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森本洋平会長ブログ.com

10/08/24(火) 人のきずな

◆しばらく、ご無沙汰しておりました。何せ暑くて暑くて少々夏バテ気味になっていました。夜は眠れ 20100802natuhuukei00002.jpg ず食欲はなく、ついつい冷たいものに手が出てしまい余計にバテテしまうという悪循環でした。そんな私をあざ笑うかのように今日もアブラセミの大合唱の中、ヨタヨタしながら事務所に到着いたしました。

◆新聞紙上ではお盆前から高齢者の行方不明事件が多く掲載されていました。私も地域の絆の大切さをブログで書きましたが、もう一度自分の周りを見直す良い機会ではないでしょうか。

◆そんなときに昔の格言みたいな言葉を思い出しました。「子供叱るな来た道だから、年寄り笑うな行く道だから」何とも洒落た言葉で、人の生き方を見事に言い当てているように思うのですが如何でしょう。

◆そしてもう一つ大きなニュースとして、改正臓器移植法によって連続して3人の方の脳死判定が家族の同意で確認され、臓器移植が実施されました。
  日本で初めて心臓移植が実施されたのは何時のことでしょうか。結果的には移植された青年はお亡くなりになりました。その後この移植に関して人の「死」に対する考え方が大きな論議を呼び、移植医療に大きな影響を与えました。

◆人の「死」に対する考え方は千差万別だと思います。生命倫理についても人それぞれだと思うのですが、移植を待っている方々にとっては一縷の望みをもって「死」と向き合って今を生きているのだろうと思います。家族にとっては決断を迫られることとなりますが、家族で日常から考えておくことが重要です。

◆新聞報道によれば、提供された方の家族が、「死ぬことが判っているのであれば、一部でも何処かで生きていてほしい」と言われた言葉に救われた思いがいたします。勇気あるご家族の決断に敬意を表しておきたいと存じます。

◆提供を受けた患者の方々の元気な復帰と、新たに戴いた命に感謝し世の中の見本となって生きていただけますよう期待しておきたいと思います。杉田玄白が翻訳した解体新書は、小塚原の刑場で罪人の腑分けを見学し、その時に持っていた蘭学書の正確さに驚いて、翻訳を決意したと伝えられています。(謝)

◆今日の言葉 「天に口なし人を以て言わしむ  (てんにくちなしひとをもっていわしむ)」

  世評、世論が真実を伝えているという意味。為政者は世論を真摯に聞くべしとの教訓。ともすれば自信過剰となって独善に惰り、周りの諌めがなければ偽善に惰り、最後は裸の王様となる。常に民意を汲み取る努力が必要との戒め。

(森本洋平)