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森本洋平会長ブログ.com

2012/04/11(水) 依存症症候群

◆暖かくなり桜も満開となりました、春は別れと新しい出会いの季節でもあります。「会者定離」は人 20120411sakura 008.JPG 間社会の摂理でもあると思いますが、別れの悲しさや切なさは強い心でしっかりと受け止めることでしょう。一方で、出会いの素晴らしさに感謝し、新しい人間関係を作り、仲間として大切にしたいものです。

◆桜といえば、中年男性にとってはお花見ですが、皆さんはお済みになられたでしょうか。「春は花見に、夏ホタル見に、秋は月見に、冬雪見とて、年がら年中酒ばかり」てなことにならぬよう、急性アルコール中毒にはくれぐれもご用心。

◆中毒ではないが、依存症状態になる方も結構いるようです。〇〇中毒などと言われるようですが、最近新しい依存症症候群のような事件が発生しております。AIJ投資顧問による年金基金消失問題です。詐欺まがい依存症とでも言うのでしょうか、中小企業で働くものの老後の年金基金資産を運用する会社です。

◆240%もの運用利回りを顧客に説明していたが、監視委員会の検査で運用資産の大部分が消失していたことが判明、業務停止命令となりました。124の企業から1984億円の資産を預かって7人の従業員で経営していたとの事。他にも資産運用の投資顧問会社で同じような事象があるのではと心配します。

◆少し中身は違いますが、2010年に日本振興銀行が経営破綻しました。銀行として初のペイオフ適用として記憶されている方も多いと思います。この銀行もいわく因縁つきで設立された銀行でした。銀行免許の予備審査から認可、本免許申請を経て認可される期間が、2003年8月から2004年4月と1年も掛かっていないという異例の速さでの設立、当時の担当大臣は竹中平蔵氏。

◆AFCG(旧商工ファンド)から多額の貸し付け再建の二重譲渡問題があったにせよ、6000億円以上の負債を抱えて経営破綻しています。当時の金融担当大臣であった、竹中平蔵氏は取材拒否したと報道されています。日本振興銀行に対する行政対応等検証委員会は「銀行免許を付与すべきではなかった」と報告し、当大臣の道義的責任は免れないと言われていました。

◆ことほど左様に、行き過ぎた規制緩和・自由競争とは無残な結果を生むことが多いようです。適正化と簡単に言われるが非常に難しい問題と思います。

◆今日の言葉 「陰に居て枝を折る(かげにいてえだをおる)」

 

  恩義のある人や世話になった人に、ひどい仕打ちや仇で返すようなことをすること。暑い夏の日差しを凌いでいた木陰の木の枝を折る様。文章で説明すると、成るほどそのとおりと思うのですが、自分がその場面にいると中々気づき難いものです。振り返ると気が付く事が多いですね。悟りは脚下にありですかね。

(森本洋平)