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近畿ブロック女性リーダーセミナーを尼崎市で開催

~女性が働き続けることのできる職場をめざして

第17回連合近畿ブロック女性リーダーセミナーを開催!

◆連合近畿ブロックでは、新たに女性委員会役員になられた方、また組織・単組 20120727kinburosemina010.jpg などでの役員経験の比較的浅い女性の方を対象にして、リーダーとしての立場や役割を学び、女性がいきいきと働き続けることのできる職場環境づくりに向けた取り組みをすすめるために、各地方連合会の枠をこえてセミナーを開催しています。

◆17回目を迎える今回は、7月27日(金)~28日(土)の2日間にわたって、尼崎市の都ホテルニューアルカイックを会場に開催され、連合兵庫からの7名を含む25名が参加しました。

◆セミナーでは、昨年度に引き続き企画した「メンタルヘルスケア対策講座」ほか、「女性が働き続けるために」をテーマにした基調講演と、グループ討議などをおこない、参加者たちは積極的に取り組んでいました。

◆第1日 20120727kinburosemina007.jpg 目は、セミナーの趣旨説明の後、開催地の連合兵庫より辻事務局長が挨拶にたち、「本セミナーのように地方連合会および各組合の枠をこえた女性間の研修の機会は少ないので、この2日間を通じてお互いに認識を深め合い、今後の職場・組合での活動に役立てていただきたい。近畿地方は全国的に見ても女性の就業率が低い地域となっており、社会を活性化していくためには、女性の就業率をあげ、女性の活躍の場を増やすことが課題となっています。そのためにも、労働組合における女性の参画率を高めていくこと、そして女性が働き続けることのできる社会をつくるために、本セミナーに参加されている皆さんに中心になって取り組んで下さい」と述べ、参加者を激励しました。

◆つづく 「講座Ⅰ 職場からメンタル不調者を出さないつくらないために」 20120727kinburosemina021.jpg と題したメンタルヘルス講座では、講師に社団法人日本産業カウンセラー協会の遠藤瑞江さんを迎えて、メンタル不調者の早期発見とサポーターになるための傾聴実習をおこないました。
 
講座の冒頭には、現在15人に1人が「うつ病」であり、4人に1人の割合で軽いメンタル不調を訴える人がいる現状に加え、講師の遠藤さんが実際に遭遇したという職場での「自殺」事例報告などを聞き、メンタルヘルス対策が緊急に取り組むべき問題だということをあらためて認識しました。

◆休憩をはさんだのち、参加者たちは2~3人のグループをつくりながら 20120727kinburosemina030.jpg 、さまざまなケースを想定したロールプレイを体験し、職場でのコミュニケーションの取り方や人の話を聴く「傾聴」の方法などを学びました。
 私たちの職場からメンタル不調者を出さないためには、まず「あいさつ」などの声かけをするなど仲間同士のコミュニケーションを心がけること、相談を受けた場合は途中で口をはさまず聴き役に徹することなど、お互いに相手を思いやることが気持よく働ける職場につながることを実感しました。

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◆セミナーの第2日目は、「講座Ⅱ 女性が働き続けるために~自分らしく働く~」と題し、講師に(株)近鉄ホテルシステムズ「ホテル近鉄京都駅」総支配人の楳垣真弓さんを迎えた基調講演で始まりました。
 講演の中で楳垣さんは、現職であるホテル総支配人になるまでの経歴に触れながら、女性が仕事を続けていくためには、「結婚」「出産」「育児」など人生のターニングポイントごとに、男性と違いその都度自分自身で大きな「選択」をしていかなくてはならないこと、大きな仕事を任されなくとも目の前の仕事に着実に誠実に取り組むことで道は拓けていくこと、仕事はやりがいや楽しさを見つけていかなければ意味がないこと、
 また、ご自身の経験をふまえた上で、男社会の中で女性が管理職になることの難しさなどを率直な言葉で語り、参加者たちは、自らの力でキャリアを築いてこられた楳垣さんのお話に熱心に耳を傾け、尊敬と共感の念を寄せていました。

◆つぎに、基調講演の内容をふまえて、「女性が働き続ける 20120727kinburosemina052.jpg ために、何が障害・課題になっているか」「課題解決のために、取り組むべきことは何か」「私にとって仕事とは」「なぜ今の仕事を選んだのか、実際に働いてみてどうだったか」について、4つのグループに分かれてグループ討議・意見発表をおこないました。

◆意見発表の中では、すべてのグループが女性が生涯働き続けることが困難な理由として、「結婚」「出産」をあげ、女性の中にもさまざまな考え方があり、必ずしも共通の認識があるわけではないこと、男性は従来の性別役割分担意識を持ち続けている人が多く、女性に負担がかかっている現実が浮きぼりとなりました。

◆また、課題解決のためには、問題意識をもった仲間を増やし、働きやすい職場をつくるための制度や仕組みづくりに女性がかかわっていくこと、働く一人ひとりが何を考えているのかを理解するためには職場のコミュニケーションが大切だということで、家族ぐるみで参加できる意見交換の場を設けていたり、職場での「あいさつ」推進活動など、実際におこなっている取り組みの紹介もありました。

◆一方、「私にとって仕事とは」の問いに対しては、「社会とのつながり」「自分実現・成長」「生活の糧」などがあげられ、実際に働いてみて分かったことについては、職場で賃金・昇格など男女間格差があること、男性の補助的な業務をしている、想像以上に勉強が必要だったなど、参加者の実感がこもったものでした。

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◆すべてのグループ発表が終わったのち、まとめに立った講師の楳垣さんは、
「グループ発表の中にもあったが、誰もが働き続けることのできる職場にしていくためには、役職・立場にかかわらずコミュニケーションを活発にすることは大切だ。
 ただ、最近は、自分の権利ばかりを主張し周囲を見ていない人が多くなってきていると感じる。今社会ではあらゆる場面で女性を積極的に登用しようという取り組みが進んできているが、女性自身も権利の主張をするだけではなく、相互理解のための真のコミュニケーションをお願いしたい。皆さんのこれからに期待している。」と働く後輩たちにエールを送りました。

◆参加者たちは、今回のセミナーを通じて共有した働く女性の思いを持ちかえり、多くの仲間に伝えていくことを確認し合い、2日間にわたったセミナーを終えました。