9.有期労働契約に関わる改正労働契約法の施行にあたり、労働局に対し改正法の趣旨・内容の周知徹底を求めるとともに、有期契約労働者の雇用の安定と処遇改善に向けて取り組む。 10.希望者全員が65歳まで働き続けられるよう、改正高年齢者雇用安定法の周知と関連政策の構築、労使協議の強化などに取り組む。 各論その4 男女平等社会の実現に向けた平等参画の強化 【あらゆる分野における男女平等参画の推進】 1.連合「第3次男女平等参画推進計画」の積極推進と「ポスト第3次男女平等参画推進計画」(仮称)の策定に取り組むとする連合本部方針をふまえ、当面、以下の考え方で取り組みを進める。 (1)引き続き、三つの統一目標実現に取り組む 行動目標:① 運動方針への男女平等参画推進を明記 数値目標:② 女性役員ゼロ組織をなくす ③ 女性組合員比率に応じた女性役員の配置 (2)連合本部の「ポスト第3次男女平等参画推進計画」(仮称)の策定に向けた動向をふまえ、連合兵庫第2次男女平等参画推進計画(2012年10月までの計画)を一年間延長し、引き続き2013年10月まで取り組むこととする。 【女性の就業継続、パートタイム労働者の総合的労働条件改善に向けた取り組み強化】
2.第1子出生を機に、いまだ64%の女性が離退職していることから、妊娠・出産、育児など、女性の就業継続を可能とする職場環境づくり、待機児童対策等の環境整備など、男女の仕事と育児の両立支援、仕事と介護の両立支援等の拡充に取り組む。 3.改正育児・介護休業法、次世代育成支援対策推進法の職場への定着、適用対象の拡充など、周知徹底と労働協約化に取り組む。 各論その5 政策実現に向けた政治活動の強化 【連合本部の基本スタンス】 1.連合の「期待する政治」実現に向け、民主党政権および政権与党との協力関係を重視し、積極的な取り組みを行う。 2.連合の政策・制度課題の実現に向けた政党との関係については、これまで基軸としてきた民主党をはじめ政策協定を締結した政党を中心に政策協議の強化をはかる。なお、政策協議は、与野党問わず必要に応じて行う。 3.連合の政治方針の見直しに向けた論議を引き続き行う。政治方針の見直し(案)については、連合の第13回定期大会に提案する。 【連合兵庫政治センターの機能強化】 4.「連合兵庫組織内議員懇談会(仮称)」設置の検討状況をふまえ具体化を進める。 【選挙活動の推進】 5.国政選挙に向けた対応 (1)衆議院議員は2013年8月には任期満了となるため、それまでに実施される第46回衆議院選挙においては、連合本部の基本方針と選挙対応方針に基づき、民主党を主軸として、連合兵庫の推薦基準に合致する選挙区の候補者を推薦し、当選に向けて全力で支援する。 なお、候補者については、民主党公認であることをもってすべて推薦するものではなく、民主党の現職国会議員および公認候補予定者の活動状況等の検証をもとに連合兵庫が主体的に判断する。 (2)第23回参議院選挙(2013年7月実施予定)における兵庫県選挙区の推薦候補者を確認し、来夏選挙に向け具体的準備に万全を期すとともに、再選に向けて全力で支援する。具体的には、連合組織内比例代表選挙との相乗効果を最大限意識して、連合兵庫・構成組織・地域協議会の総力で取り組む体制を構築する。
6.兵庫県知事選挙・神戸市長選挙に向けた対応 兵庫県知事選挙(2013年7月実施予定)ならびに神戸市長選挙(2013年10月実施予定)に向けては、引き続き、その動向に注視するとともに、具体的な候補者推薦にあたっては、政策協定の締結を前提に対応を進める。 【地方選挙の取り組み】 7.地方・地域における連合政策の実現をめざし、連合の政策を理解する勢力拡大を視野に入れつつ地方選挙に取り組む。 8.民主党と連携して取り組むことを基本に、構成組織は積極的に組織内候補の擁立をめざすとともに、民主党の地域での基盤強化を意識した対応に努める。また、当選後は連合推薦(支持)議員の統一会派の結成に努める。 以 上 |
<要望> 自治労:辰巳地方委員
「本題に入ります前に一言お礼を述べさせていただきます。先日10月19日から21日にかけ、自治労主催の自治研究全国集会を神戸で開催させていただいたところ、地元の自治労兵庫としては初めて全国集会を受けたわけですが、全国から1000名を超える参加者を得、地元からもNPO・労働組合など、さまざまな団体から参加いただき、とくの連合兵庫の皆様には手厚いご協力をいただきましたこと、この場をお借りいたしまして御礼を申し上げます。たいへんありがとうございました。
それでは2点につき要望申しあげます。
1点目は、公務員の自律的労使関係制度の確立についてです。ご案内のように2008年6月に公務員制度改革基本法が制定されています。これによりまして、公務員の労働協約締結権が保障されるということになるわけです。自分たちの労働条件は自分たちの労使交渉で決まるということになるわけです。これは民間の労働組合では当たり前のことですが、公務員についてはこの法律で裏付けがされるということになる予定だったわけです。が、残念ながらその道のりは平たんなものではありませんでした。民主党政権のもとで実現したいと強く希望していますが、昨年は国家公務員の賃金を平均で7.8%引き下げるという臨時特例法案と国家公務員の制度改革特例4法案、これをセットで取り扱っていこうと考えていたのですが、残念ながら賃金引き下げのほうだけ先決めされてしまった。また、今年も継続審議にとどまっています。地方公務員についても遅々として進展しておりません。本年8月には政府と連合の話し合いがもたれ、地方公務員の制度改革について早期の法案提出を要請していただいたところですが、結果的には法案提出はされませんでした。このような状況ですので、いたずらに時間のみ経過しますと民主党政権の行方ということもあり、なにとぞ連合兵庫に置かれても地元選出国会議員への要請活動など、ご支援ご協力をお願いしたいと思います。民間労組の皆様方にもよろしくご理解のほどお願い申し上げます。
2点目は、公契約条例締結の促進のとりくみについてです。2009年5月に公共サービス基本法が制定されました。そして9月に野田市において公契約条例が制定されています。そしその後、川崎市、相模原市などで制定されましたが、現在では停滞状況にあります。また、本県においては、いまだ1か所も実現していない状況です。公契約条例の制定は、適正賃金の目安にもなり、最低賃金の底上げにもつながる、たいへん社会的影響力のある条例ですので、積極的な啓発活動、シンポジウムの開催などを通じてとりくみを前進させていただきたいと思います。連合兵庫のこれまでの取り組みに深く敬意を表しますとともに、今後、県内の自治体で1つでも多く制定していくようとりくみをすすめていただきたいと要望いたします。」
<回答> 辻:事務局長
「1点目の公務員制度改革基本法については、お話の趣旨ですすめていきたいと思っています。この問題については民主党・連合の緊密な連携のもとですすめてきましたが、ねじれ国会の中で自民党の抵抗が強くてすすまない状態です。10月下旬、11月中旬に、民主党からの申し入れで連合本部、また地方連合とも話し合いをもつことになっているが、選挙目当ての会合だけでなく、こちらからも積極的に申し入れていきたいと考えています。ご指摘の点についても、強く意見を述べていきます。
2点目については、シンポジウムなど活発に開催し、機運を醸成しつつあります。尼崎の教訓は、議会だけですすめようとして頓挫したということですが、広く関係団体、労働・経営問わず働きかけ、盛り上げていきたいと考えています。すべての行政で制定されるよう、今後もシンポジウムなど開催していきますので、皆さん方の積極的なご参加ご協力をお願いいたします。」
(満場の拍手で決定)
【第3号議案:当面する政治活動方針(案)】伊藤:副事務局長
連合兵庫の当面する政治活動方針(案)に関する件 Ⅰ.はじめに (1)2009年8月末の第45回衆議院議員選挙では、連合結成以来の悲願であった政権交代が実現した。国民の高い期待を受けてスタートした民主党政権であったが、当初、期待していた成果が上げられず民主党への支持率は急速に低下していく中、民主党政権下初代の鳩山首相の沖縄基地問題に関する発言、また、二人目の首相となる菅首相の唐突な「消費税」発言により第22回参議院議員選挙は、改選議席(54議席)を割り込む敗北を喫し、その結果、国政の場は、いわゆる「ねじれ国会」となった。
(2)その後は、政策論議よりも政局が優先されたため、東日本大震災からの復旧・復興、円高による国内製造業への打撃、欧州のソブリン問題による世界的な経済の先行き不安などの課題に対して国会が機能せず、国民の政治不信や不満を生じさせている。
(3)また、一方においては、民主党を離党し、大阪を中心に活動を展開していた「大阪維新の会」が国政への進出をめざし立ち上げた「日本維新の会」への合流をめざす動きもあった。 (4)そのため、連合兵庫においては、政策実現のため研修会をはじめ「投票へ行こう」運動等、様々な取り組みを進める必要がある。 Ⅱ.次期国政選挙の意義と目的
次期国政選挙では、低迷している民主党への国民の信頼を再び取り戻し、民主党政 権が引き続き政権を担い、「働くことを軸とする安心社会」の実現に向けて、政治を前へ進める体制を整えることができるよう参議院において与党が過半数を占める取り組みを進める必要がある。 Ⅲ.次期国政選挙における連合兵庫の候補者推薦の基本的考え方
連合兵庫は、連合本部の基本方針をふまえ、労働者の生活環境の向上を目的として、政策・制度の実現を第一主義に政治活動を行っており、そのためには、「働くことを軸とする安心社会」実現に向けた政策を共有し、連合と政策協定を締結する政党に属する政治家個人を国政選挙の候補者として基本的に推薦する。 Ⅳ.第23回参議院選挙への対応 1.民主党公認予定候補者の推薦について (1)連合本部は「連合推薦要綱」、「次期国政選挙における連合の候補者推薦の基本的考え方」にもとづいて、10月以降、順次推薦を決定していくこととしている。 (2)連合兵庫は、すでに第5回執行委員会において、民主党現職「辻 泰弘」氏を連合組織内候補として推薦上申の決定を行っており、手続きをすすめている。 2.取り組みの基本 (1)連合における推薦決定後、構成組織、地域協議会との連携を強化するため総合選挙対策本部を設置する。具体的には連合兵庫政治センターにおいて協議する。 (2)選挙区選挙と比例代表選挙を効果的に展開するため、連合推薦の組織内候補9名の「比例候補者擁立組織担当者会議」を設置する。 (3)具体的取り組みについては、別途、連合本部で作成される「第23回参議院議員選挙対応方針」にもとづき取り組みをすすめる。 Ⅴ.第46回衆議院選挙への対応
1.候補者の推薦 (1)連合の政策実現を基本とし、これまでの連合・連合兵庫、また構成組織・地域協議会との関係も重視しつつ、連合兵庫推薦基準に基づき10月以降、推薦手続きを進める。 (2)連合兵庫としての取り組みをすすめるため、参議院選挙対応で設置する「総合選挙対策本部」を衆議院選挙においても兼務させ、衆議院選挙で作成される「第46回衆議院議員選挙への対応方針」にもとづいて取り組みをすすめる。 Ⅵ.兵庫県知事選挙、神戸市長選挙および地方自治体選挙への対応
2013年は、7月に参議院選挙と同日選挙が想定される兵庫県知事をはじめ10月には神戸市長選挙ほか多数の自治体で首長・議員選挙が予定されている。 (1)兵庫県知事・神戸市長選挙の対応について 連合兵庫は、政策実現をめざすことを基本に、それぞれの首長の動向を注視しつつ、民主党県連、県会民主党兵庫県民連合、神戸市議会民主党また神戸地域協議会とも連携をとり対応をはかる。 (2)各自治体選挙の対応について 2013年に予定される各自治体選挙については、連合の政策実現を基本に各構成組織・地域協議会と連携し取り組む。 以 上 |
<発言> 海員組合:田口地方委員
「労働組合と同じ価値観の政治勢力の伸長が必要だという考えには賛成しますが、民主党が政権についてから、神戸の北区にあるみのたにグリーンスポーツセンターというのが今月で閉鎖となります。地域住民の憩いの場、労働組合でも各種会合に使っていた施設だが、これが国の政策で閉鎖される。また、5月には明石・淡路のタコフェリーが解散になりました。岡山・高松の国道フェリーも廃止。瀬戸内海のフェリー事業は大打撃を受けています。わたしどもの組合内部でも、自分たちが支援して誕生させた民主党政権なのに、どういうことか、という声が少なくありません。この点について一言発言させていただきます。」
<回答> 伊藤:副事務局長
「ご発言の内容について、問題意識は共有しています。わたしたちも民主党との話し合いの場を通じ、問題提起はしています。仲間の働く場の問題と同時に、住民の足が奪われるという問題でもあり、今後もおりにふれ発言していきます。」
(満場の拍手で決定)
【第4号議案:2013年度予算(案)に関する件】森脇:副事務局長
(内容省略)
(満場の拍手で決定)
【第5号議案:退任役員表彰に関する件】辻:事務局長
退任役員表彰に関する件 本地方委員会の役員交代の確認に伴い退任される次の方々を、規約第41条にもとづき表彰する。(敬称略) 副会長 住山 弘司 基幹労連兵庫県本部 〃 若山 忠義 電機連合兵庫地方協議会 〃 山名 幸一 兵庫県教職員組合協議会 〃 溝口 博己 自動車総連兵庫地方協議会 執行委員 山崎 吉博 基幹労連兵庫県本部 〃 山下 輝男 電機連合兵庫地方協議会 〃 田原 聡 情報労連兵庫県協議会 〃 長谷川未吉 兵庫フード連合 〃 増田 常男 海員組合関西地方支部 〃 岩本 竜一 大阪国税労組兵庫地区本部 〃 久保 正美 全水道神戸市水道労組 〃 高須 哲也 国公総連近畿兵庫県協議会 会計監査 坂本 淳 サービス・流通連合兵庫県支部 以 上 |
(満場の拍手で確認)
<表彰>受賞者に対し、村上:会長代理より感謝状と記念品を贈呈。
<受賞者代表者あいさつ>
◆山名幸一:前会長代理
「22年間中学校の教師をし、18年間組合の専従役員をしてきました。教育現場では生徒の保護者の方々とのまじわりの中で、生活者の視点勉強させていただき、労働組合では県下に広く人間関係を得て、多くの勉強をさせていただきました。たいへんありがとうございました。
教職員組合の運動は政権と闘うことが多かったため、国家権力から圧迫をうける組織も少なくありませんでしたが、子どもたちに未来がないという状況はおかしいという気持ちから、精一杯たたかってきました。連合は、働くことを軸とした安心社会の建設を掲げていますが、働けない社会の中で若者たちはさ迷っています。働く尊厳を守る最前線に立っている連合兵庫の仲間とともに活動できたことは、わたしの大きな財産となっています。こんごとも働く人々とともにたたかってまいりますので、よろしくお願いいたします。」(拍手)
◆住山弘司:前副会長
「2年間、副会長として務めさせていただきました。また、東播地協のほうでは10年間、役員としてお世話になりました。産業・業種を異にするたくさんの仲間と出会い、ほんとうに勉強になり、また友情を育ませていただきました。ありがとうございました。まだ、今後も単組の役員としては残りますので、機会があればまたご一緒できるかも知れません。これからもがんばってまいります。ご厚誼に感謝します。」(拍手)
【第6号議案:顧問の移植に関する件】辻:事務局長
顧問の委嘱に関する件 規約第39条に基づき、次の方に顧問を委嘱する。 山名 幸一 前連合兵庫会長代理 以 上 |
(満場の拍手で確認)
【特別決議採択】福永 明:副会長(基幹労連)
委員会決議(案) 本日、第27回地方委員会を開催し、「復興・再生に全力を尽くし、働くことを軸とする安 心社会」につなげていくための当面する方針を決定した。 日本社会は世界に冠たる「雇用国家」であり、雇用労働者とその家族を含めると1億人を超えている。「雇用の安定こそ、社会の安定」という考え方のもとで、雇用政策を軸に社会保障政策や経済政策をとらえ、連動させていく取り組みを更に強力に進めていかなければならない。 東日本大震災から1年半あまりが経過した。その復興・再生は、その軸に「雇用と生活の再建」を据え、復興計画・予算の執行と資源・エネルギー政策の見直しを進め、人々の生活の安心につなげていくことが求められている。 経済・雇用情勢はいまだ厳しさを脱したとは言えない。景気の現況は、回復傾向を見せつつも足踏みが続いているのが現実であり、グローバル経済の動向と国内政治の不安定さが更に不安を増幅させているともいえる。 本地方委員会は、「すべての人に働く場を保障し、公正な賃金、労働時間、均等待遇など社会的基準がはりめぐらされ、労災や失業、疾病や老後などへのセーフティネットが組み込まれ、男女が対等な構成員として活躍できる機会を確保され、ともに責任を担う事の出来る社会。働く者が正当に報われ、自らの仕事に誇りを持ち、次世代に受け継がれていく社会。若い世代はそこに夢を見出すことができる社会。仕事と生活の調和がとれた自らの人生観を大事にできる社会。そして自然環境と調和する循環型社会、市民参加の地方分権型社会、国際協調に根ざす安全で平和な社会」をめざすという基本をしっかりと再確認する場でもあった。 同時に、政権交代から3年。政治の不安定化が「労働を中心」とした政策の実現に不確定さを助長することのないよう、目前の衆参国政選挙、また、兵庫県知事選挙、神戸市長選挙をはじめとした地方自治体選挙において、推薦するすべての予定候補の必勝を達成することも確認した。 40万連合兵庫の達成による「力と政策」を背景に、全ての構成組織、組合員の総力で、安心社会の実現に全力を挙げることをここに決議する。 2012年10月25日
連合兵庫第27回地方委員会 |
(満場の拍手で採択)
【アピール採択】三浦 剛:副会長(自動車総連)
誰もが働きがいのある人間らしい仕事を得られる社会の実現に向けたアピール(案) 私たちが求める社会は、不安や差別がなく、公正で公平な権利が保障され、誰もがディーセントワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を得られる社会である。世界がともにこうした社会を実現すれば、貧困も克服され、平和は一段と確かなものとなる。 私たちは多様なかたちで働きながら、他の人々と様々なかたちで結びつき、協力しあっている。生活の糧を得るための労働であっても、決められたルールにもとづいたディーセントな仕事であるならば、それ自体が私たちの自己実現の機会となり、働くことは生きがいにもなる。仕事に取り組む中でともに働く仲間と、互いに認め合う豊かな関係を築くことができれば、それは私たちにとっての財産となり、支えとなる。 いま日本では、非正規労働者が、雇用者の3分の1以上を占めており、不安定な雇用や処遇の格差、セーフティネットの不備など、多くの問題を抱えている。深刻化する格差や貧困などに歯止めをかけ、安心と希望につながる社会を創っていくためには、雇用・労働のあるべき姿を示す「雇用憲章」の制定や、本年成立した、改正労働者派遣法・改正労働契約法・改正高齢者雇用安定法の更なる労働者保護の実効性確保など、誰もが安心して働き続けることができるルールを確立しなければならない。 労働の尊厳や労働の価値を高めることに向けて、「時代の潮流」は変わっている。ILOが提唱するディーセントワークはこのような背景を踏まえた世界へのメッセージでもある。 昨年の東日本大震災からの復興・再生にあたっては、被災者、被災地の住民のみならず、今を生きる私たちが、助け合いと連帯の下で、お互いにそれぞれの役割を担っていくことが求められており、日本全体の社会の安定と発展につながることを確信する。 世界151の国と地域の1億7,500万人の労働者を結集するITUC(国際労働組合総連合)が呼びかける、ディーセントワークを求める世界一斉行動に賛同し、私たちは、世界の働く仲間との連帯を強化し、団結を強めて行動していくことを、世界に向けてアピールする。 『働くことを軸とする安心社会』の実現と、ディーセントワークの実現のため、ともに前進することを、連合兵庫第27回地方委員会においてアピールする。 2012年10月25日 連合兵庫 第27回地方委員会 |
(満場の拍手で採択)
【議長降壇】
【閉会あいさつ】泉:副会長(兵教協)
「皆さん方のご協力により、向こう1年間の活動方針が決定しました。真摯なご討議に感謝申し上げます。また、地方委員会をとりしきっていただいた粟野議長のご苦労に、厚くお礼申しあげます。
最近の報道は、解散総選挙がらみが主流になっていますが、なぜ国民の生活に直結する特例公債法案、社会保障制度改革国民会議の設置など、与野党が協力して早期に実現を図りなさいという報道が中心にならないのか、不思議に感じています。それにくわえ、現政権がまるで何もしてこなかったかのような報道がされていることに悪意を感じるのは、私だけでしょうか。現在の格差社会を生み出したのはどの政権なのでしょうか。家庭の所得格差が子供たちの学びにまで影響するような今日の状況を招いたのは、どこに原因があるのでしょうか。競争、自己責任、自分のことは自分で助ける自助の政策が今日の閉塞状況を招いたのではないでしょうか。政権交代後、現政権は衆参ねじれという中で公助の施策に舵を切ろうとしてきました。同時に、連合と政府の対話の機会が増えました。その中で、子育てに関する施策の拡充であるとか、雇用のセーフティーネットの拡大であるとか、労働法制の規制強化であるとか、最低賃金の引き上げ、など働くものの視点に立った政策が少しづつ実現してまいりました。わたしたちを取り巻く環境は厳しいものがありますが、組合員に丁寧に説明し、理解を得ながら政策制度実現のとりくみをすすめてまいりましょう。参議院比例代表選挙をはじめ連合兵庫の力量が問われる選挙の1年になると思います。心合わせ、力合わせで、乗り切ってまいりましょう。
最後になりましたが、今期をもって退任された役員の皆様に心からの感謝を申し上げますとともに、先輩の皆さん方が築き上げてこられた活動の成果を大切にしながら、連合兵庫の運動の前進に力いっぱい尽力してまいる所存でありますことを申し上げまして、本地方委員会の閉会の言葉とさせていただきます。」
【ガンバロウ三唱】
◆村上:会長代理のリードで、出席者全員でガンバロウを三唱し、新しい年度に向けての第1歩を踏み出しました。
以上