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連合兵庫女性委員会第19回総会
労働組合・職場・地域で男女共同参画をすすめよう!
連合兵庫女性委員会が第19回総会を開催
◆連合兵庫女性委員会(永井委員長:UIゼンセン同盟)は、11月28日(土)に、(財)
兵庫勤労福祉センターで第19回総会をひらきました。
総会には、女性委員会役員をふくめ連合兵庫構成組織の男女組合員55名が出席し、性別や働き方の違いにかかわらず、一人ひとりの能力が発揮できる社会の実現をめざして、2010年度の活動方針の決定とともに第19期の役員選出し、あらたな一歩を踏みだしました。
◆総会の第2部では、昨年に引き続き、出席者
の交流をはかるために「職場のメンタルヘルス」をテーマにした講演会を開催し、本年度は『パワー・ハラスメント ~ 加害者にも被害者にもならないために ~』と題して、社会保険労務士・キャリアコンサルタントの高見香織先からお話をいただきました。
◆総会は2部構成でおこなわれ、第1部は司会・進行の玉田副委員長(ゴム連合:ニチリン労組)の開会あいさつに始まり、主催者を代表して永井委員長(UIゼンセン同盟)があいさつに立ちました。
主催者あいさつ
連合兵庫女性委員会委員長 ◆連合兵庫女性委員会第19回総会に、このように多数の皆 さまにご出席いただき、有難うございます。総会開催にあたり、ひとことご挨拶を申し上げます。
◆ただいまの時期は、労働組合にとって来年の春季生活闘争にむかって賃上げ闘争の準備や、各種要求をまとめる取り組みの最中かと思います。
◆昨年来の不景気で、私たちを取り巻く経済状況は厳しくなっているわけですが、そのことについて、ただたいへんだと嘆くよりも、少し見方を変えて新たな視点で物事を見れば、新しいビジネスチャンスや新しい運動を生み出すヒントが見つかるのではないかということです。
◆まず一つ目の視点は、「労働組合の視点」です。
◆二つ目の視点は、「女性の視点」です。
◆三つ目の視点は、「政権交代の視点」です。 ◆後ほど次年度の女性委員会活動方針を提案いたしますが、すべてがものすごい勢いで変化している今、悲観ばかりするのではなく、新しい時代をつくっていくのだという意気込みで、私たち女性委員会も新たな一年をおくっていきたいと思います。 |
◆つづいて、来賓として連合兵庫の森本会長がかけつけ、激励のあいさつを述べました。
連合兵庫あいさつ
連合兵庫会長 森本 洋平
◆連合兵庫女性委員会第19回総会の開催を連合兵庫を代表して、心よりお祝い申し上げます。
◆連合は今年結成20周年という節目の年を迎えました。
◆私が先日開催された連合本部の大会に出席したおり、来賓として政府より「鳩山総理大臣」「長妻厚生労働大臣」が出席されており、祝辞を述べられていました。
◆特に、あらゆる格差問題の解決には法整備が必要ですし、男女格差も然りであると認識しています。
◆昨年の芥川賞受賞作品で、中国人作家ヤン・イーさんが書かれた天安門事件を題材にした『時が滲む朝』という本の末尾に、民主化を主導した教授が海外亡命から中国に帰る途中、息子からの手紙を読む場面が紹介されています。
◆加えて、労働運動とは、非常に厄介な組織運動であって、非生産的な活動の典型のような感じがいたします。 ◆本総会で、少しでも女性委員会活動の広がっていくことをご期待申し上げたいと思います。 そして仲間同志の意思疎通と、シナジー効果がでてくることをご祈念申し上げまして、ご挨拶とさせていただきます。 |
◆つ ぎに、木下幹事(JP労組)が、本総会に祝電・メッセージを寄せて下さった団体名等を紹介し、いただいた多数の祝電の中から代表して、●兵庫県知事 井戸 敏三 ●連合本部 総合男女平等局の祝電を披露しました。
◆つづいて総会議事にうつり、西嶋事務局長(兵教協:兵庫県教職員組合)が、2009年度の活動報告および2010年度の活動方針(案)の提案をおこない、いずれも満場の拍手で承認されました。
■ 2009年度活動報告 ■
(内容省略)
■ 2010年度活動方針(案)の提案 ■
2010年度活動方針(案) 【はじめに】
昨年の秋以降にはじまった世界的な金融危機は、日本の雇用状況にも大きな影響を与えました。とりわけ非正規といわれるパート・派遣・契約社員といった不安定な働き方を強いられている労働者の雇用を直撃し、首都圏では、仕事を失った人々を支援するための「年越し派遣村」ができるという異例の事態におちいりました。
国政においては、8月におこなわれた第45回衆議院議員選挙で民主党が圧勝し、民主党を中心とする新しい政権が発足しました。 連合兵庫が本年12月に結成20周年をむかえるにあたり、これまで以に働く仲間の連携を密にしていく中で、1990年9月に「連合兵庫女性活動委員会」としてはじまった私ども女性委員会の活動も、先輩方の思いを受け継ぎながら、女性を取り巻く様々な課題について全力で取り組みます。 【2010年度活動の重点】
1.男女がともに担う労働組合をめざし、女性参画をすすめるための取り組み (2)連合本部・連合近畿地方ブロックと連携し、女性リーダーの養成講座、男女共同参画研修会等を企画・開催します。 (3)職場における男女平等意識の共有化をはかるため、6月を「男女平等月間」として取り組みをすすめます。(4)各種情報を共有し適宜発信ができるよう、連合兵庫ホームページおよびメール情報等を発信していきます。
2.男女平等参画社会推進のための政策・制度の取り組み (2)改正男女雇用機会均等法を職場に定着させ、男女間の賃金格差是正と均等待遇をめざすとともに、同一価値労働・同一賃金の実現をめざします。 (3)社会的な関心をあつめている選択的夫婦別姓制度の導入や、婚外子の相続分与における同等取り扱い、 離婚後300日以内に生まれた子どもの戸籍問題など、家族法を中心とした民法改正を求めていきます。
3.女性の権利確立とキャリア・アップにむけた取り組み (2)出産や子育て等の理由で職場を退職した女性が、再び働きやすい環境を整える必要性が高まっていることから、行政等とも連携し女性の再チャレンジ支援策の充実を求めていきます。 (3)職場における女性の仕事に対する意識向上のため、女性に特化したテーマ等の講座やセミナーの開催を企画します。
4.家庭的責任を持つ男女労働者の両立支援の推進 (2)労働者の「ワーク・ライフ・バランス」推進のため、連合兵庫・兵庫県経営者協会・兵庫県・兵庫労働局の四者合意による「仕事と生活のバランス推進事業」にもとづき設置された「ひょうご仕事と生活センター」を積極的に活用し、女性委員会の諸活動との連携をはかります。
5.連合兵庫女性委員会の組織拡大と交流の推進 (2)女性組合員が生涯を通じて働き続けることができるよう、メンタルヘルス等を含めた女性が抱える諸問題を研修のテーマに取り上げていきます。 (3)すべての連合兵庫構成組織からの女性委員会委員の選出をめざすとともに、役員体制の強化をすすめます。
★「ジェンダー調査」について ※ ITUCとは?国際労働組合総連合のこと。(「連合」も加盟している)「1+1=女性の力」を労働組合への女性参画のスローガンとして提唱しており、一人の女性がもう一人の女性を組合活動へ誘い、さらに一人の女性執行委員がもう一人の女性執行委員を育て、女性の意見をどんどん組合活動に反映させ、要求を実現していくことをめざしている。 |
◆つぎに、女性委員会事務局が第19期役員候補者を発表し、出席者の拍手で承認されました。
◆今期で退任する役員6名の方々を代表して、2期にわたって幹事を務めた古林由美さん(フード連合:全森永労組阪神支部)より退任あいさつをいただきました。
退任役員代表あいさつ 前幹事:古林 由美(フード連合:全森永労組)
◆わたしは、出身単組で執行委員になったのと同時に、連合兵庫女性委員
会の幹事として就任しました。
◆今後は、一組合員に戻るわけですが、組合活動に疎遠になりがちな周りの女性組合員が多い中、興味をもって参加してもらえるような声かけや、私自身も組合員としての目線で意見を伝えることが出来ればと思っております。 ◆第18期で退任した方々◆ 副委員長 大上 渚さん(情報労連:NTT労組兵庫総支部) 任期 第18期 1年間 幹 事 竹中すみ子さん(情報労連:NTT労組兵庫総支部神戸分会) 任期 第15期 ~ 18期 3年間 幹 事 前場 夕紀さん(基幹労連:三菱重工労組神船支部) 任期 第18期 1年間 幹 事 山雄 育美さん(UIゼンセン:神栄労組) 任期 第17期 ~ 18期 2年間 幹 事 高橋 ちえりさん(サービス・流通連合:コープこうべ労組) 任期 第17期 ~ 18期 2年間 幹 事 古林 由美さん(フード連合:全森永労組阪神支部) 任期 第17期 ~ 18期 2年間
今期で退任された全役員の皆さんには、たいへんお世話になりました。 |
◆議事の最後に、岡松幹事(兵教協・兵庫県学校厚生会職員労組)が、総会アピール(案)を読み上げて提案し、満場の拍手で採択しました。
総会アピール(案) 労働組合・職場・地域で男女平等参画をすすめよ う!
本日、連合兵庫女性委員会は、第19回総会を開催し、2010年度の活動方針を決定しました。 第1に、連合兵庫「第2次男女平等参画推進計画」にもとづき、全組織に対する統一目標である女性組合員比率に相当する女性役員の配置や、女性役員ゼロ組織をなくすことをめざします。 第2に、改正男女雇用機会均等法および改正パートタイム労働法の周知・徹底をはかり、働く場における「格差」をなくすため、残された問題や課題把握につとめます。 第3に、女性の就業継続や、男性の育児休業取得の促進をめざした「改正育児・介護休業法」が施行を控え、家庭的責任を持つ男女労働者をはじめ、すべての労働者の「ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)」推進について積極的に取り組みをすすめます。
連合兵庫は、2009年12月に結成20周年の節目をむかえ、「平和・人権・労働・環境・共生」をコンセプトに、あらたな運動の第一歩を踏み出しました。 2009年11月28日 連合兵庫女性委員会第19回総会 |
◆最後に、新委員長に就任した永井委員長が閉会あいさつに立ち、『今期の連合のスローガンは、「顔の見える活動」ということで、私たち女性委員会も、顔の見える活動、そして、女性委員会にしか
出来ない活動をこの1年間に取り組んでいきたい。
本日も多くの方々に参加いただいていますが、女性委員会の活動に参加すれば、何かを得ることができる、少しでもプラスになることがある、ワクワクできるというような活動を心がけていきたいと思っています。今後ともご協力をお願い致します。』
と述べ、総会の第1部を締めくくりました。
◆総
会の第2部では、例年、総会参加者の交流をはかることを目的に、それぞれの職場で活かしてもらえるよう「職場のメンタルヘルス」をテーマにした講演を企画しています。
今回は、社会保険労務士でキャリアコンサルタントの高見香織先生をお迎えし、『パワー・ハラスメント ~加害者にも被害者にもならないために~』と題した講演会をおこないました。
◆参加者たちは、とかく暗くなりがちな問題である職場でのパワー・ハラスメントについて、高見先生の軽快な語り口と、具体例を示しながらの分りやすいお話に、ぐんぐん引き込まれていました。
◆講演では、ワークシートを使ったセルフチェックや、参加者同士のロールプレイなどを通じて、セクシャル・ハラスメントと違って法的な定義のないパワー・ハラ スメント行為を防ぐには、相手に対する先入観をなくすこと、自分がおかれている立場を客観的に見極めて上手に主張すること、日頃から職場の仲間を尊重したコミュニケーションを心がけることなどが重要だということを学び、誰の身にも起こりうるハラスメント行為についての認識を深めました。