森本洋平会長ブログ.com
09/10/06(火) 貧困との闘いを
◆4日夜のNHKテレビが、日本の貧困問題を取り上げ、子ども達の医療や教育に与えている深刻な影響についての、討論番組を放送していました。
◆年越し派遣村の村長さんや、大学教授、ローソン社長、民主党からは山井政務官がパネラーとして出席し、貧困問題について意見を述べていました。
◆その実態はあまりにも生々しいものでした。例えば毎日学校に来るのに朝ごはんも食べていない子どもや、頭が痛い、熱があっても病院に行けず学校の医務室で寝ている子ども。また高校生では授業料が払えず、自分でバイトして稼いで払うと申し出る生徒など、貧困が医療や教育といった人にとって最低限の権利まで脅かそうとしている実態に唖然としてしまいました。
◆連合も2極化・格差問題については訴え続けてきた課題で、特に今の日本では格差を通り越して貧困問題に発展していると申し上げてきました。
そして、今期運動の最重要課題として、「政治の反転」「2極化・格差問題の反転」「労働分配率の反転」など、「反転」を合言葉に運動を展開しています。
◆実はこの番組を見ていて気がついたのですが、私も皆さん方も日本の貧困率がアメリカに次いで2番目だと思っていたと思うのですが、実際には実数について何のデータもなく、漠然と世間一般的に言われていたので信じていました。
◆本当にOECD加盟国中、アメリカに次いで2番目なのか、本当にそこまで日本の貧困率が高いのか、厚生労働省が実態調査に乗り出すとの事です。
企業でいう、PDCAの輪を回そうとしているのだと期待もし、貧困の実態調査を行って、その対策を是非講じていただきたいと思います。
◆私たちも、その実態調査に基づいて、政策提言なり意見開陳を行っていきたいと思います。尚、貧困率というのは、その年収が全国民の平均的な年収の半分に満たない人の割合とされているそうで、この定義を当てはめるなら年収200万円以下のワーキングプアとよばれている方々だけでなく、相当数の方々が該当するのではないかと思われます。
◆今日の言葉 「平家を滅ぼすは平家(へいけをほろぼすはへいけ)」
自分を潰すのは、世の中や他人ではなく、自分自身だということ。平家が滅亡した原因は源氏ではなく、自らの悪業と奢りの結果によるということから来ている。私たちも奢ることなく、常に組合員の目線で活動したいものです。
(森本洋平)