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森本洋平会長ブログ.com

08/10(月) 契約と信頼

逸話みたいなお話を2件させていただきます。 090805natsu(2).jpg

◆昔、アメリカで電子レンジが売り出されたとき、一人暮らしのおばあさんが、寒い雨の日に愛犬を散歩させて帰り、可哀相と思い電子レンジに入れて乾かそうとしたそうです。勿論死んでしまったのですが、おばあさんはレンジを作った会社を相手取って訴訟を起こして、勝訴したそうであります。

   レンジの説明書には、犬や猫などの動物を入れて使用してはいけないと書いていなかったことが勝訴の決め手であったらしい。いかにもアメリカの契約社会を象徴するような逸話で、私たちには想像でき得ないことと思います。

◆もう一つ、10年以上前のお話、中国の鄧小平主席が初来日したとき、一番最初に訪問したのが田中角栄邸でした。当時、田中角栄元総理はロッキード裁判で有罪判決を受け、すでに亡くなられていたと思います。

   日中国交回復を実現したのが、田中角栄元総理だったからとの理由で、裁判の結果とは関係なく敬意を表して訪問したと報道されていました。
  
多少、したたかな中国らしい考え方があるのかも知れませんが、鄧小平の田中角栄元総理に対する信頼関係を演出する大きな出来事であったと思います。

◆最近、2件の薬物事件が発生し大きく報道されていましたが、いずれの方も家庭を持った分別のある大人であります。なぜ反社会的な行為をおこなうのか。

   具体的な詳細については知る由もありませんが、どこかに社会的信頼や人間の信頼関係みたいなものが欠如していたのではないかと感じています。

◆契約は重要なことです。しかし契約だけの社会になってしまうことの、リスクみたいなものが隠れているような気がしてなりません。「公序良俗」の考え方の基本には、「人」としての信頼関係ということが据えられていなければ成立しないと思います。
  
信頼社会を創って欲しい、いや皆さんと共に築き上げてまいりたいと思います。

◆今日の言葉   「鉄は熱くして打て(てつはあつくしてうて)」

   昔は「鉄は熱いうちに打て」と言われていましたが、現代は情報化時代ということもあって静かな若者が多いように思われます。ならば熱くして打つべき。どうすれば熱くなるか、火に入れるのが一番手っ取り早い方法と思うが、いかがでしょう。

(森本洋平)