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第6回労使労働安全衛生研修会
安全・安心の職場環境づくりへ労使の認識を深めよう
第6回労使労働安全衛生研修会ひらく
◆3月30日(土)、兵庫県中央労働センターで、兵庫勤労福祉センター・連合兵庫と兵庫県経営者協会が協働して第6回労使労働安全衛生研修会をひらきました。研修会には、労使団体から組織代表者や安全衛生担当が約130名出席し、熱心に受講しました。
◆また、研修会開催に協力いただいた兵庫労働局と兵庫県より、井上寿洋:兵庫労働局健康課課長、安田善彦:兵庫県産業労働部労政福祉課課長が来賓出席され、最近の事故状況などを含めごあいさつを受けました。
◆研修会は森本秀雄:連合兵庫副事務局長の司会で幕を開け、冒頭、
昨年の東日本大震災による犠牲者の慰霊のため出席者全員で黙とうをささげました。
そののち、主催者を代表して熊野隆夫:連合兵庫副会長(安全衛生委員長・私鉄総連) があいさつを述べました。
◆主催者代表あいさつ
ごあいさつ 連合兵庫副会長(安全衛生委員会委員長) 熊 野 隆 夫 ◆労使は立場は異なるものの、安全・安心な職場づくりという目指すところは同じです。 ◆最近の入手情報では、平成23年度における死亡労働災害の犠牲者は36人となっており、兵庫県では労使の真摯な取り組みが成果をあげて死亡事故は減少しているが、全国的にはこのように多くのかけがえのない生命が失われています。 ◆また、心理面での問題事例や相談件数は年々増加の一途をたどりつつあり、メンタルヘルス対策の強化が求められています。本日の研修会も、そうした面を中心に勉強していただくことになっていますが、みなさまがたの職場における取り組みの参考にしていただければ、たいへんありがたく思います。 |
◆講演 1
『職場環境から見たメンタルヘルス問題の現状と課題』 講 師 藤 島 一 篤 氏 (ひょうご仕事と生活センター就任研究員) 1.メンタルヘルス問題への対応 ①ストレス原因を排除し、緩衝要因を増やす ②うつ病等の患者数の増加 ③精神障害の労災請求・認定の増加 2.メンタルヘルス不調者が増える原因は? [職場環境から見た場合] ①情報量過多の現代社会 ②『情報』質と量の変化 ③『評価』能力主義・成果主義 ④『人員』少数精鋭主義 ⑤職場の変化とストレス原因 ⑥ワーク・ライフ・バランス実現とメンタルヘルス対策の共通性 3.勤労者意識調査 ①調査結果の報告 ②調査結果から見えてきた職場のストレス原因 4.職場環境の改善に向けて ①職場の人間関係、コミュニケーション ②『信頼関係構築』仲間のことを知る。理解する気持ち ③かかわりの『意識』と『仕組み』 5.最後に か 過労 き 危労 く 苦労 け 家労 こ 孤労 働く人々の心の負荷を軽減し、明るい職場をつくっていこう |
講演 2
『メンタルヘルスに関する法的基礎知識 ~ 健全な労働環境の実現に向けて』 講 師 室 谷 光一郎 氏 (弁護士・大阪弁護士会) 1.事例紹介 ①<事例1 裁量のある労働者の自殺事例> <事例2 加重労働下、昇格した労働者の自殺事例> 2.職場におけるメンタルヘルスに関する歴史的経緯 3.旧指針および新指針が求めるもの 4.復職の手引きの流れおよび対応 5.メンタルヘルス問題が発生した場合のリスク 6.労災給付の3要件 7.労災と企業責任の関係 8.企業責任に関する基礎知識 9.企業に求められる安全配慮義務 10.健全な労働環境の実現に向けて |
◆講演 3
『職場のストレスの現状とその回復支援』 講 師 福 本 裕 子 氏 (NPO法人オーガニック・ライフ・コラボレーション代表理事、臨床心理士) 1.カウンセリングの現場 ①中堅社員の『心の葛藤』 (ケース紹介) ②『心の葛藤』 5つの職場の問題 ③気分障害に陥る前の4つの予防法 2.新たなメンタルヘルスケア対策として ①『農×心』によるストレスケア ②今後の展開方針 |
◆閉会あいさつ
ごあいさつ 兵庫県経営者協会事務局長 城 内 善 博 ◆本日はメンタルヘルス問題を中心テーマとして研修会をもちましたが、このように多数の方にご出席をいただき、感謝申し上げます。 ◆心身ともに安全で健全な職場を実現することは、労使共通の願いであり課題であるわけですが、企業をとりまく環境の急速な変化によって、従前以上に働く人々に精神的負荷がかかっている状況があります。 ◆こうした状況を緩和し、働く人々のストレスを軽減・解消していくことが大事なわけですが、そのためには労使の立場を超えて、職場の一人ひとりがメンタルヘルスに対する正しい認識をもって健全な職場づくりに協力し合うことが重要です。 ◆みなさま方の今後ますますのご奮闘によって、少しでも働きよい職場、健全な職場づくりがすすんでいくことをご期待申し上げ、閉会のご挨拶といたします。 |
以上