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第82回兵庫県メーデー
働くものの連帯と東日本大震災被災者支援を訴え
雨天、第82回兵庫県メーデー神戸中央大会に1万人が結集
◆メーデー終了後、会場の野球場に隣接する『兵庫県解放運動無名戦士の碑』へ、メーデー献花式を行いました。森本実行委員長、好城無名戦士の碑運営代表委員が挨拶を述べ、矢田神戸市長はじめ神戸市代表、兵庫県代表、メーデー実行委員、連合兵庫役員、OBなど多くの関係者が、運動の先達たちの功績を偲びつつ白菊をささげました。
◆また、メーデー解散後、連合神戸が中心となり、神戸市内選出各議会議員の協力のもと、JR神戸駅周辺において『東日本大震災救援募金活動』をおこない、多くの市民から温かい協力を得ました。
◆第82回兵庫県メーデー神戸中央大会式典は、松田実行委事務局長(連合兵庫副会長・情報労連)の開会宣言で幕を開け、冒頭、主催者あいさつに立った森本実行委員長が、「東日本大震災犠牲者、この1年間に物故された先輩・先輩の霊に、全員で黙祷をささげたいと思います」と呼びかけ、メーデー会場全体で黙祷をささげました。
◆主催者あいさつ
ごあいさつ
第82回兵庫県メーデー実行委員会 ◆第82回兵庫県メーデー・神戸中央大会の開催を、会場に結集された参加者と、全ての働く仲間とともに祝いたいと思います。 ◆また、公私とも大変ご多忙の中ご臨席賜りました、井戸兵庫県知事、矢田神戸市長、水岡民主党兵庫県連代表、梶川社民党兵庫県連合代表、兵庫高齢退職者連合・高原事務局長、部落解放同盟兵庫県連合会・坂本委員長、労働者福祉事業団体ご代表をはじめ、ご来賓の皆様方に対しまして、主催者を代表して心より御礼申し上げます。 ◆改めまして、今回の東日本大震災で被災された方々に、心よりお見舞い申し上げます。連合本部は3月14日に緊急三役会を開催し、緊急対策救援本部を設置いたしました。19日には政府と協議し、早期のボランティア派遣のため先遣隊を派遣いたしました。そして緊急支援カンパの取り組みの実施と、岩手県・宮城県・福島県3県に対する、3月31日からのボランティア派遣を決定いたしました。
◆これを受けて、連合兵庫も3月19日に緊急三役会を開催し、連合兵庫災害救援対策委員会を設置し、対応することといたしました。 ◆また、ボランティア派遣についても、連合近畿ブロックと連携をはかり、第一次の3月31日より、3名から4名のチームで派遣することとし、現在も被災地にてボランティア活動に取り組んでいます。 ◆今 回の震災復興には、相当の時間と労力が必要とされることから、私たち連合も息の長い支援体制が求められています。これからも仲間の皆さんと共に、色んな知恵を出し合いながら対応してまいりたいと思っておりますので、是非とものご協力をお願い申し上げます。 ◆加えて、この大震災が日本経済や雇用に多大な影響を与えることは必至ですが、過度の自縮ムードや風評被害で日本そのものがシュリンクしてはなりません。支援はしっかりと行い、自ら行うべきことはしっかりと実施し、日本全体で支えていくことが大切だと思います。連合は「つながろう日本」を合言葉に取り組んでまいります。働く仲間全員が、日本再生に向けて共に頑張りましょう。 ◆そして先月には、4年に一度の「統一地方自治体選挙」が行われました。大震災の真っただ中という非常に難しい時期にも関わらず、全構成組織の献身的なご協力に、心より感謝を申し上げます。 ◆結果はご案内のとおり、全国的に民主党の凋落傾向に歯止めが掛からず、兵庫県においても推薦候補者、60名に対して47名の当選、支持候補者19名に対して12名の当選にとどまりました。 ◆特に、明石市長選挙での惜敗と、兵庫県議会・神戸市議会選挙において、議会のリーダーシップを期待されているベテラン現職議員の取りこぼしがありました。非常に残念な結果であり、忸怩たる思いがいたします。この選挙結果を真摯に受け止めて、選挙総括を行う中で、取り組み体制の再構築を行いたいと考えております。 ◆一方、2011年春季生活闘争も大きな山場を越えました。最新の賃金改善の集計結果を見ますと、加重平均で5165円となっており、昨年同時期を60円上回る結果となっています。今後は東日本大震災の影響による、交渉の凍結や延期が想定されますが、従来以上に交渉の進捗状況に留意しながら交渉を展開する必要があります。
◆連合兵庫では、連合兵庫・中小共闘センターの最新の集計結果は、加重平均で5182円で、昨年同時期と同水準となっています。 ◆今年の春闘は昨年に引き続き、全ての働く者を対象とした2年目の取り組みとしております。働く者全体の労働条件底上げに繋がる取り組みにすべく、雇用や労働条件にとどまらず、政策制度課題への取り組みを、「車の両輪」として取り組んでいます。
◆そして、連合は昨年まで取り組んでまいりました、「労働を中心とした福祉型社会」から、より分かりやすい言葉として、「働く事を軸とした安心社会」という、あるべき日本の将来像について提起し、今後各種の会議で意見交換を行いながら周知してまいります。 ◆最後に、何時も申し上げる事ですが、どのように時代が変わろうとも、どのように人が変わろうとも、人がいる限り労働という営みが無くなることはありません。「働きがいのある人間らしい労働」を目指し、「人間の尊厳」と「労働の尊厳」の守り手として、共に力を合わせて「働く事を軸とした安心社会」作りに取り組むことをお誓い申し上げ、主催者を代表してのご挨拶とさせていただきます。 |
◆来賓ごあいさつ
井戸敏三:兵庫県知事 「東日本大震災被災者支援デモ」を経てここにご参集の皆様に、敬意と表し、ごあいさつを申し上げます。 東日本大震災は地震発生から1ヶ月半をすぎた今日でも、まだ被害の全容がはっきりしないという、大変な状況にあります。 兵庫県は16年前に阪神淡路大震災に見舞われたが、国内外のご支援でここまで復興してきました。今回の東北の震災では兵庫県では400人近い人々が現地で活動いただいており、関西広域連合としても、兵庫県は宮城県に対する救援を担当して、同じ苦しみを味わったものとしてできる限りの支援をしていこうという気持ちです。 あわせて、仕事と失った人々が大勢おられるので、できるだけ仕事を確保しながら復旧・復興策をすすめていくことが重要だと考えています。 また、これほどの大規模な災害が起こると、世界中の部品供給ネットワークが止まってしまう。リスク分散対策が必要であり、また防災計画の見直しの必要性もあると思います。
この震災は日本にとって大きなダメージではありますが、兵庫県がリーダーシップを発揮して頑張っていきたいと思っています。 矢田立郎:神戸市長 神戸市としては、震災発生直後にいち早く現地へ赴き、何が必要かを見極めて支援活動を展開しています。神戸市職員たちはライフラインの復旧を中心に、のべ1万人が現地で活動を展開してきています。 今次震災の被災地の住民は、純朴といいますか、あまり積極的に支援要請を口にすることがなく、自分たちでできることは辛抱強く自分たちでやろうとします。その精神には敬服しますが、そのためニーズが表面化しにくいところがありますので、より親身な対応が必要とされていると感じています。 日本が1つになって支援し、立ち直っていかなければならないところですが、本日の皆さんのデモにも、日本が1つになって頑張っていこうという気持ちが強く表れていたと思います。 経済が厳しい状況下で大きな災害に見舞われたわけですが、しかし日本には古来より難事の襲われながらも、それを克服してきたという歴史があります。必ずやれます。 募金等もご協力いただいていますが、それが被災者にいきわたっているのか不安があります。今後は被災地の自治体に直接届けて行きたいと考えています。
16年前の思いをかみしめ、息長く支援をしていきたいと思います。 辻 泰弘:民主党兵庫県連常任顧問
平素より働く人々の幸せを求めてご奮闘いただいていることに心より敬意を表します。 政権交代してから1年半が経過しますが、労働政策、福祉関連政策など、思いを込めて取り組んできましたが、まだまだ足りないという気持ちです。今後とも皆さん方からご助言をいただきながら、民主党らしい政策実現へまい進していきたいと思います。 東日本大震災については、阪神淡路大震災を大きく上回る第災害ですが、現地入りしてつぶさに状況を視察し、なによりも政治がしっかりとした方向性をもって対処していかなければならないと、改めて覚悟を固めたところです。 失われた命は取り戻せませんが、取り戻せるものは全て取り戻し、被災者が日常の平穏な生活をおくれるようにしていきたい。
皆さんの運動の目的も働く人々の幸せづくり、政治の目的も国民の幸せづくり。一緒にスクラム組んで頑張っていきたいと思います。 大槻信夫:近畿労働金庫兵庫県本部長 東日本大震災の犠牲者の方々につつしんで哀悼の誠を捧げます。また被災者の方々が1日も早く日常の生活を取り戻せるよう、福祉事業団体としてサポートしていきたいと思います。 津波の威力に防災手段が及ばなかったが、あらためて備えの大切さを心に刻み、有効な防災策を模索していきたいと考えています。 「すべての働くものの連帯で、働くことを軸とする安心社会と自由で平和な世界をつくろう!」いうスローガンを掲げたメーデーですが、国民が安心安全に暮らせる国をつくるための施策をすすめていきましょう。これが、今次大震災支援の精神に通じるものだと思います。 困難に直面している人々に寄り添いながら、労金、全労済は持てる機能の全てを支援に充ててまいる所存です。被災者の生活バックアップに責任と役割を果たしていきたいと思います。 |
◆メーデー宣言採択
第82回兵庫県メーデー神戸中央大会 宣 言 (案) (提案者:松村連合兵庫神戸地域協議会議長) 本日、第82回兵庫県メーデー神戸中央大会を開催した。 われわれが求めてきたのは、あらゆる人々が公正で公平な権利が保障される社会の構築である。 3月11日午後2時46分、東日本太平洋沖でマグニチュード9.0の大地震が発生した。思いもよらぬ災害で人命を奪われた犠牲者、この大地震・津波で被災されたすべての被災者の立場にたって、今一度、われわれは目指すべき社会の実現を再確認していかなければならない。 政府は、地震発生直後に菅総理を本部長とする「緊急災害対策本部」を設置し、激甚災害地域の指定や大規模な自衛隊の災害出動をはじめとする、被災者救援の施策を展開している。壊滅的な被害となった史上稀に見る大災害に対して、今こそ与野党の壁を越え、すべての英知と行動力を結集して、復旧・復興に向けた希望のもてる日本経済・社会の道筋を国民に示すべきである。 また、福島第一原発の事故も国民に不安を生じさせている。政府は万全の対策を講じるとともに、情報の一元化と公開の徹底が求められる。 さらに、政府に対しては、労働者保護・雇用確保に向けた対策として、安全衛生対策の強化をはじめ、震災により休業・離職等を余儀なくされた労働者の救済、企業等に対する各種支援策の実施、復興に向けた雇用の創出と各種就職支援対策を積極的に取り組むことを引き続き求めていく。 われわれは、被災地の復旧・復興に向けて、救援カンパや救援物資、現地へのボランティア団の派遣を行ってきた。今後の救援活動は長期になることが予想される。 引き続き救援・復興に向けて全力を傾注するとともに、復興の妨げとなる風評被害や自粛から被災地を守り支えるための取り組みを強化していく。 メーデーは、国際連帯の日である。私たちは、「国際労働組合総連合」(ITUC)と連携し、世界の貧困や飢餓、環境破壊や人権侵害への取り組みを強化する。そして、すべての労働者とその家族や退職者と共に、現下の苦難に立ち向かい、「働くことを軸とする安心社会」の確立に総力をあげることを、ここに宣言する。 2011年5月1日 第82回兵庫県メーデー・神戸中央大会 |
◆兵庫県解放運動無名戦士の碑メーデー献花式
◆メーデー終了後、会場の野球場に隣接する『兵庫県解放運動無名戦士の碑』へ、メーデー献花式を行いました。森本実行委員長、好城無名戦士の碑運営代表委員が挨拶を述べ、矢田神戸市長はじめ神戸市代表、兵庫県代表、メーデー実行委員、連合兵庫役員、OBなど多くの関係者が、運動の先達たちの功績を偲びつつ白菊をささげました。
◆神戸地域協議会と神戸地区選出議員団の震災支援募金行動◆