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兵庫高退連が第17回定期総会ひらく
高齢者・退職者が安心・安全で暮らしやすい社会の実現を!
兵庫高齢・退職者連合が第17回定期総会を開催
◆兵庫高退連は、100年に一度の不況で、年金・医療・介護・福祉などの社会保障
制度全般が先行き不安におそわれている中、これまで社会を支えてきた高齢者や退職者に、安心・安全な社会の実現をめざして、第17回定期総会を開催しました。
◆4月15日(水)の午後1時より舞子ビラ神戸で開催した定期総会には、高退連役員をはじめ140名の会員があつまり、2009年度の活動方針の提案や2009~2010年度役員体制の確認などの議案審議をおこないました。
◆今年度より、新加盟組織として『兵庫県電力総連退職者会』を仲間にむかえ、兵庫高退連の構成組織数は23団体となり、高齢者を取りまく諸問題について、力をあわせて取り組んでいくことを誓い合いました。
◆また、あ いさつの冒頭で、岡本秀雄元幹事(都市交)をはじめ、この一年間に逝去された会員の方々に対して黙祷を呼びかけ、出 席者全員で冥福を祈りました。
◆次に議長団の選出にうつり、川田代議員(UIゼンセン)と塩谷代議員(電機連合)のお二人を議長団に選任し、就任のあいさつを受けました。
議長団就任あいさつ 川田 清(UIゼンセン)、塩谷 浩(電 機連合)
厳しい経済状況だが、目前の衆院総選挙で勝利し、働く人々、働き終えた人々の暮らしを守るため、政権交代・政治改革を実現してきましょう。 |
◆つづいて、総会の成立について、議事運営委員の乗井幹事(運輸労連)より代議員総数150名に対し、100名を越える出席者数の報告があり、川田議長が本総会の成立を宣言しました。
◆総会の前半は川田議長の進行ですすめられ、主催者を代表して浜上会長(UIゼンセン)があいさつに立ちました。
主催者あいさつ
未曾有の大不況で、皆さん方も日々の暮らしに大変ご苦労されているこ
とと拝察します。 |
◆つづいて、本総会へ駆けつけて下さった来賓の方々を紹介し、それぞれからあいさつを受けました。
■ 来賓あいさつ ■ 連合兵庫:森本会長
春闘は前半の山場を越えました。
正直なところ、今年の春闘は世界的大不況下での春闘となりましたが、この不況の「底が見えない、先が見えない、そして足の速さ」に、連合も付いて行けてなかったと忸怩たる思いがしています。
特に皆様方の高齢者の方々にとっては、大変厳しい状況になっているのではないかと危惧いたします。年金・医療・介護・福祉など、安心して生活できる社会保障制度に程遠い状況と思います。 連合兵庫の政策制度課題は、兵庫高退連の皆様と多くの部分で合致いたします。今日まで私ども現役と退職者が一体となって取り組んでまいりました。今後も共通認識に立って活動を展開してまいりたいと考えていますので宜しくお願い申し上げます。
いよいよ衆議院選挙も迫ってまいりました。政権交代によって私たちの政策制度課題を実現させたいと思っています。是非ご協力をお願い申し上げます。 公益を追求する「行政」の力と、経済活動を追及する「企業」の力と、地域生活を追及する「勤労者・生活者」の力、この三つの力のバランスがとれて、より良い地域社会が出来るのだろうと思います。エイジフリーの社会づくりを目指してともに頑張りたいと思います。 |
神戸市:矢田市長 市民の暮らしをどう守っていくのか。そして、昨秋以降の経済状況 による雇用不安に対して、どう施策していくのか。これが現下の最大の政治課題でだ。市の財政は枯渇状態だが、国に対して財政措置をとってもらえるよう働きかけている。財政が苦しいからといって放置しておける状況ではない。 介護保険についても、給付額が増えてきており保険料を上げないと維持が困難な状況だが、負担を増やし続けるわけにはいかないので、神戸市では、若干だが値下げをした。介護保険については、3年に1度、見直しをしていくわけだが、自治体として財政的に限界がきている状況であり、全国市長会をはじめ、あらゆる機会を通じて国に対して政策転換を訴えていく。
いま、『格差』という言葉が盛んに使われているが、これは不平等という意味だ。私は、不平等は正していくとの姿勢で政治に取り組んでいる。 |
兵庫県:高井産業労働部長 全国的に厳しい経済情勢だが、兵庫県でも昨年11月には有効求人倍 率が0.9くらいあったものが、この2月には0.56倍にまで落ち込んでしまっており、井戸知事を先頭に緊急雇用対策に全力をあげて取り組んでいる。補正予算が組まれているが、経済対策が効果を上げられるよう準備をしているところだ。
昨年の11月26日に、兵庫高退連から申し入れをいただきましたが、皆さまのご意見を肝に銘じつつ施策をすすめていく。 最後に、本日お配りしているが、県内の地域活性化をめざして、JRグループとタイアップして兵庫県の魅力を認識していただくための活動『あいたい兵庫デスティネーションキャンペーン』など、いろいろな企画をしておりますので、皆さまにも兵庫の魅力を再発見していただきたい。 |
◆つづいて、兵庫高退連が推薦する国会議員の皆さんをはじめ、目前にせまっている総選挙をたたかう予定候補者の方々を紹介し、政権交代へ向けての熱い決意に耳を傾けました。
■ 総選挙民主党候補者あいさつ ■ 兵庫県第1区予定候補者:井戸 まさえ
生活保護世帯に占める高齢者世帯の割合が急増しています。 兵庫県 第2区予定候補者:向山 好一
高齢者への冷たい政治に終止符を。 兵庫県第5区予定候補者:梶原 康弘
いま地方は疲弊しています。政治の在り方を変え、生活と労働 兵庫県 第10区予定候補者:岡田 康裕
人口の65歳以上割合が年々上昇している。 |
◆次に議長を交代し、塩谷議長の進行で議案審議に入り、高原事務局長(電機連合)が第1号議 案から第5号議案まで一括提案し、それぞれの議案について採択をおこない、出席者の拍手により満場一致で承認されました。
■ 議案内容 ■
■第1号議案 2008年度活動経過報告(内容省略)
■第2号議案 2008年度決算報告および会計監査報告(内容省略)
◆牛房会計監査が会計監査報告をおこない、、『4月7日に 兵庫高退連の3名の会計監査によって監査をおこない、適正な会計処理がなされていることを確認しました。』と別記の報告書を読み上げて報告に代えました。
■第3号議案 新加盟組織の承認
■ 新加盟組織について■ 組織名 兵庫県電力総連退職者会 代表者 橋本 伊三男 所在地 姫路市十二所前町117 関西電力労組姫路地区本部内 会員数 100名 ◆第3号議案承認後、新加盟組織の『兵庫県電力総連退職者 会』の橋本代表(関西電力)があいさつを述べました。 『浜上会長、高原事務局長から再三のお誘いをいただきまして、このたびようやく労働組合としてOB会を結成し、仲間に入れていただくことになりました。当面は100名という規模での参加になりますが、今後、精力的に組織拡大をすすめていきたいと考えています。戦列に加わるのが遅くなりましたが、精一杯がんばってまいります。』 |
■第4号議案 2009年度活動方針(案)について
■ 2009年度活動方針(案) ■ 提案者:高原事務局長(電機連合)
私たち高齢者にとって、本年は厳しい幕開けになりました。年金・医療・介護・福祉など、社会保障制度全般が先行き不安と厳しさを増すばかりです。 1.活動の基本 (1)日本高齢・退職者団体連合および連合近畿地方ブロック高齢・退職者連絡会の方針に従い、活動を推進します。 (2)連合兵庫とその構成組織・地域協議会と連携を密にして、活動の充実をはかります。
(3)兵庫高齢・退職者連合の組織と運動の強化にむけて、地域組織の結成を連合兵庫各地域協議会の協力を得ながら幹事会で検討をすすめます。 (4) 年金・医療・介護などの社会保障制度の充実を求める活動の充実をはかります。 (5)組織の充実と拡大に取り組み、会員相互の親睦を深める活動の充実をはかります。 2.具体的な活動の進め方 (1)2008年7月31日に開催された、日本高齢・退職者団体連合の第12回定期総会で決定された方針と、組織代表者会議において確認された内容にもとづいて活動を推進します。 ① 後期高齢者医療制度の即時廃止を求める運動を強化します。 ② 70歳以上の医療費の自己負担は1割に向けて取り組みます。 ③ 4月からスタートした第3期介護保険制度に対するチェック活動を強化します。 ④ 年金課税問題について、整合性を持つ制度にするため取り組みを強化します。 以上は連合兵庫と一体となって取り組みをすすめます。 (2)連合近畿地方ブロック高齢・退職者連絡会の総会と幹事会の決定事項に基づいて活動を推進します。 3.政策・制度要求の取り組み (1)高齢者福祉の充実と地域における福祉サービスの質の向上をめざして、兵庫県ならびに各市・町への要請を行います。 (2)兵庫県議会民主党・県民連合議員団との懇談、ならびに県内主要市町の連合推薦議員との懇談の実施と要請をおこないます。 (3)要求の実現をめざして、連合兵庫と「現・退一致」し、連合兵庫の活動に関する要請に積極的に対応します。 4.行動と行事について (1)政策学習会、研修会の開催 (2)囲碁・将棋大会の開催 (3)川柳祭典の開催 (4)連合近畿地方ブロック高齢・退職者連絡会の主催する行事への参加 (5)連合中央高退連が主催する行動への参加 5.各種選挙への対応について
本年は、国政選挙いわゆる解散総選挙が必ず実施されます。 |
■第5号議案 2009年度予算(案)について(内容省略)
◆つぎに、役員推薦委員会の本岡委員長(JP労組)より、役員推薦委員会の報告とともに2009~2010年度役員体制について提案され、満場一致で承認されました。
■第6号議案 2009~2010年度役員の選出について
2009~2010年度役員体制(案)
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◆つづいて第7号議案にうつり、本総会で退任される3名の役員の方々に対し、浜上新会長(UIゼンセン)が感謝状と記念品を授与し、、総会出席者よりねぎらいの拍手を受けました。
■第7号議案 退任役員表彰
■ 退任役員 ■
副会長 和田 進(基幹労連) 2006~2008年 ◆退任役員を代表して和田 進(基幹労連)さんが退任あいさつを述べました。 『渡辺・青木の両氏とともに本総会をもって退任いたします。ただいま、感謝状をいただきましたが、私としましては、仲間の皆さん方に、こちらから感謝状を差し上げたいくらいの気持で、身に余る光栄と存じています。これまでのご厚誼、ご支援に感謝申し上げつつ、退任のごあいさつと致します。』 |
◆すべての議案審議が終了したのち、『特別決議』(案)の提案にうつり、是枝新副会長(基幹労連)が決議文案を読み上げ、万雷の拍手で採択されました。
■ 特別決議(案) ■
高齢者、退職者が安心して暮らせる
年金、医療、介護など社会保障制度は、ますます先行き不透明さを増している。 年金改正で持ち込まれたマクロ経済スライド制は、一生懸命働いて長生きすればするほど年金は減額されるという考え方を持ち込み、後期高齢者医療制度は、いまや政府においても名称をはじめこのままではだめだといわざるを得ない状況となっている。 財政論、競争主義、机上主義の中で生まれる政策は、安心で安全、豊な社会を創り出すこととは相容れないものである。 いま、国会情勢は不透明さを増している。内閣は、政局より政策あるいは景気が優先と言いながら、具体性を欠き、場当たり的でますます混乱を助長させている。 いまこそ、自民党長期政権の中で醸成された混乱と閉塞感を、政権交代という大きなうねりの中で解消していかなければならない。 われわれは、その一翼を担うため全力をあげる。 きたるべき解散総選挙において、私たちの推薦する全予定候補者の必勝こそが、誰もが安心して暮らせる社会への道であることを確信し、現退一致で取り組みむことをここに決議する。 2009年4月15日 兵庫高齢退職者連合第17回定期総会 |
◆最後に、『総会宣言』(案)を吉田新副会長(兵教協)が提案し、出席者全員の大きな拍手とともに採択されました。
■ 総会宣言(案) ■
市場原理主義に偏重した経済・財政運営は、社会保障費抑制政策
まっしぐらに突き進んでいる。
社会保障国民会議最終報告は、セーフティーネット機能の強化に向けた制度改革の必要性を指摘し、そのための追加公費負担を試算した。
この間の政府の政策は、「後期高齢者医療制度」に見られるように、多くの問題を生み出している。「後期高齢者医療制度」で見れば、被保険者である75歳以上の高齢者を中心に大きな批判を受けている。高齢者を年齢で区切る保険制度は本来成り立たず、早期に持続可能な医療保険制度に見直さなければならない。 「希望の国 日本」実現のため、今こそ政治、政策の転換に組織の総力を挙げることをここに宣言する。 2009年4月15日 兵庫高齢・退職者連合第17回定期総会 |
◆総会の出席者たちは、本総会で決定した活動方針にもとづき、高齢者・退職者が暮らしやすい政策・制度を充実させるためには、会員相互の一層の団結と連帯が不可欠だということを確認し、来るべき政権交代をめざして力を結集していこうという思いを新たにし、第17回定期総会を終了しました。
◆総会後、場所を移して出席者懇親会がおこなわれ、神戸市の鵜崎副市長をはじめ多くの来賓の方々をむかえ、出席者たちは思い思いに仲間たちとの交流を深め、なごやかな懇談の時間を過しました。