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女性委員会第18回総会
1+1=女性の力 女性のネットワークを広げよう!
女性委員会第18回総会盛会裡にひらく
◆連合兵庫女性委員会(高谷委員長:情報労連)は、11月15日(土)、ひょうご女性交流館で第18回総会を ひらきました。◆役員・代議員53名が出席し、『労働組合における女性参画推進、男女平等参画社会推進、ワークライフバランス推進』などを主要テーマとした新年度活動方針を決定、同時に第18期役員を選出し、新しい年度に向けての第1歩を踏み出しました。◆なお、この総会で過去6年間に亘って副委員長・委員長を務めていただいた高谷かづ子さんが退任され、永井幸子さん(UIゼンセン同盟)が新委員長に就任されました。
■総会は、永井幸子:副委員長の司会ですすめられ、高谷かづ子:委員長が女性委員会を代表してあいさつし、つづいて森本洋平:連合兵庫会長があいさつを述べました。
連合兵庫女性委員会委員長:高谷かづ子 ◆衆院選挙は日程が不明確になっていますが、息長い活動をつづけ、女 性委員会としても政権交代の一翼を担っていきたいと思います。 ◆また、春季生活闘争は、米国のサブプライムローンの破綻から世界同時不況の様相を呈しており、これまで以上に厳しい取り組みになると思われますが、働きに見合った適正な報酬、処遇を求めて毅然と闘っていきたい。
◆最近のニュースで、米国のスペースシャトルに日本人女性で6歳児の母である山崎直子さんが、2010年2月以降、アトランティス号へ搭乗し、国際宇宙ステーション(ISS)に約14日間程度滞在する予定との報道がありました。山崎さんは厳しい訓練に耐えて現在の地位を獲得したわけですが、とくにロシアでの7ヶ月間の訓練時には子どもは1歳で、くわえて要介護の親がいたとのことです。インタビューに山崎さんは、「夫の助けなくしては乗り切れなかった」と答えていましたが、本人の努力はいかばかりか、察するに余りあるところです。 ◆ただ残念だったのは、記者の質問に、「訓練中の家事は誰が?」というのがあったことで、これは質問自体がナンセンスといわざるを得ない。 ◆スイスの民間研究機関・世界経済フォーラムが11月12日に発表した、世界130カ国の男女格差に関する指数によれば、男女平等に最も近いのはノルウェーで、フィンランド、スウェーデンなどの北欧勢が続いたが、日本は前年の91位から98位へと後退したとのことです。 ◆女性が働きつづける上で、法律的な枠組みはある程度できてきたと思うが、それが根付いていないという感じがしています。この点を実生活面で定着進展させてゆくことが女性委員会の活動目標ではないかと認識しています。力を合わせてがんばりましょう。 |
連合兵庫会長:森本洋平 ◆連合運動の基本とも言うべき「男女協同参画社会」実現のために、その最前線で活動いただいておりますことに敬意を表します。 ◆連合本部は10月23日の執行委員会で「歴史の転換点にあたって~希望の国日本へ舵を切れ~」という声明を出しています。 ◆グローバルスタンダードと言われてきた市場原理主義が終焉し、希望の国日本の構築に向けて、今こそパラダイムシフトしなければならない。世界は変わろうとしている、日本は変われないのかとアピールを行いました。 ◆そのような中、アメリカではオバマ氏が新しい大統領として選出されました。来年1月20日より就任することとなりますが、大きな転換を実現しました。 ◆連合は、オバマ氏の勝利は世界のパラダイム転換を象徴するものであり、歓迎するとした上で、政権運営の基本姿勢が「連帯と相互の支え合い」が尊重される社会への転換を訴えている、それは連合と強く共感できるとしています。 ◆わたしは、今回のアメリカ大統領選挙は国際社会がどうあるべきか、わたしたちに強烈なメッセージを発信したと感じています。これからの国際社会の色んな問題について、政策課題としては「環境問題」が最も重要であるし、政策としての帰着するところは環境と思われます。一方で、国際社会を動かしていく上での重要な「人的問題」は大きく三点あると思っており、今回のアメリカ大統領選挙に如実に現れたと思っています。
◆一つは初の黒人大統領となったオバマ氏の、レイスフリーであったと思います。 ◆アメリカはそれらを、大統領選挙という全世界が注目するイベントで見事に証明して見せました。これだけでも改革の証明でありチェンジを果たしたと思います。 ◆日本はどうか、変わる必要性は誰もが認識しながら、本当に変わろうとしているんだろうか、「人」としての生き方が問われているんだと思います。 ◆なぜならば、黒人問題は白人問題でもあり、女性問題は男性問題でもあります、高齢者問題は若年者問題でもあるはずです、そういった課題の克服のためにも連合兵庫の中から啓発ができるように取り組んでいただきたいと思います。 ◆労働運動は大衆運動や社会運動と似通ったところが多くあります、不特定多数の組合員や勤労者を一定の方向性をもって活動を進めようとする運動です。 ◆「一人の百歩」より「百人の1歩」を大切にする運動です、それは自分だではなく、隣人に対してどれだけの「愛」があるのか自分への反問であり立証です。 ◆しかも、厄介なことに労働運動というものの多くは、非生産的な活動となります、政治活動も同じで、答えが数字で出てこないことがほとんどです。しかし、時代は容赦なく動いていきます、止まることを許しません、継続することの難しさと、気持ちの持続力が求められる活動です。 ◆今日ここに出席された全員の気持ちを一つにして、小さな問題からで結構ですので、お互いが話をして、聞いて、理解して、助け合いながら女性委員会を少しでも活性化していただければ有難いと思います。 ◆最後になりますが、言いたいことが言える連合兵庫でありたい、弱者に寄り添える連合兵庫でありたい、構成組織全組合員の連合兵庫でありたい、そんな思いで活動できるよう努力いたしますので、ご協力をお願い申し上げます。 |
■つづいて祝電・メッセージの披露にうつり、、山長歩:副委員長(電機連合)が連合男女平等局からのメッセージを朗読するとともに、祝電等を寄せていただいた団体名を披露しました。
◆連合大阪女性委員会◆連合奈良◆兵庫労働局雇用均等室長:田嶋民江
■2008年度活動報告(内容省略)
◆西島保子:事務局長(兵教協)が報告し、満場の拍手で承認しました。
■2009年度活動方針(案)
◆提案者=西島事務局長
2009年度活動方針(案) 【はじめに】 2007年4月に「改正男女雇用機会均等法」が施行されたのにつづき、2008年4月には「改正パートタイム労働法」が施行され、女性が働く上での問題について、法整備においてはすすんできているように見えます。しかし、いまだに、働く女性の約7割が第1子出産を機に退職していることや、女性雇用者総数に占める「正規雇用者」の割合は5割以下となり、パートタイムなどの短時間労働者数が20年前にくらべて3倍に増えていることなどから、女性が働く環境は依然厳しいものがあります。このままでは、男女を問わず、働く場での格差は広がるばかりです。現在、政労使をあげて「ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)」をすすめる取り組みが注目されています。私たちはそれぞれのライフ・ステージの中で、仕事に費やす時間のほかに、家庭での時間、個人のスキルアップや趣味の時間も必要であり、育児や家族の介護など「家族的責任」や、地域での様々な活動も担っていかなければなりません。 これらを実現するためには、女性だけでなく男性をも含めた「働き方の見直し」を、全体で真剣に考えていかなければ、ますます少子・高齢化をむかえる私たちの社会が立ち行かなくなるでしょう。 連合兵庫は2009年に結成20周年を迎えます。 連合兵庫が働く仲間とともに積み重ねてきた経験やノウハウを活かしながら、私たち連合兵庫女性委員会も、男女がともに協力し、それぞれが納得のいく形で働き続けることが可能な職場環境を整えることを目標に、以下の項目について年間を通じて活動を進めます。
【2009年度活動の重点】
1.男女がともに担う労働組合をめざし、女性参画をすすめるための取り組み
(1)連合兵庫「第2次男女平等参画推進計画」(2006年11月より6年間の計画 巻末資料参照)を引き続き推進する中で、2008年度9月に行なった「第4回男女平等参画推進状況に関する調査」の分析結果にもとづき、連合兵庫「男女共同参画推進委員会」と連携をとりながら、推進計画の点検や見直しを行ないます。 (2)連合本部・連合近畿地方ブロックと連携し、女性リーダーの養成講座、男女共同参画研修会等を企画・開催します。 (3)職場における男女平等意識の共有化をはかるため、6月を「男女平等月間」として取り組みをすすめます。 (4)各種情報を共有し適宜発信ができるよう、連合兵庫ホームページおよびメール情報等を発信していきます。 2.男女平等参画社会推進のための政策・制度の取り組み
(1)男女共同参画社会基本法で努力義務となっている各市町での男女共同参画計画・条例の策定を、連合兵庫推薦の各級議員・地域協議会と連携し推進します。 (2)改正男女雇用機会均等法を職場に定着させ、男女間の賃金格差是正と均等待遇実現をめざすとともに、妊娠・出産にともなう不利益な取り扱いの解消や、セクシャル・ハラスメントの防止措置の強化、改正時に限定的な取り扱いとなった「間接差別」等、残された問題の解決にむけて努力します。 (3)2008年4月に施行された「改正パートタイム労働法」の3年後見直しに向けて、パートタイム労働者や派遣・契約社員等の賃金や労働条件の実態を把握し、均等待遇にむけた取り組みをすすめます。 (4)社会的な関心をあつめている選択的夫婦別姓制度の導入や、婚外子の相続分与における同等取り扱い、 離婚後300日以内に生まれた子どもの戸籍問題など、民法改正を求めていきます。 3.女性の権利確立とキャリアアップにむけた取り組み (1)働く女性の権利確立をめざす3月の「国際女性デー」、10月の「ディーセントワーク(働きがいのある人間らしい仕事)世界行動デー」、11月の「女性に対する暴力撤廃国際デー」等の全国統一行動に積極的に参加していきます。 (2)出産や子育て等の理由で職場を退職した女性が、再び働きやすい環境を整える必要性が高まっていることから、女性の再チャレンジ支援策の充実を求めていきます。 (3)職場における女性の仕事に対する意識向上のため、女性に特化したテーマ等の講座やセミナーの開催を企画します。 4.家庭的責任を持つ男女労働者の両立支援の推進 (1)現行の「育児・介護休業法」を改正し、連合が求める「両立支援法」の実現(※ 参照)をめざした取り組みをすすめます。 (2)政労使の三者合意にもとづき兵庫県が実施する「仕事と生活のバランス推進事業」を積極的に活用し、女性委員会の諸活動との連携をはかります。 5.連合兵庫女性委員会の組織拡大と交流の推進 (1)女性委員会の取り組みをすすめていくにあたり、連合兵庫の様々な取り組みに対して各構成組織の女性の参加を求め、産業別の枠を越えた交流をすすめます。 (2)女性組合員が生涯を通じて働き続けることができるよう、メンタルヘルス等を含めた女性が抱える諸問題を研修のテーマに取り上げていきます。 (3)すべての連合兵庫構成組織からの女性委員会委員の選出をめざすとともに、役員体制の強化をすすめます。 ※ 育児・介護休業法の改正について 『連合が求める「両立支援法」への主な改正要求』
①男性の育児休業取得促進のための措置を講ずること。 |
【質疑・応答】
◆質問:ただいま提案された2009年度の活動方針(案)だが、昨年度と違う部分を教えていただきたい。
◆回答:女性労働者に関する課題は、一朝一夕に解決するものではなく、昨年度の活動方針から大きくは変わっていません。ただ、あらたに付け加えたものとしては、連合本部方針の「家庭的責任を持つ男女労働者の両立支援の推進」の部分で、現行の「育児・介護休業法」を改正し、連合が求める「両立支援法」の実現をめざすことと、連合兵庫・兵庫県経営者協会・兵庫県の三者合意にもとづいた「仕事と生活のバランス推進事業」との連携をはかっていくことの2点があります。
◆意見:最近、社会問題となっている医療現場の患者たらい回しの件ついて。「奈良県に在住しているが、先日、頭痛をうったえて救急車で搬送された妊婦が、出産する病院が見つからず、結局亡くなるという痛ましい事件があった。このようなことは、兵庫県でも起きているのではないか。連合兵庫女性委員会としても、是非この問題に目を向けてほしいし、兵庫県内の産婦人科医療についての調査をしてはどうか。」
◆回答:貴重なご意見をいただきました。連合兵庫女性委員会として、この問題について委員会協議の中でも取り上げ、必要があれば兵庫県など行政にも協力を求めていきます。
(質疑応答ののち、満場の拍手で決定)
■新役員の選出
◆北野直実:事務局次長(連合兵庫事務局)が、新役員候補者を発表し、満場の拍手で選出しました。
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■退任役員あいさつ
◆今期で退任される役員のうち、当日出席されていた3名の方からごあいさつをいただきました。
■高谷かづ子:前委員長(情報労連) ◆6年間も役員をやらせていただきましたが、企業の枠を越えて活動できたことでいろんなケースに出会え、たいへん勉強になりました。退任後も単組の役員はつづけますので、今後は単組・構成組織の立場で女性委員会の活動を支えていきたいと考えています。長い間、ご指導ご協力いただきまして、たいへんありがとうございました。 ■宇津原稚子:前幹事(基幹労連) ◆普通に働いて生活しているだけでは経験することができない、たいへん貴重な経験をさせていただき、感謝しています。退任しても女性委員会での経験を実生活の活かしていきたいと思います。ありがとうございました。 ■鷲見みどり:前幹事(電機連合) ◆単組活動だけでは出会えない多くの貴重な経験をすることができました。ここで学んだことを今後の単組活動や生活の中で活かしていきたいと思います。皆さん方には、いつも温かくお支えいただき、とても感謝しています。ありがとうございました。 ■退任役員
■高谷かづ子さん(情報労連・NTT労組)
■宇津原稚子さん(基幹労連・三菱重工労組)
■鷲見みどりさん(電機連合・さくらケーシーエスユニオン)
■富永 恵さん(電力総連・関電労組)
■吉田梨紗さん(JR連合・JR西労組)
■五寶由美子さん(全労金・近畿労金兵庫ブロック) |
■総会アピールの採択
◆藤澤美雪:幹事(兵教協)がアピール案を朗読提案し、満場の拍手で採択しました。
総会アピール(案) ~1+1=女性の力 女性のネットワークを広げよう!~ 本日、連合兵庫女性委員会は、第18回総会を開催し、2009年度の活動方針を決定しました。私たちは、本総会を通じ、労働組合における男女平等参画をすすめることによって、男女がともに働きやすい職場環境の確立と仕事と生活の調和をめざし、社会のあらゆる場面に女性の声を届けることができるよう、以下の3つの重点課題に取り組みます。 第1に、家庭的責任を持つ男女労働者の「ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)」施策を推進し、現在、審議されている「育児・介護休業法」改正の実現に向けた取り組みをすすめます。 第2に、改正男女雇用機会均等法および改正パートタイム労働法の周知・徹底をはかり、働く場における格差をなくすため、残された問題や課題把握につとめます。 第3に、連合兵庫「第2次男女平等参画推進計画」にもとづき、全組織に対する統一目標の女性組合員比率に相当する女性役員の配置や、女性役員ゼロ組織をなくすことをめざします。
連合兵庫は、2009年12月に結成20周年を迎えるにあたり、私たち女性委員会としても、連合兵庫と連携をしながら記念事業の推進に協力していきます。
いま、私たちを取り巻く経済および社会情勢は緊迫しています。 労働者が安心して働ける社会を実現し、私たちの仕事や生活を守るためには政治の力が必要です。来る衆議院選挙では、政権交代をめざしともにがんばりましょう。 本総会で決定したことをそれぞれの職場に持ち帰り、本日参加された皆さん一人ひとりが多くの仲間に伝えること、そして、働き続けることに関する問題意識を高めていくことを通じて、男女がともに力をあわせて行動していきましょう。
2008年11月15日
連合兵庫女性委員会第18回総会 |
■閉会のことば
◆総会終了にあたり、新委員長に選出された永井幸子:委員長が次のように就任あいさつを述べ、第1部の総会の幕を閉じました。
女性委員会委員長:永井幸子 ◆2008年はワーク・ライフ・バランス元年ということで、頻繁にこの言葉を 耳にします。 ◆働く人々が生きていく上でたいへん重要な概念だと思いますが、果たして労働組合においてはどうのように進んでいるのでしょうか? ◆今日も休日にかかわらず、このように多数の皆さんに出てきていただいておりますし。 ◆やはり、働く人自身が、ワークとライフのバランスについて考えていくことが大事だと思います。◆今後1年間、いろんな発想にもとづいて女性委員会の活動に取り組んでいきたいと思いますので、よろしくご協力のほどお願いいたします。 |
■講習会
◆総会の第2部として参加者交流行事の『職場のメンタルヘルス講習会』を催しました。玉田聡子:副委員長(ゴム連合)が司会を務め、講師の略歴・資格などを紹介し、講習会 をはじめました。
◆講習 『カラーセラピー講座 色で元気に! 心に効く色 身体に効く色!!』
講師:パーソナルカラーアナリスト 佐野由美子さん
(佐野由美子 AFT色彩検定 商工会議所カラーコーディネーター検定1級、パーソナルカラーアナリスト、パーソナルスタイル アドバイザー、色彩学会正会員、など)
◆講師の佐野由美子先生は、兵庫県生涯学習プラザの紹介で来ていただきましたが、参加者たちは理論と実践の両面からカラーセラピーの実際を学ぶことができ、たいへん有意義で楽しい時間を過ごしました。佐野先生ありがとうございました。