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東日本大震災対県要請の回答出る
東日本大震災被災者の雇用対策について兵庫県が回答
◆連合兵庫が兵 庫県に対して8月31日に申し入れた『東日本大震災被災者に対する雇用対策強化等に関する要請』に対し、12月26日(月)の午前10時より兵庫県から回答があり、岩根産業労働政策局長が要請に関する取り組み状況を報告したのにつづいて、安田労政福祉課長より回答内容についての補足説明を受けたのち、意見交換をおこなった。
(要請に対する回答は以下のとおり)
◆出席者
<連合兵庫>
辻:事務局長
土肥:事務局長代理
藤井:政策担当部長
<兵庫県>
岩根:産業労働政策局長
安田:労政福祉課長
森:労政福祉副課長
繁田:労政福祉課長補佐
【要請内容】 1.被災して失業した労働者が復興後に同一事業主で再雇用できるよう、企業の再建と就労に向けた支援を強められたい。 2.公共事業においては、被災地労働者の優先的雇用が行われる様措置を講じられたい。 3.兵庫県内に避難されている被災者等の雇用の確保、さらには情報の共有化やつながりの場に向けた「推進センター」を、被災者受け入れ自治体単位で立ち上げられたい。推進体制については、避難されている被災者を相談員として雇用するなど被災者の声と要望が直接反映されるセンターとされたい。 4.風評被害対策や被災地産品の積極的な購入についても、アンテナショップとしての機能を上記センターの中に組み入れ、被災地と支援自治体住民とのつながりを強められたい。 5.「推進センター」設立にあたっては、これまで進められてきた緊急雇用対策の取り組みや「勤労者ボランティアシステム推進事業」のノウハウを継承し進められたい。 |
【兵庫県からの回答】 1.被災地企業の再建や被災地労働者の雇用等にかかる支援について
(1)被災地における企業の再建、被災地労働者の雇用の確保等については、一義的には国において取り組む必要があることから、兵庫県として、また関西広域連合として、阪神・淡路大震災の経験を生かし、様々な提案を国に対し行っている。企業の再建支援については、被災地企業の緊急的な資金需要への対応として、
(2)県においては、震災直後の4月から (3)これまで、こうした対策を講じることにより、被災地における企業の再建、被災地労働者の雇用の確保等への支援を行ってきたところであり、今後とも状況に応じ必要な対策を講じていく。 2「推進センター」等について (1)兵庫県に避難されている被災者は、12月9日現在、1,069名(462世帯であり、うち20歳代から50歳代の男性は185名(30~50歳代は150名)である。こうした中、本県に避難されている被災者の雇用の確保、情報の共有化等について、次の対応を行っている。
(2)県では、雇用対策として、4月に緊急雇用就業機会創出基金を活用して「東日本大震災被災者就労支援事業」を実施し、県の臨時職員としての採用、公共施設維持管理・美化、観光誘客、共済制度普及促進等の業務への従事、被災農業者・漁業者の受け入れなどにより、今年度当初から実施していた既定事業への受け入れを含め、約1,000人の雇用機会を提供した。同事業への被災者の採用は、11月末現在、44名(別途市町事業への採用5名)となっているが、この中には、東日本大震災ボランティア・インフォメーションセンター・兵庫(ひょうごボランタリープラザ内)の常駐スタッフとして、被災者雇用など被災地とつながる仕事に従事していただいているケースもある。
(3)県としての県内被災者への情報の提供等については、県のホームページに電話相談窓口等の情報を掲載するとともに、次の資料を市町と連携し、月2回から週3回程度、送付している。
(4)兵庫労働局においては、3月29日、県内全てのハローワークに「東北地方太平洋沖地震関連雇用支援相談窓口(震災特別相談窓口)」を設置し、被災者に対する再就職支援等を実施している。
(5)市町においても、県と連携し、相談窓口の設置、電話相談、市町広報誌やイベント情報等の送付、保健師による巡回相談など地域の実情に応じた被災者対策を実施しており、特に神戸市では、緊急雇用就業機会創出基金、神戸市避難者登録制度運営事業を活用した被災者対策にも取り組んでいる。
(6)本県に避難されている被災者の雇用の確保、情報の共有化等については、国・県・市町の役割分担と連携により、それぞれの持つ機能・ノウハウを最大限活用しながら、できる限りの対応を行ってきたところであり、その中で、要請のある「推進センター」の機能が実現できるよう、取り組んできたところである。 関西広域連合及びその構成府県は、持てる力を結集し、被災地、被災者への支援に全力で取り組んできたところである。兵庫県では、阪神・淡路大震災の被災地としての経験を踏まえ、各種の対策を講じてきており、また、要請の内容等も踏まえ取り組みを進めていくこととしている。 |