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2010春季生活闘争開始宣言集会
すべての労働者の雇用と生活の安定へ!
連合兵庫2010春季生活闘争開始宣言集会
◆連合兵庫は2月19日(金)、神戸市教育会館で 『2010春季生活闘争開始宣言集会』 をひらきました。集会には、構成組織・地域協議会から担当役員を中心として約200名が出席、連合本部より講師を招いての『連合白書』の説明、連合兵庫としての具体的な闘争方針・中小共闘センターの立ち上げ等について、熱心に耳を傾け、ここを本格的なたたかいのスタートとし、すべての労働者の雇用と生活の安定を実現するため職場・地域の仲間と連携を深めつつ最後までたたかい抜くことを確認しました。
◆また、集会では中小・地場産業の労働組合をかかえる組織を代表して、UIゼンセン同盟兵庫県支部・JAM山陽兵庫県連絡会・私鉄総連兵庫ブロック協議会の3構成組織から、今次春季生活闘争の具体的な取組み方針について報告を受けました。
【開会あいさつ】
◆集会は、森脇:副事務局長の司会ですすめ、つづいて連合兵庫中小労働対策委員会の垣内一 雄:委員長(連合兵庫副会長・JAM)が登壇、「春季生活闘争を取り巻く情勢はきわめて厳しいが、雇用確保と賃金カーブ維持分の賃上げというのは、これ以上引き下がれない要求だ。仲間の力を結集して最後までたたかいぬこう。連合兵庫としての支援体制も充実させ、中小・地場のたたかいを後押しするとともに、春季生活闘争の成果を組合員のみならず、すべての労働者の雇用と生活の安定へつなげていこう」と開会あいさつをのべ、集会の幕を開けました。
【主催者代表あいさつ】
主催者代表あいさつ
連合兵庫 会長
皆さんこんにちは、大変ご苦労様です。連合兵庫の森本です。
本題に入る前に二点申し上げておきたいと思います。一つは先日、鳩山総理は記者の取材に対して、今の経済状況では定昇も厳しいのではないかとの発言をされ、翌日の参議院予算委員会で辻参議院議員の質問に対して修正答弁をされ、事なきを得ました。 少々連合運動に対する思いやりに欠けた発言と思われるが、このことが今春闘に影響を与えることのないように、周囲の情報やマスコミ報道に振り回されず、しっかりと取りくんでまいりたいと思います。 もう一つは、トヨタ自動車のリコール問題の発生であります。どうやら豊田社長がアメリカ議会の公聴会に出席して今回の問題について、改めて説明し理解を得ようとするようです。 私は、オバマ大統領が誕生したときに、経済対策でグリーンニューディール政策を発表したとき、「これの実現にアメリカの技術と製品で成し遂げたい」と発言されました。 それを聞いていて、ひょっとすると以前行われた「バイアメリカン」運動にならないか、保護主義にならないか、注目したいと言わせていただきました。今後の米国の対応に注目しておきたいと同時に、今春闘に影響の出るようなことにしてはならないと思います。 さて、今春闘の要求内容については、すでに各産別の取り組みが出され十分に承知されていると思われますし、後ほど詳しく連合本部の団野副事務局長よりお話いただけると思いますので、私からは今春闘への思いみたいなことを述べてみたいと思います。 ポイントは「労働条件の維持向上」と「政策課題の実現」にあるわけですが、今年の春闘は連合白書のリード文にあるように「市場原理主義から決別し、経済社会の復元を」という、大きく春闘の取り組みの舵を切るターニングポイントになるということです。 今、日本は行き過ぎた規制緩和と過度の競争社会の追及で、「底割れ」の状況にあります、安心・安定・満足の社会からは程遠い社会になっています。求められているのは利益中心、株主中心主義から、働く者を大切にし、連帯と協力のぬくもりある社会への転換であり、そのための「人への投資」が求められています。 そのために、連合は「三つの歪の是正」と「五つの取り組みポイント」を設定し、闘争体制の強化をしようと考えています。 三つの歪の是正とは、一つは内外需バランスの歪の是正です、外需依存型経済を内外需バランスのとれた経済運営に是正することです。二つは配分の歪の是正です、株主重視、内部留保優先配分から、生産性原理にもとづいた資源配分への是正です。三つは雇用の歪の是正です、正規労働者と非正規労働者の人員推移を見れば一目瞭然の状況を是正することにあります。 そして、取り組みの五つのポイントは、①賃金水準維持のための取り組みであり、②底上げ・格差是正の取り組み、③総労働時間の徹底縮減によるワークライフバランスの取り組み、④企業内最賃の締結、⑤政策制度との連携強化、を目指して共闘連絡会議のより一層の強化で2010春闘を構築しようとしています。 私自身の正直な気持ちは、連合の今春闘方針は極めて的を絞った要求にしたということです。それは現下の経済雇用状況を勘案して、雇用最優先と賃金カーブ維持、そして全ての働く者を対象とした、政策課題の実現という極めて的を絞った内容になっています。 これは、経営側にとっては非常に有難い要求であると思われます、それにも係わらず、日本経団連は賃金カーブ維持についても無理な状況であると発言している、少々悪乗りしすぎているのではないでしょうか、又は自分たちだけ良ければいいんだと考えているのか。 株主と役員だけ儲けて、ドンちゃん騒ぎして二日酔いになっとるようです、頭から水でもぶっかけて、目を覚まさないと交渉出来ないのでしょう、意地でもこの慎ましやかな要求を実現させましょう。 連合兵庫は、従来どおり大手に連動して、中小・地場共闘を中心として官公労部門、そして全ての働く者の総力を挙げて戦います。 そして、より政策課題の着実な前進を図るため、参議院選挙へ繋げてまいりたい。今日をスタートとして連合兵庫は総力を挙げて春闘に取り組むことをお誓い申し上げて挨拶といたします。 共に頑張りましょう。ありがとうございました。 |
【連合2010春季生活闘争について】
◆ 『2010連合白書』にもとづき、連合本部・圑野 久茂:副事務局長が経済・雇用情勢、連合の闘争方針を説明しました。
2010春季生活闘争に臨む連合の考え方
1 2010春季生活闘争における取り組みの考え方
1.ターニング・ポイントとしての2010年(戦後65年を振り返って)
2.市場原理主義から決別し、経済社会の復元をめざす
3.2010闘争における取り組みの枠組み(組み立て)
4.今次闘争で何を求め、何の実現を求めていくのか
-3つの歪(バランス)是正と5つの取り組みの柱(ポイント)-
2 厳しさの続く雇用や生活実態などの取り巻く環境条件
1.「連合」緊急雇用プロジェクトに関わる取り組み対応(含む経過)
2.取り巻く環境条件
3 市場の潮流と新たな企業経営のあり方
1.今後の経済・社会を既定付ける「本当の基礎的要因」とは
2.新しい環境制約・社会制約による事業環境の地殻変動
3.企業の生存・発展を左右する「競争軸」について
①自己変革力、②市場占有率、③価格、④品質、⑤持続的価値経営
4.問われる企業の経営姿勢「総額人件費抑制戦略の誤算」
4 2010春季生活闘争における具体的な取り組み項目
1.賃金水準の維持、底上げ、歪の是正の取り組み
2.企業内最低賃金の協定締結・水準引き上げと法定最低賃金への対応
3.非正規労働者の処遇改善(均等・均衡処遇)にむけた「運動」の推進
4.中小共闘、パート共闘の推進
5.総実労働時間の徹底縮減による雇用の安定・創出とワークライフバランス
6.車の両輪としての政策制度の運動的強化と推進
7.共闘連絡会議における「代表銘柄」の設定や闘いの進め方
8.その他
【連合兵庫2010春季生活闘争について】
提案者 = 辻 芳治:事務局長
連合兵庫2010春季生活闘争・当面の方針 1.兵庫県の経済雇用情勢の認識について(略) 2.闘争機関の設置
(1)2月3日開催の第2回執行委員会において連合兵庫春季生活闘争方針を決定し、直ちに春季生活闘争本部を設置する。
3.効果的な相場波及と中小・地場共闘の強化 Ⅲ.具体的な取り組みと行動について
1.当面の具体的取り組みと行動について
2.連合兵庫地域ミニマムについて 連合兵庫 中小共闘センター結成・パート共闘連絡会 連合兵庫春季生活闘争本部の下に、構成組織の自主的な参加による「中小共闘センター」を設置する。センターは、地域ミニマム運動課題の徹底と賃上げ集計、各種情報提供やその共有化を行いながら、中小・地場労組への闘争支援を行う。 また、情報の共有化を中心にパート共闘連絡会の設置
1)中小共闘センターの構成 2)中小共闘センター構成・登録委員の登録状況【2010.2.現在】<27構成組織> 基幹労連、自治労、UIゼンセン同盟、電機連合、兵教協、JP労組、JAM、自動車総連、電力総連、情報労連、フード連合、私鉄総連、サービス・流通連合、化学総連、JEC連合、全電線、JR連合、ゴム連合、運輸労連、海員組合、全水道、サービス連合、交通労連、都市交、国交総連、全自交、連合兵庫ユニオン 3)パート共闘連絡会の登録状況【2010.2.現在】<7構成組織> 自治労、UIゼンセン同盟、兵教協、JP労組、自動車、情報労連、サービス・流通連合 以上 |
【連合兵庫構成組織の取り組みについて】
◆UIゼンセン同盟、JAM、私鉄総連の3組織から、今次闘争に関してパート労働者をはじめ非正規労働者の条件整備・向上、中小労働組合への支援方針などについて報告を受けました。
UIゼンセン同盟兵庫県支部:森原次長 | JAM山陽兵庫県連絡会:栄事務局長 | 私鉄総連兵庫ブロック協議会山陽電鉄労組:大岡副委員長 |
【連合兵庫2010春季生活闘争開始宣言】
提案者 = 垣内 一雄:副会長・中小労働対策委員長(JAM)
連合兵庫2010闘争開始宣言 2010春季生活闘争は、いよいよ要求提出段階を迎えた。 勤労者は、雇用不安、賃金不安、将来不安に脅かされ続けている。しかし、経営側は、雇用確保を口実に相変わらず「総額人件費抑制」の姿勢を崩しておらず、「定昇凍結」「賃金水準の見直し」 まで主張している。 連合は、2010春季生活闘争において「すべての労働者を対象にした処遇改善」という方針を打ち出した。働く者の生活を守るには、これ以上の賃金水準低下は阻止しなければならない。われわれはあらゆる手段を尽くして、勤労者の雇用と生活をしっかりと守り、デフレ経済から脱却し、日本経済の自律的な回復を実現する。連合は、今次闘争を「ミクロの企業論理に傾いた経営姿勢を転換するターニングポイント」とすべく、不退転の決意で立ち向かっていくことを確認した。 連合兵庫は、統一行動と情報開示を通じ、まじめに働くすべての者が報われ、公正・公平、そして安心と安全、信頼社会の実現をめざしていく。企業側に大きく偏った配分の歪みを是正し、非正規労働者を含めたすべての労働者を対象に労働条件の改善や最低賃金等の引き上げによって底上げをはかり、雇用構造を是正していく。 内外需バランスのとれた経済成長を実現し、積極的に人への投資を行わせ、きちんと「人材」を育てあげていく。そのことで付加価値競争力を強化し、持続可能な成長を実現する。また、労働時間の縮減をはかり、ワークライフバランスを実現するよう粘り強く交渉を展開する。 本格的な闘いのスタートである。すべての労働者の雇用と生活の安定を実現するため、職場・地域から闘いを巻き起こし、すべての働く仲間とも連帯を深め、最後まで闘い抜こう。 連合兵庫は、ここに2010春季生活闘争の開始を宣言する。 2010年2月19日 連合兵庫2010春季生活闘争開始宣言集会 |
【閉会・ガンバロー】
集会を閉じるにあたり、森本会長のリードにより、出席者全員でガンバローを三唱。心と力を合わせて頑張りぬくことを誓い合いました。