TOP >>NEWS

NEWS

青年委10春季学習会ひらく

『振り返ろう 私たちの暮らし』
~震災から15年をむかえて~

青年委員会2010春季学習会

seinensyunki01.jpg ◆連合兵庫青年委員会が4月10日(土)、人と防災未来センター(HAT神戸内)で『青年委員会2010春季学習会』をひらきました。

 

◆学習会には青年委員会役員を含め約70名が参加し、センター内見学→水岡参議院議員の講演→グループディスカッションで学習しました。

 

[人と防災未来センター見学]

◆13時に玄関前にて、多禰副委員長(基幹労連)の司会で館内の諸注意や seinensyunki04.jpg スケジュール等の説明をした後  、参加者は館内へはいり見学がスタートしました。
<順路> seinensyunki02.jpg
①西館4F震災追体験フロア
②西館3F震災の記憶フロア
③西館2F防災・減災体験フロア
④東館3F水と減災について学ぶフロア



◆地震破壊のすさまじさを大型スクリーンや大音響、震動で体感したり、語り部の体験談を聞いて、忘れかけていた震災の記憶が呼び起こされました。あの震災から得た教訓を、これからは私たち青年が後世へと伝えていかなければならないと思いました。

(公財)ひょうご震災記念21世紀研究機構
阪神・淡路大震災記念
人と防災未来センター
〒651-0073 神戸市中央区脇浜海岸通1-5-2(HAT神戸内)
TEL.078-262-5050(観覧案内)
ホームページアドレス http://www.dri.ne.jp/
 

[第2部]  seinensyunki05.jpg

◆つづいて兵庫県立美術館の会場をお借りして、第2部の学習会を行いました。
園田副委員長(電機連合)の司会で幕をあけ、学習会の主旨やスケジュールの説明をした後、主催者を代表して西風委員長(情報労連)があいさつに立ちました。 

 

主催者代表あいさつ

連合兵庫青年委員会
委員長 西風辰昭

seinensyunki06.jpg ◆連合兵庫青年委員会では、春の学習会・秋の交流会、この2つの大きなイベントを中心に活動しています。

◆今までの学習会では、室内で話を聞きディスカッションをすることが多かったが、今回初の試みで外へ出ていろいろなものを実際に見て感じてもらい、参加者どうしで意見交換をしてみてはということになり、このようなスタイルで行いました。

◆今年で、阪神淡路大震災から15年(戦後65年)という大きな節目であります。
私たちがあまり意識をしていない「安心・安全なくらし」というものを、もう一度皆様で再確認をし、今後の私たち労働者としての生活をどう求めていくのかを考えていただきたいと思います。

◆この7月には、参議院選挙をひかえています。
今、政治が動く中で私たちの立場に立って、「どのようなことが求められるのか、求めるのか」ということを、水岡参議院議員のご講演を聞いていただいたうえでディスカッションしていただければと思います。

seinensyunki18.jpg

◆つぎに、森脇:連合兵庫副事務局長があいさつされました。

連合兵庫あいさつ

副事務局長 森脇久夫

seinensyunki07.jpg ◆みなさんの単組や産別にも、こういった青年委員会や青年部といった組織があると思います。
連合兵庫としても、次の労働組合を担っていただく役員の方を育成すべく、交流もはかりながら幹事・執行部の方にがんばっていただいているところです。

◆本日の学習会で、いろいろな産別の方と意見交換をして、それぞれの組織へ持ち帰って職場での活動にいかしていただければ、この学習会は大きな意味があるものとなります。

◆この7月の参議院選挙は、連合兵庫として非常に危機感をもって臨んでおります。
それは、ようやく政治が動くようになってきたのに、ここで一歩まちがえてしまうと、再度逆戻りしかねないということで危機感をもっています。
その点につきましても皆様と、皆様の家族、皆様の組織に、改めて連合の考え方を伝えていただきたいと思っております。 
 


<カリキュラムⅠ>

◆大変お忙しい中、今夏の参議院選挙に2期目の挑戦をします『みずおか俊一:参議院議員』にお越しいただきました。『安心・安全な暮らし』に向けてということで、実際に震災を体験された話や、国会で災害対策特別委員会にたずさわってきた経験談を中心にご講演いただきました。

水岡俊一(みずおか・しゅんいち)53歳

<プロフィール> seinensyunki11.jpg
1956年6月、兵庫県竹野町に生まれる。
◆4年生の9月まで竹の小学校に通い、豊岡市で豊岡小学校、豊岡南中学校、豊岡高校生活を送り奈良教育大学卒業後1980年4月、三木市で教職につく
◆三木市志染中、星陽中学校に勤務。兵教組三美支部で組合活動に参加。その後、海外の日本人学校を希望しインド・ニューデリー日本人学校に
◆1989年度 三木市星陽中学校に戻る
◆1990年度 兵教組東播地区先住役員
◆1992年度 兵教組本部執行委員
◆1995年度 兵庫県学校厚生会(次長)
◆2000年度 兵庫教育文化研究所事務局長
◆2002年度 兵教組本部書記次長
◆2004年度 兵庫教育文化研究所福所長
民主党兵庫県連政治改革推進委員長
第20回参議院議員選挙(兵庫選挙区)に初挑戦、910114票の得票でトップ当選
◆現在
・民主党財務委員長代理
・民主党兵庫県総支部連合会副代表
●所属委員会(2009年10月現在)
・文教科学委員会 筆頭理事
・災害対策特別委員会
・少子高齢化・共生社会に関する調査会
○神戸市西区在住
  

[講演]

『安心・安全な暮らし』に向けて

seinensyunki09.jpg ◆連合兵庫の青年部の方々とは、いろいろな機会でご案内をいただきお会いしています。
『安心・安全な暮らし』に向けてということで、皆様には「防災・未来センター」の見学をいただいたところですが、1995年1月17日のあの大震災のときは、兵庫県教職員組合の執行委員をしていました。
1月17日、地震発生時には自宅で就寝中で家は崩れることはなかったが、職場にでることができたのが2日後となってしまいました。
その時は、二度と昔のような街を見ることができないのではないかと不安感に苛まれたことを覚えています。

◆この年の4月から県の団体へ出向し、そこでも震災復興のために頑張ることができないかということで取り組んだのが「わかば奨学金」です。
震災でご両親を亡くした子供たちを支援していこうという奨学金です。その子供たちが、高校卒業するまでなんとかお金を送りつづけて、一緒にがんばろうと兵庫県下の労働者の仲間と、この仕事にたずさわることができました。

◆そこから月日が流れ、2004年の参議院選挙で皆様方のご支援で国会へ送っていただきました。その国会の中で私は「災害対策特別委員会」の委員をしています。国会議員とは法律をつくる仕事だが、今の政治のしくみのほとんどは政府(内閣)がつくった法律を、国会で審議をして賛成か反対かで決めるというしくみになっています。他に方法はないのかというと、「議員立法」という方法があります。与野党問わず国会議員であれば「こういう法律にしたらいいんではないか」ということを提案する権利があります。
私たちが「災害対策特別委員」をしているときに強く求めたのが「被災者生活再建支援法改正案」であります。
「被災者生活再建支援法」
①被災された方々に全国からお見舞い金がくる。
②そのお金を僅かだが、被災された方へお渡しをする。
③しかし、被災された方々は家をなくしている。
④お金をもらっても、家をなおしたり、建てなおしたりということでその支援金を使用できない。
<理由として>
国から出す税金(支援金)を、個人の資産形成のために使ってはならないという大前提があるから、そのお金を自分の家を建てるために使ってはならない。壊れかけている家を壊してしまう費用には使ってもいいが、壊れた家を建てなおす費用に使ってはいけないという法律。
それを私たちは、そんなことをいっていたら本当に被災した方々を救うことができないということで「被災者生活再建支援法改正案」の議員立法を提案しました。
実際に審議がはじまり、野党(当時民主党)が出した議員立法を与党としてはいくらいい法案だからといってメンツがあるために賛成なんかしてくれませんでした。与党は、自分たちも一緒につくった改正案にしてくれないかということで、与野党一致で改正案を成立させようという流れになってできた法律であります。

◆参議院本会議場にて、2009・10・25に鳩山総理の所信演説(ビデオ観賞) seinensyunki10.jpg 鳩山総理が「働く」ということを、どういうふうにして考えているのかということがよくわかると思います。
<人間の究極的なしあわせとは?>
①愛されること
②褒められること
③役にたつこと
④必要とされること
これらは働くことから得られることだと述べております。

◆鳩山総理の施政方針演説(ビデオ鑑賞)
①命をまもりたい
②生まれくる命、そして、育ちゆく命をまもりたい
③さらには働く命をまもりたい
歴史に残る名演説でありました。

◆最後に、国民の生活に視点をうつした政治をやっていくためには、安心・安全な生活を、私たちの手でつくりだしていかなければなりません。そういったことから、この夏の参議院選挙が大変大事になってきますので、応援をしていただければと思っております。

<カリキュラムⅡ> グループディスカッション seinensyunki12.jpg

◆参加者が10グループに分かれ、各班に青年委幹事1~2人を配置し、グループ討議を行いました。初めて顔を合わせる参加者の緊張をほぐすためアイスブレイクからスタートしました。  seinensyunki15.jpg

◆緊張がほぐれたところで、自己紹介、ディスカッ  ションとグループで30分間話し合いが行われました。内容としましては、「見学の感想」「現在、安心・安全な暮らしにむけてどんなことを行っているか?」「今後、どんなことを行ないたいか?」「水 岡議員への質問」etc、普段忘れかけている内容ですが、  それぞれが思っていることを出し合えるいい機会となりました。 seinensyunki13.jpg

<まとめ>
◆グループ発表
◆最後のまとめとして、各班代表1名が1分以内で発表しました。

<内容>
◆教職員の方からの課題として、今の小学生には震災の恐ろしさがなかなか伝わらな seinensyunki16.jpg い。どのように分らせるかというのが今の課題。
水岡議員に対しての質問では、
①今後国民に伝えていかなければいけないものは?
②法律はいるのか?
③教育にもっと力をいれてほしい!
④地域コミュニティーについて
⑤CO2 25%削減実現可能か?
⑥1日の  睡眠時間は?元気の秘訣は? etc

◆最後に大篠副委員長(JR総連)が、閉会あいさつで「兵庫県からも、未来に向けてボランティア、地域の活動をしていかなければならない。こういう学習会をしたということを、職場へ伝えていってください。」と述べ、学習会の幕を閉じました。

参加型の組合活動をめざして(連合兵庫青年委員会の基本姿勢)

青年委員会がめざす『参加』とは seinensyunki14.jpg
それは、一般参加者としての参加はもとより、実行委員として企画・運営にたずさわる参加、さらには、活動家として、青年委員会の運動そのものを推進していくことへの参加というように、さまざまな意味合いをもちます。
例えば、今回の学習会においても、青年委員会のイベント教育委員、幹事一人ひとりが意見を出し合い、理解しにくい点・疑問に思う点は、本日と同じ活動を、実際にメンバーで体験しながら、手づくりの学習会を創りあげてきました。
もちろん本日も、参加されたみなさんの発言や意見交流が中心となって、学習会が成立していったことを実感していただけたのではないでしょうか。
このように、“いろんな参加者との出会い”“自分とはちがう意見や価値観からの刺激”またそのことから“自分が知らなかったことへの気づき、さらには、新たな自分の発見”というように、学習の過程を大切にすることこそが、参加型学習の本質なのです。
そのため、“完成された答えや知識をもとめて”参加された方には、もの足りない内容であったかもしれません。
しかし、過程を大切にすることに、労働組合の原点があるのではないでしょうか?
はじめに方針ありきの運動ではなく、やはり“職場から分会から、一人ひとりの組合員の要求を吸い上げていく”ことが、運動の原点なのではないでしょうか。そして、そこに至るまでの過程を大切にしなければならないのではないでしょうか。
そこには、最初から“答え”はありません。また、一人ひとりの生活、価値観をはじめ、あらゆるものが異なります。それを協議し、合意し、統合していくことは、決して容易ではありません。学習会のわずかな時間でも、そのことが感じられたのではないでしょうか。
もちろん、その延長線上に運動方針があり、闘争があるはずです。
一人ひとりの要求をまとめ上げる過程で、相手の発言を攻撃したり、否定したりせずに自己主張すること(アサーティブネス)や、自分の考えや自分そのものが認められること(セルフ・エスティーム)、そして時間をかけてコミュニケーションできる環境をつくっていくことが重要でしょう。学習前のオリエンテーションで、“学習会での約束”として確認したことは、実はこのことだったのです。
このように、連合兵庫青年委員会は、自らの参加で成立していると実感できる学習会を創っていくように、一人ひとりの加盟で、また要求で成り立っていると実感できる参加型の組合を、運動を創っていきたい!と考えています。