主催者あいさつ

連合兵庫会長：森本洋平 

◆連合兵庫２０１１春闘総決起集会に結集された仲間の皆さん、寒い中大変ご苦労様です。主催者を代表して、本集会に結集された、全ての働く仲間の皆さんに連帯のご挨拶を申し上げます。

◆２０１１年春季生活闘争は「すべての働く者の労働条件・処遇改善」をかかげて、２年目の取り組みとなります。
　　すべての労働者のために賃金水準の復元・格差是正の観点から、産業・企業によってそれぞれ置かれた環境のもと、１％を目安に適正な配分を追求する方針を確認いたしました。
　　勿論、非正規雇用労働者においても均等・均衡を見据えて、時間給換算で正規労働者を上回る引き上げを要求することとしています。

◆この血の通った要求は、自らの責任において、職場で働くすべての労働者の意志として決定いたしました。ミクロの論議ではなく、マクロの論議として、それぞれの産別・単組の置かれた条件の中でベストを尽くした取り組みにしなければなりません。

◆今、労働組合に求められているのは、格差を是正し、公正な配分を実現し、もって日本の経済社会を健全な状態に「回復」「復元」することです。勤労者の生活に日本の経済成長の恩恵が確実に実感できるような、経済社会を実現していくことです。
　　持続的な成長を確保することによって国民生活の不安を解消し、希望と安心を持って暮らせる社会をつくらなければなりません。
　　そのためにも、２０１１年春季生活闘争の取り組みは不退転の強い意志と、すべての働く仲間の力合わせが必要となってまいります。

◆一方で、公平で透明な税制改革、セーフティーネットとしての社会保障制度の改革・再構築、さまざまな経済対策をとおして、配分の歪を是正していく取り組みが求められています。

◆その為、運動の両輪としての政策・制度要求の取り組みを強化していか なければなりません。国民運動としてのキャンペーンや啓発活動で社会に向けて、私たちの考え方を発信してまいります。
　　今こそ、「働くことを軸とした安心社会」の構築に向け、すべての働く仲間と共に行動を起こさなくてはなりません。

◆新自由主義経済によって「底割れ」状況になった日本経済の復元、そして株主主権から従業員主権を取り戻し、春季生活闘争の精神を今一度呼び起こすために、皆様方の踏ん張りを御期待申し上げます。

◆同時に、４月に施行される、統一地方自治体選挙も非常に大きな意味をもつ重要な選挙あります。中央での政治状況もあり状況は大変厳しいと言われていますが、今までも楽な選挙など無かったはずです。中央のゴタゴタぐらいで、下を向いていては何もできません。
　　地方の政策は私たちが創っていくという気概を持って戦いましょう。民主党だけに任せるのではなく、連合兵庫自らが社会的責任をはたさなければなりません。

◆今一度、労働組合の使命を再確認するべきです。労働組合は何に対して責任を負うべきかということです。一つは、働く者の職場（雇用）を守る事であり、一つは、働く者の安全と健康を守ること、そしてもう一つは、私たちが居住する地域社会を守る事です。この三つの使命は労働組合の生命線であり、住みよい地域社会づくりです。
　　言い換えれば、労働組合の最大の社会貢献でもあるのです。
　　多くの地方議員を送り出し、結果として「物づくりが出来る」「人づくりが出来る」そして「街づくりが出来る」、合わせて人と人との絆ができていく、そのための地方選挙です。

◆中央の政局に振り回されず、自信と誇りを持って、私たちの推薦・支持候補者全員の当選を目指してまいりましょう。
　　負けてたまるか、働く者の底力を見せてやろうではありませんか。

２０１１春季生活闘争情勢報告

連合兵庫事務局長：辻  芳治 

◆「春闘勝利」「政策制度要求実現」「統一地方選挙勝利」を掲げた連合 兵庫総決起集会に結集頂きました皆さん！！　寒さ厳しいなか大変ご苦労様でございます。事務局長の「辻」です。ただいまより、２０１１春季生活闘争をめぐる情勢について報告申し上げます。

◆２０１１春闘は、要求提出段階から本格的な交渉局面を迎えており、３月１６日～１７日の最大のヤマ場を控え、緊迫した労使交渉は最終局面に突入しようとしています。

◆去る３月１日に行なわれた連合本部での第１回要求集計では、昨年を５４０組合上回る１，６７３組合が賃金改定要求を提出し、その加重平均は「５，９２６円（２，０５％）」となっています。
　　また、一時金要求については、昨年同時期比較で、月数で「０．０３カ月」、要求額で「４０万７０００円あまり」上回る、「４．９１カ月」「１５３万３０００円あまり」の要求となっていることを、まずは報告申し上げます。

◆次に、連合第３回中央闘争委員会で確認された直近の情勢について申し上げます。

◆政府の経済見通しによりますと、２０１０年度実質ＧＤＰ（国内総生産）は対前年比で３．１％の増となる見込みであること、また、２０１０年暦年ベースでは３．９％の増となり、景気は底堅い状況が続いています。

◆一方、四半期別の企業業績については、昨年４月から１２月までの連結経常利益合計額が、「前年同期比２４％」と大幅な増になるとともに、非製造業の業績も改善しており、第３四半期（昨年１０月～１２月）の経常利益は前年同期から３３％増え、その増益率は製造業の１６％を上回る勢いとなっています。
　　このように、増収増益の企業は大幅に増加しており、リーマンショック前との比較においても、売上高で９割近い水準まで回復するとともに、経常利益も約８割の水準まで回復している状況です。

◆こうした回復基調になったのは、そこに働く労働者の献身的な努力と企業経営に対する協力があったからこそです。私たちの要求である「１％を目安とした適正配分」を徹底して追い求めることに確信を持ち合い、それぞれの産別・単組の置かれた条件のなかでベストを尽くさなくてはなりません。

◆連合本部は、昨年の１１月より、今次春闘を意識して、日本経団連や経済同友会との首脳懇談会、政府・連合トップ会談などを通じて、政策制度要求課題を含め主張を行なってきました。

◆また、昨日夕刻には、５回目となる政府・連合トップ会談が行なわれ、古賀会長から「2011年度予算と予算関連法案の早期成立についての要請」が菅首相に行なわれるとともに、政権運営や春闘、政策制度要求課題について意見交換が行なわれました。そのなかで、菅首相からは「賃上げは重要だ。企業減税分が賃上げや雇用に回るよう、経済界にも訴える」との見解表明もなされたということです。
　　連合兵庫も、２月の段階において兵庫県経営者協会との「労使懇談会」、労働局との「地域産業労働懇談会」を開催し、今次春闘における労働側の基本認識や主張を行ない意見交換してきたところです。

◆しかしながら、今次春闘においても経営側は、「すべての従業員に関わ る総額人件費を管理する観点から、自社の支払い能力に即して判断することが重要」「定期昇給の維持を巡る賃金交渉を行なう企業が大半」「中堅・中小企業では、雇用を最優先した交渉を継続」など、従来の「総額人件費抑制」の発想から一歩も抜け出そうとしない頑なな姿勢を変えようとしていません。

◆加えて、「恒常的な付加価値の増加が見込まれ」かつ「競争力を有し、それを今後とも維持できるか」をベースアップの目安とするなど、事実上ベアを否定する見解も示しています。
　　こうした経営側の主張は、総額人件費抑制ありきの方策であり、断じて容認できるものではありません。

◆日本は先進国で唯一デフレが続いている国です。その背景には、株主重視・短期利益重視の経営姿勢をとり続けてきた企業行動にも起因していることを見逃してはなりません。長きにわたる配分の歪（ヒズミ）で賃金が低下していること、非正規労働者の増加に伴って低所得者層が増加していること、その結果として、消費不況や需給ギャップが生じ、製品価格の低下を呼び起こすといった、今日のデフレの本質を労使双方が正しく認識し合うことが必要です。

◆それぞれの労使交渉においては、企業内に閉じた総額人件費管理の名を借りた「コスト削減ありき」というミクロの論議に埋没するのではなく、デフレ脱却と持続可能な日本経済好循環への転換に向けて、『企業の「社会の公器」としての責任を果たすべきだ』との「マクロ的観点」から、徹底した論議を期待するものです。

◆連合兵庫は、ローカルセンターの役割として、産別指導にもとづく賃金交渉の状況など適宜情報発信することによって、「中小共闘センター」に結集する中小・地場等労働組合の交渉を下支えし、相場波及力を高めるとともに、県下の各地域協議会との役割分担にもとづく、産別・単組激励行動と合わせシッカリと役割を果たしてまいります。

◆今次春闘の大きな意義は、「すべての働く者の処遇改善」をめざすこと、「適正な 配分によって労働条件の復元・回復」をめざすことにあります。近年、「労働者のがんばり」に対し十分に応えられていない状況が続いており、非正規労働者が抱える雇用・労働条件の改善などの課題解決も道半ばです。これ以上、国民や組合員の期待に十分応えられなければ、社会システムとしての「春季生活闘争」の意義が問われかねません。
　　今一度、連合・労働組合そして組織された労働者の役割と責任を自覚して、すべての働く者の連帯で「働くことを軸とする安心社会」の構築をめざし全力で闘い抜きましょう。

激励あいさつ

民主党兵庫県連代表：水岡俊一

◆ようやく予算案が衆議院を通過しました。こんご３０日を経過しますと最 悪でも自動成立することになりますので、予算そのものは年度内に成立することとなります。しかしながら、予算関連の法案が成立させられるのか、なかなか難しい状況で、よりいっそう気を引き締めてがんばってまいる所存でおります。

◆本日の集会に見られますように、すべての働く人々を支え、安心・安全な社会を築いていこうとされる連合兵庫の活動には、深甚なる敬意を表するものでありますが、それと相まって、まちづくり・暮らしづくりに日夜取り組んでおります、わたくしどもの仲間の地方議員、首長が有権者の審判をうける統一地方選挙が目前に迫ってきています。

◆民主党はみなさんのご支援で政権の座に就くことができましたが、すっきりと１００％ご期待に沿うという形にはなっておりません。ご心配をおかけしたり、ご迷惑をおかけしたりしていますが、それでも国民生活を第一に考え、働く人々のことを真に大切に考える政党であることは変わっていません。
　　そういう意味で、国民の生活の現場である地方・地域の議会に、わたくしども民主党の仲間の議員を一人でも増やし、みなさまのご期待にお応えしていきたいと考えております。どうぞ、この仲間の闘いに、みなさまの熱いご支援をたまわりますよう切にお願い申し上げます。

◆   ◆   ◆ 

◆水岡代表のあいさつに先立ち、田尻：集会議長から集会に出席いただいた民主党国会議員の紹介がありました。
［向山好一：衆院議員（兵庫県第２区）・高橋昭一：衆院議員（兵庫県第４区）・岡田康裕：衆院議員（兵庫県第１０区）・浜本宏：衆院議員（比例代表）・辻泰弘：参院議員（兵庫県選挙区）

◆くわえて、明石市長選挙の予定推薦候補者である宮野敏明さんをはじめ、各地方議会議員余生候補の多数の出席を得ていることを報告。満場の拍手をおくりました。

２０１１春季生活闘争必勝決議（案）

提案者＝神戸地域協議会：松村英洋

◆２０１１春季生活闘争は、いよいよ最大の交渉局面を迎える。
　　デフレ経済下における、われわれ労働者の雇用と生活は危機的状況にあり不安は増すばかりである。しかしながら経営側は「総額人件費抑制」の姿勢を今もなお続けている。そればかりか非正規労働者の処遇改善についても消極的な姿勢を崩していない。縮み志向の経営姿勢を転換させ、積極的に人への投資を行わせなければならない。そのことが、働く者のモチベーションの向上と、デフレからの脱却、経済の持続的な成長へとつながる好循環をもたらすのである。

◆家計と企業のバランスの歪みの是正、労働条件の復元、格差の是正をはかることが、デフレ脱却にとって必要不可欠である。また同時に、非正規労働者の処遇改善をはかり、均等待遇の実現を目指す取り組みを進めなければならない。それが、内需の拡大につながり、日本経済を持続的な安定成長へと導いていくことにつながる。

◆連合は、「５つの共闘連絡会議」を軸に、すべての構成組織がそれぞれのおかれた状況を踏まえつつも、１％を目安とした適正な配分を求め、労働条件の復元・格差是正を実現すべく、不退転の決意で交渉を行う。

◆今、もっとも優先されるべきは「国民生活の改善」である。その観点から、「運動の両輪」として「２０１１年度政策・制度実現の取り組み」を進める。今国会において、予算関連法案の成立がなければ、実体経済への影響は甚大であり、回復しかけている経済の腰を折ることは必至である。同時に労働者派遣法改正案や求職者支援制度の確立が不可欠である。そのために、政府をはじめとする各級議会や関係団体への要請行動を展開し、すべての労働者・生活者の切実な想いを、ひろく訴えていく。

◆２０１１春季生活闘争は、いよいよ大詰めを迎える。連合兵庫の構成組織・地域協議会が一体となり、各単組・支部が職場で納得できる回答を引き出す闘いを進め、その成果を未組織労働者の賃金・労働条件へと波及させるとともに、社会に影響ある運動を展開し「働くことを軸とする安心社会」の実現をめざし、最後まで闘い抜くことを決議する。

２０１１年３月５日

連合兵庫２０１１春季生活闘争・政策制度要求実現総決起集会

公契約条例と公共サービス基本条例制定をめざす決議（案）

提案者＝連合兵庫官公部門：小西宏典

◆我々はすべての働く者の拠りどころとして、その力を結集し、「働くことを 軸とする安心社会」を築くために全力をあげることを全ての組織の総意として確認した。

◆全ての働く者とは、正規・非正規、あるいは組合員・非組合員を問わないすべての現役の労働者、労働の第一線から退いた退職者、これから労働の世界に入ろうとする子供たち、家族など、圧倒的多数を含むものである。

◆安心社会とは、ディーセントな雇用が保障され、病気、失業、子育て、老後など、人生のすべての段階におけるあらゆるリスクに対応できる制度が確立され、人と人との絆が培われる社会である。

◆今、地域間・個人間・世代間で格差拡大はますます深刻な様相を深めている。今できることにためらいなくただちに全力をあげなければならない。
　　それは２０１１春季生活闘争で、すべての労働者を対象とした労働条件の引き上げと、社会的セーフティネットの構築にむけた公的条例等の早期確立である。

◆公契約条例の制定は、公共サービスの現場で働く派遣・請負労働者の劣悪な賃金・労働条件の改善につながり、地域全体で働く労働者、特に非正規労働者の処遇改善に波及することが期待される。

◆また、公共サービス基本条例は地域社会における医療、福祉、教育、まちづくりなどのすべての公共サービスの基盤を整備、質の高い公共サービスをめざし、その持続可能性を高めるための人材を確保するという点からも必要な条例である。

◆今こそ働くことに最も重要な価値をおき、誰もが公正な労働条件で社会的・経済的に自立し、自己実現に挑戦できるセーフティネットが組み込まれている活力あふれる「参加型の社会」をめざすため、官・民が一体となってその実現にむけて総力をあげることをここに宣言する。

２０１１年３月５日

　連合兵庫２０１１春季生活闘争･政策制度要求実現総決起集会

政策・制度実現　第1７回統一地方選挙必勝決議（案）

◆私たちを取り巻く経済社会は、景気の回復傾向はあるものの国内需要 不足と円高・原材料・燃料高等の影響の中で、先行きへの不透明感が強まっている。現在のデフレ状況が続けば日本経済は低成長とデフレの悪循環から抜け出せず、日本は崩壊の道を歩むことになりかねない。

◆いまの経済社会の歪みは、わが国、経済社会の再生という切り口で捉えなければ解決できない。われわれ連合の目標は、2011春季生活闘争において労働条件の復元・格差是正を実現するとともに、政策・制度要求の実現で、私たちの暮らしと社会に、安全・安心・安定を取り戻すことにある。

◆来る４月１０日・２４日に投開票される第１７回統一地方選挙まで、残すところ１ヶ月あまりとなった。今回の統一地方選挙は、地方分権・地域主権改革推進のための論議を行う力量ある議会構築と、地域における社会福祉、とりわけ医療・介護・子育て支援など次世代につながる地域社会をつくり、活力ある地域社会を形成していくためにも大変重要な位置付けの選挙となる。

◆また、与野党のネジレ国会に象徴される政局ともいえる国政運営から、勤労者・生活者のために、真の政策論議が行われる国政の場へとするためにも重要な選挙である。

◆私たちは、2011春季生活闘争の闘いと同時並行して、地方・地域おける政策・制度の取り組みをより一層強化し、来る、第1７回統一地方選挙において連合兵庫の推薦する組織内候補の完全勝利はもとより、私たち組織された労働者一人ひとりが意識をもって推薦・支持する候補者全員の当選を果たすため、連合兵庫の構成組織・加盟組合と地域協議会の総力をあげて闘い抜くことを決議する。

２０１１年３月５日

第17回統一地方選勝利･政策制度要求実現総決起集会

 シュプレヒコール

リーダー＝連合兵庫青年委員会委員長：高橋英樹
（全水道）

◆安心社会を実現しよう！
◆雇用の安定を実現しよう！
◆すべての労働者の処遇を改善しよう！

◆企業は、雇用と生活を守れ！
◆最低賃金を引き上げろ！
◆労働者の切り捨てを許さないぞ！

◆地域社会の安心を取り戻そう！
◆セーフティーネットを強化しよう！
◆就職と生活支援を強化しよう！

◆政治の信頼を取り戻そう！
◆地域の政策制度を実現しよう！
◆統一地方選挙に勝利しよう！

連合兵庫は闘うぞ！  闘うぞ！  闘うぞ！
      職場・地域で闘うぞ！  闘うぞ！  闘うぞ！

主催者あいさつ

兵庫県交運労協：平田議長

◆われわれ交通運輸産業に働くものの労働環境は、景気の悪化による乗客や物量の減少、さらには規制緩和などによる過当競争により、賃金・一時金の切り下げや、長時間労働などがまだまだ』改善されていない状況にあります。

◆わたしたちは、交通運輸産業を守り、利用者から信頼され、安全・安心な公共交通という社会的責任を果たしていくうえでも、異常とも過当な競争を是正し、賃金・労働条件を適正な水準に引き上げ、確保するといった労働環境改善の取り組みが必要不可欠であると考えます。

 ◆格差社会の産物である不安定 雇用の改善に対する取り組み、また事業者による社会保険や労働関係保険等の義務保険の未加入など、社会不安につながる違法、脱法行為などを是正していく取り組みを、さらに強化していかなければなりません。

◆今日は、今からおこなう車両パ レードにおいて、コツ運輸産業に働く労働者の現状を、そしてそれらを改善していくことの必要性を、県民・市民のみなさん、さらには働く仲間にも強く訴え、今日のこの取り組みを実りあるものとするため一致団結して、奮闘していただくことをお願いして、ご挨拶にかえます。