森本洋平会長ブログ.com
2011/10/07(金) 二項対立ではなく
◆今回のブログは、書くべきか否か少し悩みましたが、あらぬ誤解を持たれていてはと思い書くこと にいたしました。月曜日、火曜日の新聞紙上で、<連合「脱原発」に転換>、連合の定期大会で古賀会長が表明する。との記事が新聞各紙に出され、詳しい内容を知らない一般組合員の方は驚かれたと思います。
◆確かに大会冒頭の挨拶で古賀会長は前提条件を付けながらも、「中長期的に原子力エネルギーに対する依存度を低減していき、最終的には原子力エネルギーに依存しない社会をめざしていく必要があると考えます」と発言されています。
◆ただ、直接に会長挨拶を聞いた者としては、新聞記事そのまま受け止められると少々違うのではないかと思います。この言葉の前段に次のようなコメントをされた上での発言であることを知っていただきたいと思います。
◆「エネルギー政策の総点検・見直しにあたっては、脱原発や原発推進という2項対立の議論を行うべきではないということです。総合的・合理的・客観的なデータに基づき、安全・安心、エネルギー安全保障を含む安定供給、コスト・経済性、環境の視点から、短期・中長期に分けた冷静な議論を行う必要があります。また、国民の理解・納得という観点や国民の合意の在り方にも十分に留意することが求められています。」と言われています。
◆さらに討論における本部見解では、南雲事務局長から今後早急にエネルギー政策プロジェクトチームを立ち上げて十分な論議を行う旨発言されていました。
この前提の発言要旨がどこまで正確に新聞記事となったのかよく分かりませんが、少なくとも性急な結論付けではないことを理解ほしいと思います。
◆ただ、聞く側にとっては誤解を招く言い方であったことは否めず、言葉が独り歩きしなければ良いがと思っています。私自身も、外交・防衛・エネルギー・情報管理、などの国家の基本的政策については、十分な国民的論議と理解が必要であり、取り返しのつかないことにならないようにだけはしなければと思います。
◆そして、私自身も反省すべきことですが、言葉というものは非常に怖いものです、「倫言、汗の如し」何気なく言った言葉が誤解されることはしばしばあります、注意の上にも、注意が必要ではないかと思います。
◆今日の言葉 「二の舞を演じる (にのまいをえんじる)」
同じ失敗をすること。物の本によると、「二の舞」は舞楽で「案摩(あま)」の次に演じられる滑稽な舞いのこと。「案摩」の舞をまねて失敗するという筋立てになっていることからでた言葉。貴方も似たような経験はないでしょうか。