NEWS
政策フォーラム第11回総会&講演会
働くことを軸とする安心社会実現のために
連合兵庫政策フォーラム第11回総会・政策講演会ひらく
◆連合兵庫は4月8日(日)、政策フォーラム第11回総会を神戸市中央区のラッセホールで開催しました。新年度の活動方針を 決めるとともに、役員改選をおこない接近しつつある政治決戦を前に新体制をスタートさせました。
◆また、総会に合わせ、目下の焦眉の的である 『社会保障と税の一体改革』 について、厚生労働副大臣の辻泰弘:参院議員と連合本部政策局を講師に招いて講演会をひらき、民主党政府と連合本部の方針について学習しました。出席の地方議員から熱心な質問が出されるなど、白熱した講演会になりました。
◆総会は杉尾良文:副代表幹事(元県会議員・神戸市西区)の司会で幕をあけ、開会あいさつをのべたあと総会議長の選出にうつり、満場一致で永尾隆保:副代表幹事(三木市会議員)を総会議長に選出しました。
◆代表幹事あいさつ
代表幹事あいさつ
民主党兵庫県連代表・参議院議員 ◆連合兵庫のひごろのご支援に深く感謝申し上げます。 ◆こうした政策フォーラムは全国の地方連合にあるわけですが、実質的に活動ができているのはだいたい3分の1かという風にお聞きしています。この兵庫県は皆さん方の積極的なご参加のもと、有意義な活動がすすめられ、民主党の地方議員たちも一丸となって取り組むことができています。 ◆本日は、社会保障と税の一体改革ということについて学習会も予定されていますが、昨日は西宮市で 『明日の安心対話集会』 が開催され、野田総理が出席しました。対話集会は全国各地でひらかれていますが総理自らが出席したのは兵庫県だけで、そういう風な位置づけをいただいているということに感謝するとともに、これも政策フォーラムのように連合兵庫と民主党が足並みをそろえて活動実績をあげているからだと思っております。あらためて感謝申し上げます。 ◆わたしたちの前途にはまだまだ多くの課題が待ち受けていますが、みんなで力と知恵を出し合って、1つ1つ乗り越えていきたいと思います。いっしょに頑張りましょう。 |
代表幹事あいさつ
連合兵庫会長 ◆ 2大政党制による政権交代で政治を動かしていく、ということになっているわけです。ただし、あまり短い間隔で交代するというのではなく、いちど政権についたら10年はやってほしい。イギリスあたりでも、だいたい10年くらいの間隔で政権交代がおこなわれているようです。 ◆いま、税と社会保障の一体改革ということがもんだいになっていて、消費税の引き上げに関して一定以上の経済成長率を条件にしようという案が出されています。一説には年間経済成長率3%を条件に、という案などもあるが、10年以上も達成されていないような数値を文言に入れてしまうことはどうか? もう少し冷静、合理的な対応をお願いしたいと思う。 ◆いま、AIJの年金基金の運用失敗問題が話題になっているが、あれも元をたださば小泉政権の行き過ぎた規制緩和による参入が原因です。振興銀行の破たんも同根で、やはりある一定の規制は必要なのではないか、という気がしています。 ◆民主党に頑張ってもらって、安心社会、安全社会の実現をお願いしたいが、そのための政権基盤づくりに向けて地域でも力を合わせて頑張っていきたいと思います。 |
◆代表幹事あいさつのあと、議長から出席国会議員の紹介があり、石井登志郎:衆議院議員(兵庫7区)・岡田康裕・衆議院議員(兵庫10区)・松本剛明:衆議院議員(兵庫11区)が紹介され、満場の拍手を浴びました。(代理出席・メッセージは省略)
◆そのあと議事に入り、第10期報告報告を芝野照久:幹事長(前兵庫県会議員・三田市)、会計報告を森脇久夫:会計(連合兵庫副事務局長)、会計監査報告を大寺眞理子:会計監査(神戸市会議員・兵庫区)がそれぞれおこない、一括審議の結果、満場一致で承認されました。
◆次いで議案審議にうつり、第1号議案:第11期活動方針(案)を、辻芳治:副幹事長(連合兵庫事務局長)が、予算(案)を森脇久夫:会計が提案し、一括審議の結果、満場一致で可決されました。
協議事項① 第11期活動方針(案) (第12回総会まで)
スローガン Ⅰ.取り巻く情勢 1.はじめに
連合兵庫政策フォーラムは、2001年7月に結成され、この12年間「すべての人に公正である」政策実現をはかるため活動をすすめてきた。 Ⅱ.具体的な政策・制度要求の項目 1.「社会保障と税の一体改革」にもとづき社会保障・税共通の番号制度の導入など、納税環境整備の法制度改正の動きを踏まえ自治体における体制整備、また住民や企業への周知・広報活動をおこなうとともに、情報公開を行うことにより住民の理解を得ながら、更に効率的な執行の取り組みを進める。 2.適正な労働条件と公共サービスの質を確保するため、「公契約基本法」の制定を求めるとともに、地方自治体においても適正な労働水準を確保した入札・契約にかかわる公契約条例の制定をすすめる。 3.地域・住民の実情にあった介護・福祉サービスが実施でるよう取り組むとともに障がい者の自立支援と社会参加促進の立場から地域における福祉サービス基盤を整備し、必要なサービス量の確保をめざす。 4.阪神淡路大震災、東日本大震災はもとより最近の台風などによる自然災害の状況をふまえ、防災計画の整備・充実を進める。また、公共交通の維持・確保に必要な事業者に対する支援を拡大するとともに、交通・運輸政策の基本理念である「交通基本法」の制定を国に求める。
5.食料自給力と食の安全確保をめざす。地域の食料自給力強化のため、フードマイレージの普及や消費拡大の啓発等の施策を進める。また、食の安全確保にむけて保健所における食品安全業務を拡充し、食品の安全性の向上をはかる。 6.結婚、就職等の差別につながる戸籍謄抄本等の不正取得に対し、「戸籍謄本等第三者取得に対する本人通知制度」の条例制定にむけ取り組みをすすめる。 7.公的な教育支援制度の充実を通じ、教育の機会均等の実行性ある運用を行うとともに「労働の尊厳」を深く理解し、勤労観・職業観を養うための系統的な労働教育をすすめる。 8.子育てや介護をしながら働くことが普通にできる社会をめざし、4者合意(県・労働局、経営者協会・連合)にもとづいて設置された「ひょうご仕事と生活センター」を核に、働き方の見直しによる「仕事と生活の調和」の啓発と普及を進める。 Ⅲ.具体的な活動 1.フォーラム会員の拡大運動 連合の目指す政策・制度要求の実現に志を同じくする仲間の拡大を図る。そのため、連合の運動方針・政治方針・行動指針について充分理解をした無所属議員を含む各級議員や、これから政治の場で、活動を目指す方々の入会活動をすすめる。 2.研修会・学習会の開催
連合兵庫政策フォーラムは設立10年を経過し、昨年は10周年記念講演会を実施するとともに、2008年より地域ブロック持ち回り共催による『政策研究集会』を実施し、本年5か所目となり一つの節目を迎え、次年度以降は新たな取り組みを連合兵庫並びに各地域協議会の運動方針・活動計画と連携し、研修会・学習会を実施する。 3.政策立案と政策・制度要求実現の強化
政策立案能力を高めるため連合兵庫や関係団体との共同研究に取り組むとともに、各地域政策フォーラムに共通する課題設定などの取り組みをすすめる。 4.地域政策フォーラムの充実強化
(1) 地域の特色に応じた政策・制度要求を策定する。 5.財政について 連合兵庫政策フォーラムは、会費収入および連合兵庫からの寄付金により財政運営を行っており、会員に対する各種政策資料集等の情報提供に加え、2005年以降、各地域政策フォーラム活動への補助、2008年以降は政策研究集会の開催経費、2011年には設立10周年記念講演会経費等を中心に予算執行してきた。 次年度以降の財政のあり方については、これまでの執行状況を踏まえ支出項目を見直すとともに、地域政策フォーラム補助のあり方、5ブロック一巡後の「政策研究集会」のあり方等の検討を進めることとする。
以上 |
◆つづいて第11期役員選出にうつり、橋本秀一:副幹事長(神戸市会議員・神戸市西区)が新役員候補を提案、満場一致で選出されました。
|
◆新役員代表あいさつ
新役員代表あいさつ 松本剛明:代表幹事(民主党県連代表) ◆国会情勢は複雑で、衆参のねじれもあり、なかなか思うにまかせません。しかし、この連合兵庫フォーラムに代表されるように、働く人々の声を政治にストレートに届けていただき、それを政策実現のパワーとして、さまざまな改革を進めていきたいと考えています。 ◆国民の多くの肩がtのご理解をいただくために、政策フォーラムの活動をますます盛んにしていきたいと思います。役員一同、心を合わせて頑張ってまいりますので、お力合わせをお願いいたします。 |
◆総会アピールの採択にうつり、藤井訓博:新幹事長(兵庫県会議員・神戸市北区)がアピール文を朗読提案し、満場一致で採択しました。
連合兵庫政策フォーラム総会アピール(案)
2011年3月11日に発生した東日本大震災は、日本経済・社会に大きな爪痕を残した。大震災からの復興・再生を成し遂げることが、日本再生の最重要課題であり、官民が総力をあげて、経済社会の再生モデルに取り組み、被災者の生活再建・雇用創出につなげる必要がある。世界的な景気減速懸念が高まっているからこそ、日本経済を持続的・安定的な成長軌道に復帰させ、成長の成果を国民生活や地域経済に還元させていく好循環の道筋を主体的に切り開いていかなければならない。 働くことを通じて一人ひとりが参加できる活力ある社会である「働くことを軸とする安心社会」を構築するためにも、低賃金・不安定雇用などの問題を解消するとともに、ディーセントワークを実現し「分厚い中間層」の再生に繋げていかなければならない。「日本型福祉社会」は、少子高齢化の急速な進行、核家族化や単身世帯の増加、地域コミュニティの崩壊などで限界に達している。医療・介護ニーズが拡大、年金給付が増大する一方で、現役世代の人口減少と所得の低下により社会保障制度の持続可能性の確保が課題となっている。「全世代対応型」社会保障への転換、経済・社会の好循環を取り戻し、「働くことを軸とする安心社会」の実現に向け取り組みをすすめていくことが必要である。 現在、市場原理主義や新自由主義的政策から社会的公正や安心・安全が基盤となる社会への政策軸の転換が、世界的にも求められていると言える。日本は「東日本大震災からの復興・再生」と「日本経済・社会の構造的な問題」という2つの課題に直面しており、新しい経済社会モデルの構築が不可欠であり、その新しいモデルの構築こそが、連合がめざす「働くことを軸とする安心社会」の実現にほかならない。 連合兵庫は、2012年度の運動方針の中で、「運動の重点として」
1.東日本大震災からの復興・再生に向けた支援の取り組みを継続
連合兵庫政策フォーラムにおいても政策・制度の実現に向けて第11期の活動方針を確認した。
2012年4月8日 |
◆閉会あいさつを掛水須美枝:新副代表(兵庫県会議員・西宮市)がおこない、「地域から社会を良くして、安心社会を実現しましょう。政策フォーラムの活動に、みなさま方の積極的な力合わせをお願いいたします」と述べて、総会を締めくくりました。
――― 政策講演会 ―――
◆講演(1) 『政府・与党の社会保障と税の一体改革について』
講師 辻 泰弘 厚生労働副大臣・参議院議員(兵庫県)
◆講演(2) 『連合の考える社会保障と税の一体改革とは』
講師 河島千裕 連合本部総合政策局総合局長
講師 沿道孝一 連合本部総合政策局生活福祉局部長
以上