森本洋平会長ブログ.com
2011/05/10(火) 競争と安全
◆皆さんご無沙汰しています、GWは如何お過ごしでしたでしょうか。私は自宅でゆっくりと過ごさせて いただきました、と云えばゆとりのGWみたいで聞こえは良いのですが、ゴルフを1回行っただけでダラーとした連休でした。
◆この間、原発事故対応やビンラデイン殺害のニュースが流され、あっと云った焼肉店での食中毒で4人の方が亡くなられるというショッキングなニュースが出てまいりました。生肉を食べて、O111にやられたようです。
◆原因については調査中みたいですが、根底にはデフレによる価格破壊のような風潮があったのではないかと思われます。確かに「安い」というのは消費者にとって非常に魅力的ですが、これが食品となれば根本的に違ってきます。
◆デフレはご案内のように、物価が持続的に下落していく現象です。原因は簡単に云えば重要と供給のバランスが崩れることに起因すると言われています。
◆需要が供給を下回ることが原因といわれ、良い面で云えば収入が変わらなければ、物価の下落で実質的な生活水準が向上することになります。
◆悪い面では、物価が安くなり企業収益が減少し、経済活動が停滞することによる、賃金の低下や失業の拡大、といったデフレスパイラルの要因になります。
◆今回の食中毒事件の原因が、デフレと直結しているとは思われませんが、ファーストフード店の過当競争による、過剰なコスト競争意識があったのではと危惧いたします。
◆加えて、日本人の食文化も多少なりとも起因しているのではないかと思われます。新鮮な魚を生で食べることを最上の料理であるという意識があって、その延長線上で鶏肉でも牛肉でも生で食べることに、大きな抵抗がなかったのではと思われます。正直なところ、私も何の抵抗もなく食べたことはあります。
◆しかも、残念なことに最も食中毒が起こりやすい季節に入っていたことも、目に見えない原因であったのかも知れません。テレビの情報によれば、5月9日は「アイスクリームの日」であり、これから本格的に夏に向かうらしい。
◆くれぐれも今回の事件を他人事にせず、口にするものは念には念を入れて、食中毒のない、楽しく美味しい食生活に心がけたいものです。
「ご安全に。」
◆今日の言葉 「歳月人をまたず(さいげつひとをまたず)」
月日というものは、人の都合などかまわずに過ぎてゆく、だから今と云う時を大切にしなさいという戒め。一般には、若いうちに勉学に励めよとの意味で使うことが多い。「光陰矢の如し」又は、「盛年重ねて来たらず」と同意語。
(森本洋平)