森本洋平会長ブログ.com
10/08/09(月) 人間教育を
◆最近、このようなブログに書きたくないようなニュースが多く、日本はどうなっていくのか心配と同
時に、社会崩壊を起こすのではないかと危惧いたします。
幼い子供の育児を放棄して、置き去りにしたまま家を出てしまった若い母親、後の事情聴取で放置していれば死ぬことは判っていたと云う。何とも痛ましい事件で、正直なところ気持悪ささえ覚えて背筋が寒くなりました。
◆前回は、高齢者の行方不明の問題を書きましたが、そろそろ大人教育のやり直しを真剣に考えなければならない時代に入っているのかも知れません。少し前のブログ、今日の言葉に「大道廃れて仁義あり」と書かせていただきました。
「道徳がある世は仁義を説く必要はないが、正しい道が損なわれる世になれば、仁義を説く必要がある」という意味なのですが、子供たちには少々判りにくいと思いますので、現代の大人の皆さんに説く必要があるのではと思います。
◆仁義とは、中国は戦国時代の儒者「孟子」が広めたと言われている儒教道徳の根本理念で、他者への親愛・思いやりの考え方である「仁」と、道徳的な模範行動意識である「義」を、一つの言葉として創られた熟語といわれている。
◆だいぶ、以前のブログにも書いたと思うのですが、私が教育を受けた労働組合思想にも「友愛と信義」という言葉があります。判り易く言えば「思いやりと慈しみ、約束は守り裏切らない」ということだと教えられました。このことは私たち労働組合だけでなく、広く一般社会にも通用する考え方だと思います。
◆常々、世の中は一つの哲学で動いていると思っています。「経世済民」の思想が江戸末期から起こり、経世家と呼ばれる方々が多く出てきたと言われています。世の中混乱を起こすようになると、反作用として浄化する動きも出てきます。どうやら日本も残念ながら人間的価値観が廃れつつあるように見えてなりません。大人の体験教育や自然教育が出来る教育システムが必要かも知れません。
◆今日の言葉 「唇歯輔車(しんしほしゃ)」
利害が一致し、相互に助け合う関係をいった言葉。「唇歯」はくちびると歯、「輔車」はほお骨と下あごの骨のことで、どちらも密接な関係にあることからきている。良い意味での密接な関係を築くことは、双方の努力が必要になります。
(森本洋平)