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被災地 : 釜石タクシーの仲間を助けよう!
全自交兵庫が呼びかけて、被災タクシー会社に車両寄贈
◆全自交兵庫地方連合会は、東日本大震災でタクシー車両を流され
、本社社屋が全壊した釜石タクシー(組合は全自交労連岩手地方本部加盟)の仲間を支援するため、タクシー車両5台を贈呈することにし、6月2日(木)、神戸市ポートアイランドの国際興業大阪神戸支店で贈呈式をおこないました。
◆寄贈された5台のタクシー車両は、全自交兵庫地連が執行委員会で傘下組合に 「タクシーの減車や代替で中型車の廃車予定があれば、会社に提供を求めてほしい」 と指示。その結果、(株)国際興業から3台、(株)加古川タクシーから2台の無償提供があったものです。
◆車両贈呈は、それぞれの会社から全自交岩手地方本部に対して 『鍵渡し』 をおこない、贈呈式終了後、ただちに全自交兵庫地連の役員が運転して神戸を発ち、岩手県の釜石タクシーの仲間のもとに届けられます。
◆贈呈式は成田次雄:全自交兵庫地連書記長の司会ですすめられ、冒頭、東日本大震災で亡くなられた方々へ出席者全員で黙祷をささげ、つづいて北坂隆生:全自交兵庫地連委員長があいさつを述べました。
主催者代表あいさつ
北坂隆生:全自交兵庫地連委員長
東日本大震災は、死者・行方不明者2万8000人、10万人が避難所生
活をするという大災害をもたらしましたが、わたしたち全自交として何か被災地の人々を助ける活動はないかと議論をすすめていく中で、岩手地本より被災したタクシー会社で働く仲間の組合員を支援するため車両提供してもらえないかと要請があった。
釜石タクシーの仲間が職場を失う危機に直面しているということで、これを支えるため、兵庫で車両提供してもらえるところはないかと呼びかけたところ、うれしいことに国際興業から3台、加古川タクシーから2台の申し出があった。
今日は、わざわざ岩手地本から森委員長と、釜石タクシーから武田総務部長ごご出席くださっているが、同じタクシーで働く仲間として、被災地の仲間が平常の生活に戻れる日まで、息長く支援していきたいと考えています。
車両提供に応じていただいた両社に深く感謝したい。
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◆来賓ごあいさつ
松本奈良雄:兵庫県タクシー協会会長
この、車両寄贈のお話を耳にしたとき、心が躍りました。
本来なら事業者が考えんならんことを、労働者の皆さんがよおやってくださった。心から感謝申し上げたいと思います。
1000年に一度という大災害だが、被災地支援に経営者も頑張っていくが、タクシー業界というところは労使で支えあっている面が大きいこともあり、労使力を合わせて支援活動を続けていきたい。
なにはともあれ、本日の件に関しては、協会として、全自交、各労働組合、労働者の皆さん方に、心から御礼申し上げます。
辻 芳治:連合兵庫事務局長
被災地のタクシー会社、また仲間のタクシー労働者を支援するために、
労使の枠を超えた救援活動をすすめられていることに、深甚なる敬意を表します。
震災から3カ月がたちますが、わたくしも1週間ばかりボランティアとして現地入りしましたが、いまだ被災地の状況は震災直後と変わりなく、現地では支援を求める声が多くあります。
わたしたち連合兵庫としては、労働組合のマンパワーで被災地の期待にこたえるべく、救援ボランティを投入し、また義援金活動にも力を注いでいるところです。
このような状況下に、全自交のみなさんが、仲間の支えあい活動の一環として、会社の協力も得ながら、本日の車両寄贈に漕ぎつけられたことには、たいへん心温まる思いがしています。被災地の再生は平坦な道ではないと思いますが、全自交のみなさんの支えは、大きな励みになるものと思います。今後とも力を合わせて支援活動に頑張っていきましょう。
迫田謙典:(株)国際興業大阪取締役社長
16年前に阪神淡路大震災で大被害を受けた、会社として車両20台を失い、社員1人亡くなっています。こんどの災害も決して他人事とは思えない。
企業としては義援金活動もおこなったところですが、労組から車両提供の呼びかけがあり、新社ではありませんが、再度新しい地で市民の足として役立つことになり、車も喜んでいると思います。
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◆お礼のごあいさつ
森 茂:全自交岩手地方本部委員長
大切に使われてきたこの車両、釜石のほうでも有り難く大切に使わせていただきます。
また、わざわざ運転して持ってきていただけるということで、感謝の言葉もありません。
あの阪神淡路大震災で大打撃を受けられ、そこから見事に立ち直って元気に働いておられる兵庫の皆様のお姿を拝見し、わたしたちも頑張って1日も早く復旧・復興しなくてはという思いでいっぱいになっています。ありがとうございました。
武田直美:釜石タクシー(株)総務部長
本来なら社長がくるべきだが、事情があって代理で失礼します。
今次震災で、釜石では死者800人以上、行方不明者400人以上が出て、現在も瓦礫の山をかき分けながら遺体の収容を続けています。
路地の清掃はまだまだの感がありますが、主要道路の瓦礫撤去はかなり進んできていますので、いただいた車両は市民の足として、すぐにでも活躍できると思います。皆様が大切に使ってこられた車なので、わたしたちも大切に、そして市民の足として愛されるように使わせていただきます。
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◆関係者からのあいさつが終わったあと、『鍵渡し』がおこなわれ、国際協業の迫田社長と、加古川タクシーの池田委員長が、釜石タクシーの武田総務部長に対し、寄贈車両のキーを手渡し車両寄贈式が終了しました。
◆寄贈式が終了と同時に、5台の車に担当者が乗り込み、ただちに釜石にむけて出発していきました。
陸送ボランティア
元山啓二 : 全自交兵庫地連副委員長・昭和タクシー労組委員長
成田次雄 : 全自交兵庫地連書記長・国際興業神戸労組委員長
小林利幸 : 国際興業神戸労組書記長
中井 章 : 国際興業神戸執行委員
深山幸夫 : 国際興業神戸労組会計監査