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近畿ブロック女性会議を兵庫県で開催

2009春季生活闘争に女性の視点を!

近畿ブロック女性会議が兵庫で

◆連合本部は、例年、春季生活闘争の開始時期にあわせて、各地方連合会の女性委員会役員を対象に、 jyoseikaigi0015.jpg 闘争方針の学習とともに、役員相互で課題を共有するための意見交換を行なっています。
本年度は、2月6日(金)~7日(土)の二日間にわたって兵庫県神戸市の西神オリエンタルホテルで開催しました。
◆会議には、兵庫からの参加者7名を含む各地方連合会の女性委員会役員ほか24名が参加し、連合本部より、山口洋子 副事務局長(兼)総合男女平等局長と陳 浩展 男女平等局部長を迎え、連合の掲げている『2009春季生活闘争方針について』等の提案を受けたのち、それぞれの地方連合会の抱える女性ならではの課題について活発な議論が繰り広げられました。

◆会議の一日目は、連合兵庫女性委員会の西嶋事務局長(兵教協)の司会・進行ですすめられ、冒頭、近畿ブロックを代表し、連合兵庫の森本会長より歓迎と激励のあいさつがありました。

連合近畿ブロック代表あいさつ

 連合兵庫会長 森本 洋平 

連合は昨年秋に、「歴史の転換点にあたって~希望の国日本へ舵を切れ~」という声明を出しています。市場原理主義が終焉し、今こそパラダイムシフトしなけ jyoseikaigi0005.jpg ればならない、世界は大きく変わろうとしている、日本は変われないのだろうかとアピールを行いました。

 アメリカではオバマ新政権が発足し、「連帯と相互の支え合い」が尊重される社会への転換を目指して、オバマ大統領自らが先頭に立ち、与野党を超えた大きな政策転換を実現しようとしています。日本の政治も反面教師として、与野党ともに学ぶべきだと思います。

 私は、昨年11月に開催された連合兵庫第18回女性委員会総会でも申し上げましたが、今回のアメリカ大統領選挙が、今後の国のあり方について、強烈なメッセージを発信したと感じています。勿論、政策課題としては「外交・防衛・エネルギー・食料・環境」問題など多くありますが、社会を動かしていく上での、「人的問題」について、今回のアメリカ大統領選挙で如実に現れたと思います。
 問題点は三点あって、一つは、初の黒人大統領となったオバマ氏のレイスフリー(人種差別撤廃)であったと思います。二つ目は、クリントンさんや、ペイリンに代表される、ジェンダーフリーであり、三つ目は、マケインさんのエイジフリーだったと思います。

 今の日本は、この三つの人的問題、取り組みが国際社会と比較して、一歩や二歩ではなく、大きく遅れていると言わざるを得ません。
 人種差別についても、今回はオバマさんが乗り越えたと報道されていますが、実は40年も前から、暗殺されたアーサーキング牧師の時代から脈々として続いた「人種差別撤廃」という「草の根」運動がオバマさんによって実現されたとみるべきだと思います。
 一つの物事を解決するのに、どれほどの時間と労力が必要なのか、このことは日本のジェンダーフリーについてもいえる事と思います。
 
 連合は、女性の地位向上や権利回復といった旧来の主張をしているのではなく、男女が同じ立場で参画できる社会作りを目指し、「子育て支援」ではなく、男女協同での「仕事と子育て」の「両立支援」を目指して活動を進めたいと思っています。

 参議院で与野党逆転し半分は私たちの政策制度が進むようになりました。「労働契約法」「最低賃金法」「労働基準法」など、参議院での与野党修正協議の上、可決成立しました。
 今度は衆議院選挙で逆転し政権交代を果たして、私たちの求める法制整備を実現していきたいと考えています。

 アメリカはこれらの問題を、自国の大統領選挙という全世界が注目する選挙で見事に証明して見せたと思います。
 労働運動とは、厄介な組織運動であり、非生産的な活動の典型のような感じがします。
 政治活動も同じで、答えが数字でてこないことがほとんどであり、また、持続することの難しさと忍耐が要求されます。

 今回の、女性会議をとおして少しでも同じ仲間と支え合いができ、シナジー効果がでてくることをご祈念申し上げまして、歓迎のご挨拶とさせていただきます。


◆つづいて、連合本部を代表して、山口副事務局長(兼)総合男女平等局長があいさつに立ち、近畿ブロック女性会議の開催の目的などについて述べました。

連合本部あいさつ

 連合本部 副事務局長(兼)総合男女平等局長

 連合兵庫の森本会長がごあいさつの中で、アメリカのオバマ大統領の話 jyoseikaigi0008.jpg 題にふれておられましたが、連合男女平等局が発信している『男女平等参画推進ニュース』の次回号にも、オバマ大統領誕生にまつわるトピックスを掲載する予定にしております。
 
 その中で、私たちが注目すべき点は、オバマ大統領の妻のミシェルさんが、男女間の賃金差別の是正を訴えた『リリー・レッドベター公正賃金法』成立を祝う式典に出席し、スピーチをしたということです。
 この法案は、女性労働者に強いられた賃金差別に対する告発権限を拡大するという画期的なものであり、ブッシュ政権では廃案となったものの、オバマ政権の誕生とともに法案として復活し、署名・成立の運びとなったのです。
 自らも働く女性であるミシェルさんの行動は、私たち女性たちに希望を与え、元気づけられるものでした。
 このことからも、アメリカの政権交代が、私たち日本の労働界にもすばらしい効果をもたらすことを願ってやみません。


 今私たち労働者を取り巻く社会状況は、非常に厳しいものがありますが、この二日間の会議の中で、出席者の皆さん方とともに課題を共有し、意見交換をはかるとともに、女性同士のネットワークを広げていただきたいと思います。

◆つづいて、参加者の自己紹介のあと、本部からの提案を受けました。

ブロック女性会議の目的

   1.2009春季生活闘争における男女平等推進のための課題を中心に学習・討論する。
   2.地方連合会の春季生活闘争における男女平等課題や男女平等参画の課題等について意見交換をはかる。
   3.連合 jyoseikaigi0020.jpg 本部との交流やブロック内の役員同士のコミュニケーションをはかる。

本部からの提案と質疑・応答
  2009年春季生活闘争の推進にあたって
  「育児・介護休業法」の改正について
  連合第3次男女平等参画推進計画の実践について

◆会議の二日目は、連合奈良女性委員会の吉村委員長の司会・進行で、近畿ブロックの各地方連合会および女性委員会活動の取り組みについての意見交換を中心にすすめられました。

意見交換の内容
  各地方連合会の男女平等推進課題および09春季生活闘争の取り組み報告
  女性役員の人材育成について
  その他

◆意見交換では、組合活動へ女性の参加を増やすための様々な工夫や、イベント企画の苦労話な  どが多く聞かれ、労働組合の組織率が低下する中で、現場ならではの悩みを共有しました。
また、どの地方連合会も女性役員の確保・拡大が最大の課題となっており、連合の構成組織との連携が不可欠であることを再認識しました。 jyoseikaigi0013.jpg

◆本部の山口副事務局長は本会議の総括の中で、『男女平等参画課題に対する特効薬は今のところありません。出来ることからあきらめずに取り組みをすすめていくことが大切です。イベント等を企画する場合は、参加してくれる人のことを考えるのは当たり前だが、自分自身にとってもメリットとなるようなものにしていきましょう。地方連合会の執行委員会へのかかわり方も、女性委員会としての独自の視点を反映させることが理想です。この会議にご参加の皆さんの活躍に期待しています。』と述べ、二日間の日程を終えました。

◆最後になりましたが、この場を借りて、会議会場となった『西神オリエンタルホテル』(連合兵庫執行委員組合・サービス連合)の関係者の皆さまのご協力に感謝申し上げます。有難うございました。