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東日本大震災対県要請の回答出る

東日本大震災被災者の雇用対策について兵庫県が回答

20111226koyouyousei001.jpg ◆連合兵庫が兵  庫県に対して8月31日に申し入れた『東日本大震災被災者に対する雇用対策強化等に関する要請』に対し、12月26日(月)の午前10時より兵庫県から回答があり、岩根産業労働政策局長が要請に関する取り組み状況を報告したのにつづいて、安田労政福祉課長より回答内容についての補足説明を受けたのち、意見交換をおこなった。

(要請に対する回答は以下のとおり) 



◆出席者 20111226koyouyousei003.jpg
<連合兵庫>
  辻:事務局長
  土肥:事務局長代理
  藤井:政策担当部長

<兵庫県>
  岩根:産業労働政策局長
  安田:労政福祉課長
  森:労政福祉副課長
  繁田:労政福祉課長補佐

 

【要請内容】

1.被災して失業した労働者が復興後に同一事業主で再雇用できるよう、企業の再建と就労に向けた支援を強められたい。

2.公共事業においては、被災地労働者の優先的雇用が行われる様措置を講じられたい。

3.兵庫県内に避難されている被災者等の雇用の確保、さらには情報の共有化やつながりの場に向けた「推進センター」を、被災者受け入れ自治体単位で立ち上げられたい。推進体制については、避難されている被災者を相談員として雇用するなど被災者の声と要望が直接反映されるセンターとされたい。

4.風評被害対策や被災地産品の積極的な購入についても、アンテナショップとしての機能を上記センターの中に組み入れ、被災地と支援自治体住民とのつながりを強められたい。

5.「推進センター」設立にあたっては、これまで進められてきた緊急雇用対策の取り組みや「勤労者ボランティアシステム推進事業」のノウハウを継承し進められたい。

【兵庫県からの回答】

1.被災地企業の再建や被災地労働者の雇用等にかかる支援について

(1)被災地における企業の再建、被災地労働者の雇用の確保等については、一義的には国において取り組む必要があることから、兵庫県として、また関西広域連合として、阪神・淡路大震災の経験を生かし、様々な提案を国に対し行っている。企業の再建支援については、被災地企業の緊急的な資金需要への対応として、
①被災地企業向けの特別融資制度の創設
②被災中小企業向け国と県・市の協調預託による制度融資の創設等を提案した。被災労働者の雇用については、被災による失業者を生み出さないため、
③同一事業主において雇用維持を行う企業への雇用調整助成金、及び中小企業緊急雇用安定助成金の助成率の嵩上げ
④離職した被災者の一日も早い再就職支援として、特定求職者雇用開発助成金の支給対象への45歳以上の被災離職者の追加と助成額の増額
⑤被災者・避難者に対する雇用保険制度について、生活を保障する観点から、雇用保険の個別給付日数の延長等の特別な措置等を提案した。
 国においては、これらの要望を踏まえ、平成23年度1~3次補正において制度の創設や助成金の拡充等を行っている。
 
また、公共事業における被災者の優先雇用については、平成7年に制定された「阪神・淡路大震災を受けた地域における被災失業者の公共事業への就労促進に関する特別措置法が、公共事業にできるだけ多数の失業者を吸収し、その生活の安定を図ることを目的としていたことから、東日本大震災においても同様の法律が制定されるよう、国に対し提案を行った。

(2)県においては、震災直後の4月から
①「岩手・宮城・福島被災地中小企業受注・発注応援サイト」の開設
②被災地企業へのオフィス等の一時的な提供
③「がんばろう!東北 東北を楽しもう」サイトの開設など東北観光応援プロモーションの実施 等により、被災地企業の支援を行ってきたところである。
 特に、風評被害対策や被災地産品の積極的な購入対策については、農林水産物の風評被害を助長する販売に対する監視指導を行う体制づくり等を国に提案するとともに、県・県物産協会主催の東北物産展の開催や、百貨店が開催する東北物産展への協力等を行ってきた。
 また、9月には「兵庫県被災地支援総合相談窓口(ワンストップ)」を設置し、復旧・復興の各局面に応じ、被災自治体からの相談等に一元的に対応している。
 その中で、経済分野については、中小企業対策、観光対策、農林水産業の復興について、アドバイス等を継続的に行うこととしている。

(3)これまで、こうした対策を講じることにより、被災地における企業の再建、被災地労働者の雇用の確保等への支援を行ってきたところであり、今後とも状況に応じ必要な対策を講じていく。

2「推進センター」等について

(1)兵庫県に避難されている被災者は、12月9日現在、1,069名(462世帯であり、うち20歳代から50歳代の男性は185名(30~50歳代は150名)である。こうした中、本県に避難されている被災者の雇用の確保、情報の共有化等について、次の対応を行っている。

(2)県では、雇用対策として、4月に緊急雇用就業機会創出基金を活用して「東日本大震災被災者就労支援事業」を実施し、県の臨時職員としての採用、公共施設維持管理・美化、観光誘客、共済制度普及促進等の業務への従事、被災農業者・漁業者の受け入れなどにより、今年度当初から実施していた既定事業への受け入れを含め、約1,000人の雇用機会を提供した。同事業への被災者の採用は、11月末現在、44名(別途市町事業への採用5名)となっているが、この中には、東日本大震災ボランティア・インフォメーションセンター・兵庫(ひょうごボランタリープラザ内)の常駐スタッフとして、被災者雇用など被災地とつながる仕事に従事していただいているケースもある。
 なお、同事業の実施に当たっては、「就労支援事業紹介窓口」を産業労働部しごと支援課に設置し、各種相談を実施するとともに、被災者の様々なニーズに対応するため、ハローワークとも連携し、同事業以外の民間企業の求人情報もあわせて提供している。
 さらに、県ホームページに「東日本大震災被災者就労支援事業」特設ページを開設したほか、避難先が判明している被災者にダイレクトメールを送付し、求人情報を提供するなど、きめ細かな対応に努めてきたところである。
 また、国の第3次補正予算では、震災及び円高の影響による失業者の雇用機会創出への支援として、重点分野雇用創造事業の2,000億円(全国ベース)が追加配分され、これを受け、県においても12月補正において積み増しを行ったところである。今後、この事業の実施にあたっては、被災者の雇用についても十分配慮したいと考えている。

(3)県としての県内被災者への情報の提供等については、県のホームページに電話相談窓口等の情報を掲載するとともに、次の資料を市町と連携し、月2回から週3回程度、送付している。
 ・就労、選挙、各種支援制度等に係る案内
 ・避難先自治体の広報紙
 ・インターネットや新聞のスクラップ類
 ・県内のイベントやコンサートの案内等
特に、県内被災者の心のケアや元気を届ける取り組みとして、園芸療法の手法を活用した行事(花のお弁当作り、葉っぱペイント等)の開催、県立芸術文化センターや県立ピッコロ劇団のコンサート・公演への招待、県立美術館・博物館への招待などを企画し、案内してきたところである。
 また、これらの資料の送付に当たっては、避難者の意見や要望を踏まえ、内容やジャンルごとに送付するなど、避難者が必要な情報を見つけやすいよう工夫も行うなど、被災者に必要と考えられる情報の適宜、適切な提供に努力している。
 なお、原子力発電所事故の損害賠償手続きに関する情報としては、損害賠償支払いのための仕組みや賠償手続きなどの連絡先等を掲載している国発行の「生活再建ハンドブック」を全世帯に配布した。この他、NPO等各種団体の協力をいただき、生活家電や自転車の提供等を行うなど、生活面も含めた支援を行ってきたところである。

(4)兵庫労働局においては、3月29日、県内全てのハローワークに「東北地方太平洋沖地震関連雇用支援相談窓口(震災特別相談窓口)」を設置し、被災者に対する再就職支援等を実施している。
 また、4月に「日本はひとつ」兵庫しごと協議会を設置し、国、県、産業界・労働界等関係団体の連携により、被災者の生活支援から効果的な就労支援までを一体的に推進していくことを確認した。
 なお、11月20日現在、兵庫労働局における被災者の有効登録者39名であり、これまでの総就職者数は60名となっている。

(5)市町においても、県と連携し、相談窓口の設置、電話相談、市町広報誌やイベント情報等の送付、保健師による巡回相談など地域の実情に応じた被災者対策を実施しており、特に神戸市では、緊急雇用就業機会創出基金、神戸市避難者登録制度運営事業を活用した被災者対策にも取り組んでいる。
 また、阪神・淡路大震災の際、多くの県民が全国各地に避難されたが、その実態把握が困難であった経緯を踏まえ、県内の各市町に「東日本大震災被災者登録窓口」を設置した。
 窓口では県内に避難されてきた被災者を登録し、県が集約の上、被災元の自治体に情報提供することにより、被災元の県または市町から被災者へ生活再建支援に係る情報提供を行っている。

(6)本県に避難されている被災者の雇用の確保、情報の共有化等については、国・県・市町の役割分担と連携により、それぞれの持つ機能・ノウハウを最大限活用しながら、できる限りの対応を行ってきたところであり、その中で、要請のある「推進センター」の機能が実現できるよう、取り組んできたところである。
 今後とも、本県に避難されている被災者の声に応えられるよう、関係機関と連携し、必要な対策を講じていく。

 関西広域連合及びその構成府県は、持てる力を結集し、被災地、被災者への支援に全力で取り組んできたところである。兵庫県では、阪神・淡路大震災の被災地としての経験を踏まえ、各種の対策を講じてきており、また、要請の内容等も踏まえ取り組みを進めていくこととしている。