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2011春季生活闘争開始宣言集会
「働くことを軸とする安心社会」の実現をめざして!!
連合兵庫2011春季生活闘争開始宣言集会
◆連合兵庫は2月18日(金)、兵庫県私学会館で『2011春季生活闘争開始宣言集会』をひらきました。集会には、構成組織・地域協議会から担当役員を中心に約170名が出席し、連合本部より講師を招き『連合白書』の説明、連合兵庫としての具体的な闘争方針・中小共闘センターの立ち上げ等について講演をいただきました。
◆また、集会では中小・地場産業の労働組合をかかえる組織を代表して、自動車総連兵庫地方協議会・兵庫フード連合・UIゼンセン兵庫県支部・全自交兵庫地方連合会・情報労連兵庫県協議会・自治労兵庫県本部の6構成組織から、今次春季生活闘争の具体的な取組み方針について報告をうけました。
[開会あいさつ]
◆集会は、森脇:連合兵庫副事務局長の司会ですすめ、つづいて連合兵庫中小労働対策委員会の委員長の垣内一雄:委員長(連合兵庫副会長・JAM)が「春季生活闘争を取り巻く情勢はきわめて厳しいが、企業業績は改善の兆しもあり、労働側にとって有利な条件でもあります。しかし経営側は賃金抑制姿勢をくずしておらず、情勢はまだまだ厳しい状況がつづいております。仲間の力を結集して、すべての労働者の雇用と生活の安定をめざしましょう。」と開会あいさつ挨拶を述べ、集会の幕を開けました。
[主催者代表あいさつ]
森本洋平:連合兵庫会長・闘争本部長 今年も春闘 の季節がやってまいりました。ある国技と云われるスポーツが「八百長問題」で世間を騒がせています。何とも不愉快な話ですが、私たちが取り組む春闘は常に真剣勝負で交渉してまいりました。2011春闘も八百長などと、絶対に言わせないように全力で戦い抜く事を申し上げておきます。 さて、2011春闘ですが、昨年に引き続き賃金配分と社会性を追求した「すべての労働者の処遇改善を目指す」戦いとなります。 マクロの社会状況は、GDPは年率換算で4.5%増、企業の経常収支は海外子会社からの配当増があったとはいえ、2.9%増です。 昨年春闘からは、条件は数段良くなっていると言えます。 すでに、連合本部は政府とのトップ会談で、連合の政策課題として、予算要望、税制改正要望、税、社会保障改革、雇用・労働政策、について問題提起し、雇用戦略対話の開催を求めています。 また、経済団体とのトップ懇談会も開催され、社会の安定・発展には雇用の安定が不可欠であるとして、経済成長と雇用問題等について、事務レベルでの協議が開催出来るように要請しております。 戦いの進め方についても、より共闘連絡会議の機能が発揮できるように、各共闘会議の書記長・事務局長会議の開催と、代表銘柄の精査などについて確認しております。合わせて、あらたに設置いたします「非正規共闘」の推進のための情報開示を進めるとしています。 このような本部方針を受けて、連合兵庫としての取り組み日程等について、12月8日の三役・執行委員会で確認いたしました。 例年どおり、中央での取り組みから、おおよそ1カ月遅れでの取り組みとなりますが、2月2日開催の執行委員会で「連合兵庫春季生活闘争方針」を決定し、本日の「春闘開始宣言集会」を皮切りに、3月5日の「春闘総決起集会」に向けて盛り上げてまいります。 勿論、その間に「兵庫県労使懇談会」や「春闘労働相談全国一斉キャンペーン」も取り組みますし、4月に施行されます統一地方選挙勝利も、これらの延長線上として取り組んでまいります。 如何にして、社会性を追求した取り組みに出来るか、この閉塞した社会状況の中で、その真価が問われることとなります。 春季生活闘争の取り組みは、その時々の経済・雇用情勢やら社会状況に大きく影響されますが、どんなに厳しくとも要求出来ない理由を探すことが労働組合の役割ではありません。是非、構成組織の皆様方の積極的な取り組みをお願い申し上げておきたいと思います。 小泉改革である、新自由主義経済運営の失敗で経済は壊され、加えて株主主権主義が台等し、合わせて世界的不況もあって、ここ数年は中々思うような結果を残せておりません。 思い起こしてみてください、生産性3原則の基本である、成果の適正配分に、そもそも株主など入って無かったのです。企業と従業員と社会で分配されるはずだったのです、今こそ従業員主権の考え方を取り戻し、景気回復に寄与されなければなりません。 少なくとも、団塊世代が引退又はリタイアし、第一線から退きつつあります。ご案内のように、賃金制度は高い給与所得の者が引退し新人が入社してきて、一年経過した時点で元に戻るのが理想です。 しかし、高度成長期に団塊世代の大量入社があり、このサイクルが自然と総額人件費を押し上げ、歩留まり状況であったことも事実です。その団塊世代が引退しつつあるわけですから、総額人件費は確実に減少していると思います。その意味からも、今年の春闘は配分重視の取り組みを目指して戦わなくてはなりません。 提起昇給分の確保と1%の賃金改善を目指すという、私に言わせればごくごく慎ましやかな要求であります。本日は大変御忙しい中、連合本部より「団野副事務局長」に御越しいただき、くわしい春闘方針を伺う事としております。 その上で、連合兵庫は従来からの方針どおり、中小・地場共闘を中心に情報発信と底上げに取り組んでまいります。特に2011春闘は本部段階での「非正規共闘」の推進に合わせ、地域ユニオンの方々も含めた共闘を模索してまいりたいと考えております。 今日御参集の皆様方には、是非2011春闘の先頭に立って引っ張っていただけるようお願いしておきます。勿論大手先行組合の戦いが中小・地場共闘の戦いに大きな影響を与えることは承知しておりますので、産別共闘についてもしっかりと取り組みます。
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[連合2011春季生活闘争について]
◆『2011連合白書』にもとづき、連合本部・團野久茂:副事務局長が経済・雇用情勢、連合の闘争方針を説明しました。
『2011春季生活闘争に臨む連合の考え方』
講 師: 連合 副事務局長 團野 久茂 氏
1.はじめに(今次闘争における取り組みのポイント)
2.生活・雇用の実態と取り巻く情勢 必要な企業行動の変革と持続的成長の実現 (従来通りの経済安定成長路線で、この停滞を乗り切れるか) ①おかれた現在の情勢認識について ②日本の構造問題(遅れた産業構造調整)について ③高度成長期における日本の産業戦略 ④社会格差の拡大(高度失業、非正規雇用労働者、配分なき成長、低年収) ⑤企業がとってきた人件費削減戦略と産業・企 業力の低下懸念
3.要求と取り組みの考え方について ①取り組み全体の考え方(取り組みの柱) ②2011春季生活闘争に臨む基本的な考え方
4.具体的な労働条件の要求と取り組み ①労働条件の要求と取り組み ②非正規労働者の労働条件改善の取り組み ③規模間格差の是正、中小の取り組み ④最低賃金の取り組み ⑤ワークライフバランス実現、労働時間短縮の取り組み ⑥ワークルールの取り組み ⑦「運動の両輪」としての政策制度の要求と実現に向けての取り組み
5.闘いの進め方(闘争体制など) |
[連合兵庫構成組織の取り組みについて]
◆自動車総連、フード連合、UIゼンセン同盟、全自交、情報労連、自治労の6組織から、今次闘争に関してパート労働者をはじめ非正規労働者の条件整備向上、中小労働組合への支援方針などについて報告をうけました。
自動車総連兵庫地方協議会 三浦:副議長 |
兵庫フード連合 長谷川:事務局長 |
UIゼンセン同盟兵庫県支部 濱村:常任 |
全自交兵庫地方連合会 成田:事務局長 |
情報労連兵庫県協議会 足立:副議長 |
自治労兵庫県本部 服部:書記次長 |
[連合兵庫2011春季生活闘争について]
提案者=辻 芳治:連合兵庫事務局長:闘争本部事務局長
連合兵庫2011春季生活闘争・当面の方針
Ⅰ.闘争機関の設置 (1)2月2日開催 の第9回執行委員会において連合兵庫春季生活闘争方針を決定し、直ちに春季生活闘争本部を設置する。 (2)闘争本部は、闘争本部長に会長、副本部長に会長代理、闘争本部構成員として副会長、闘争本部事務局長に事務局長、事務局次長に事務局長代理・副事務局長を配置する。 (3)春季生活闘争本部の下に、構成組織の自主的な参加による「中小共闘センター」を設置する。センターは、ミニマム運動課題の徹底と賃上げ集計、各種情報提供やその共有化を行いながら中小・地場労組への闘争支援を行う。また、本部方針にもとづく共闘体制(共闘連絡会議、パート・有期契約、非正規労働者等、地域共闘)の構築をはかる。
Ⅱ.効果的な相場波及と中小・地場共闘の強化 (1)要求書は原則として2月末までに提出する。 (2)共闘連絡会議のヤマ場を踏まえて、交渉日程の調整や必要な戦術設定の準備を進め、最大のヤマ場に集中できるよう努めるものとする。 ・ 3/14~20 :第1先行組合回答ゾーン ・ 3/16~17 :最大のヤマ場 ・ 3/22~27 :第2先行組合回答ゾーン ・ 3/28~4/1:中小集中回答ゾーン ・ 4/11~15 :中小回答ゾーン を基本とし地域共闘体制の強化をはかる。 ・ 5~6月以降の闘い方と取り組みについて検討する。 (3)効果的な相場波及に結びつけるため、産別は主要組合の平均的・標準的な賃金カーブ維持分や定期昇給相当分を公開する。各組合は協力して情報の開示に努める。 (4)上記の活動を進めるための情報提供としての兵庫県下における賃金改定等の速報の定期的発信と地域激励行動を強化する。 (5)各地域協議会における情報交換と共有化を前提に地域での中小・地場共闘での活動の展開を目指す。地協構成組合への情報提供と地協役員による激励行動等の実施 Ⅳ.具体的な取り組みと行動について 1.当面の具体的な取り組みと行動について (1)2011春季生活闘争本部ならびに中小共闘センターの設置 (2)「なんでも労働相談ダイヤル」春季生活闘争強化月間2月【実施中】 2月を強化月間とし全国一斉相談【2月14日(月)~16日(水)】での集中期間の設定 (3)連合兵庫2011春季生活闘争・闘争開始集会 と き 2月18日(金)14:00~ ところ 兵庫県私学会館4F(大ホール) ・各地協での学習会、共闘体制の設置 2月上旬~ (4)連合兵庫2011春季生活闘争総決起集会・全県一斉街頭総行動 1) 連合兵庫2011春季生活闘争・要求実現総決起集会 と き 3月 5日(土)11:00~予定 ところ 神戸・東遊園地 内 容 兵庫県中央総決起集会 デモ行進・街頭行動を行う 要請規模 2,500名 2)各地域協議会は、3月5日(土)を中心とした3月上旬をメドに決起集会・街頭行動を各地協の実状に応じて行う (5)構成組織【産別】激励行動の計画 2011春季生活闘争・政策制度要求時期に合わせ、連合兵庫より、構成組織【産別】への激励行動・懇談会を計画する。 なお、日程調整等は別途構成組織【産別】ごとに行なうこととする。 実施時期 2月下旬~3月~ また、共闘連絡会議を意識した実施を検討する。 (6)連合兵庫女性委員会『3.8国際女性デー』行動の実施 日 時 2011年3月5日(土)の総決起集会終了後 場 所 神戸市・東遊園地、三宮センター街入口付近を予定 内 容 3.8国際女性デー街頭アピールおよび啓発グッズ配布行動 (7)情報の発信について ①中小共闘センターによる賃金改定・労働条件改定情報を発信する。 ②各地域協議会においても情報発信の立場から積極的な情報の発信を行う。 ③連合兵庫情報発信について 2011春季生活闘争関係の情報発信については、連合本部および本部中小共闘センターの情報発信にあわせタイムリーな情報発信を行う。 1)賃金改定・労働条件交渉関係 連合本部 3月中旬~末 4月上旬 4月末 連合本部中小共闘 3月中旬以降本部共闘センターの日程 連合兵庫 3月中旬より随時 2.連合兵庫地域ミニマムについて 連合の地域ミニマム運動の取り組みに基づく、連合兵庫地域ミニマムについて検討を行うとともに、2011春季生活闘争での連合兵庫の各構成組織の年齢別最低到達水準(仮称)での地域賃金水準の底上げの検討および意見交換を行う。
連合兵庫2011中小共闘センター結成・パート共闘連絡会
連合兵庫春季生活闘争本部の下に、構成組織の自主的な参加による「中小共闘センター」を設置する。センターは、地域ミニマム運動課題の徹底と賃上げ集計、各種情報提供やその共有化を行いながら、中小・地場労組への闘争支援を行う。 また、情報の共有化を中心にパート共闘連絡会の設置 1)中小共闘センターの構成 構成組織のエントリー方式および中小労働対策委員会構成委員で構成とする。 2)中小共闘センター構成・登録委員の登録状況【2011.2現在】<27構成組織> 基幹労連、自治労、UIゼンセン同盟、電機連合、兵教協、JP労組、JAM、自動車総連、電力総連、情報労連、フード連合、私鉄総連、サービス・流通連合、化学総連、JEC連合、全電線、JR連合、ゴム連合、運輸労連、海員組合、全水道、サービス連合、紙パ連合、交通労連、都市交、国公総連、全自交、連合兵庫ユニオン 3)パート共闘連絡会の登録状況【2011.2現在】<4構成組織> UIゼンセン同盟、JP労組、情報労連、サービス・流通連合 |
[連合兵庫2011春季生活闘争開始宣言]
提案者=垣内一雄:副会長・中小労働対策委員長(JAM) 連合兵庫2011春季生活闘争「闘争開始宣言」
2011春季生活闘争は、2月10日の連合「闘争開始宣言」でスタートした。 日本経済は、国内需要不足と円高等の影響の中で、先行きへの不透明感が強まっている。現金給与総額は、近年のピーク時から5%以上も減少している。非正規労働者は増加し、低所得者・貧困世帯の増加など格差拡大が懸念されて いる。 現在のデフレは、賃金低下が価格に連鎖する新しいかたちのデフレである。にもかかわらず、経営側は、このデフレの本質を理解せず、人件費抑制の姿勢を崩そうとしていない。この状況が続けば日本経済は低成長とデフレの悪循環から抜け出せず、日本は崩壊の道を歩むことになりかねない。現在の日本の社会と労働の歪みを生み出し、格差を拡大させてきたコスト削減偏重の経営のあり方を何としても跳ね返さなければならない。 いまの経済社会の歪みは、わが国経済社会の再生という切り口で捉えなければ解決できない。われわれの闘いの目標は、家計・企業のバランスの歪みの是正を図り、GDPの6割を占める家計の消費支出を増大させ、内需の縮小を食い止め、日本経済を健全な状態に回復させることである。日本経済・社会を積極的な姿勢に転換させ、働くモチベーションの向上と経営側に労働者への積極的な投資を行わせ、持続的な成長へとつながる好循環を構築していくことである。 経済や産業の発展は人の幸せのためにある。今こそ「一部の貧困は全体の繁栄にとって危険である」としたILOフィラデルフィア宣言の原点に立ち返り、労働運動の本来的な存在意義を発揮することこそ、期待されている。 2011春季生活闘争のスローガンに掲げた「すべての労働者の処遇改善で、分配の歪みと格差を是正し、デフレ脱却・経済の活性化を図ろう!」の実現に向け、連合に結集した共闘を軸にすべての組合がおかれた環境のもと、1%を目安に適正な配分を要求し、労働条件の復元・格差の是正を実現しよう。 連合兵庫は、この集会を起点に、構成組織・地域協議会の総力を上げ、職場・地域から闘いを巻き起こし、未組織、非正規労働者を含む、すべての働く仲間たちに闘いの輪を広げ、「働くことを軸とする安心社会」の実現をめざす。 連合兵庫は、ここに2011春季生活闘争の開始を宣言する。
2011年2月18日 連合兵庫2011春季生活闘争開始宣言集会 |
[閉会・ガンバロー三唱]
◆集会を閉じるにあたり、森本会長のリードにより出席者全員でガンバローを三唱し、心と力を合わせて頑張りぬくことを誓い合いました。