NEWS
第79回兵庫県メーデー神戸中央大会
『労働者の使い捨ては許さない』を合言葉に
第79回兵庫県メーデー神戸中央大会ひらく
◆第79回兵庫県メーデー神戸中央大会実行委員会(連合兵庫・連合兵庫神戸地域 協議会・兵庫県労働者福祉協議会・神戸労働者福祉協議会・兵庫県)は、5月1日(木)、神戸市中央区
開会宣言する高西実行委事務局長 |
◆神戸市内の組合を中心に約10000名の働く仲間があつまり、「格差解消・ワークライフバランスの実現・労働法制の充実・自然環境保全・世界平和・労働者の国際連帯」等々を中心とする、『メーデー宣言』 『STOP! THE 格差社会』 『環境・共生の社会を目指す決議』の宣言・決議を採択しました。
◆式典終了後に全参加者が2グループに分かれてデモ行進し、『宣言・決議』の要点をシュプレヒコールしながら、これらの諸問題に関する連合の方針を市民・通行人に対してアピールしました。
◆また、メーデー式典に先立ち、会場の野球場に隣接する『兵庫県解放運動無名戦士の碑』への献花式が執り行われ、連合兵庫役員や県下労働運動OBが多数出席しました。
【メインスローガン】
☆ 働くものの連帯で「平和・人権・環境・労働・共生」に取り組み、労働を中心とする福祉型社会と自由で平和な世界をつくろう!
☆「STOP!THE 格差社会」安心・安全・公平な暮らしを構築しよう!
実行委員長あいさつ
第79回兵庫県中央メーデー実行委員会委員長 <挨拶冒頭、森本実行委員長の呼びかけで、物故先輩・仲間 の慰霊のため、参加者全員で黙祷を捧げました> ◆労働者の使い捨ては許さない」をかかげ開催された、第79回メーデー開催にあたり、連合兵庫を代表して連帯の挨拶を致します。 ◆いま日本では、雇用形態間、産業間、企業規模間、地域間における労働者の所得格差が拡大し、二極化はさらに進んでいます。パートや派遣、有期契約、派遣労働者等の非正規雇用の労働者は1700万人を超え、全雇用者の3分の1に達し、生活保護水準以下の劣悪な労働条件で働くワーキングプアも増加しています。 ◆一方、正規雇用の労働者も恒常的な長時間労働によって心身ともに疲れており、ワーク・ライフ・バランスの実現とは程遠いものです。メーデー参加の全ての皆さん!私たちは、安心・安全に暮らせる社会づくりを目指し、次の取り組みをすすめていかなければなりません。
◆第1は、雇用形態間の格差拡大を阻止するため、参加保障と働き方のルールを再構築することです。 ◆今、国会では、税制をはじめとする基本政策めぐり、激論が闘わされており、大きな政治的転換期を迎えつつあります。いつ何があっても対応できる準備を進め、私たちがめざす安心して働き、暮らすことのできる「労働を中心とした福祉型社会」を実現させるため全力をあげていかなければなりません。
◆連合は、「平和・人権・労働・環境・共生」に取り組んでいきます。すべての働く者の
連帯で、労働を中心とする福祉型社会と自由で平和な世界をつくるため、ともに頑張りましょう。
|
来賓あいさつ
兵庫県知事 井 戸 敏 三 ◆平成20年度は非常に不安定な状況で始まりました。しかし、わたしたちが果たすべき役割をしっかりと果たしていけば、明るい展望が拓けると確信します。兵庫県政は皆様とともに前を見据えて努力し、着実な前進をとげていきたく思っています。本年は県下で重要なイベントがおこなわれるが、世界とのつながりを改めて認識する機会になると思います。産業・雇用・福祉・文化、それぞれの分野の充実をめざし、元気で安心の兵庫をつくっていくため、きびしい財政状況だが、あの震災を乗り越えた元気で明るい未来を築いていきたい。 神戸市長 矢 田 立 郎 ◆米のサブプライムローンの破たんにより投機マネーが流入し、市民・県民 生活に破壊的な影響を及ぼしており、大きな憤りを感じています。また、バイオエタノール燃料の開発が盛んだが、世界に1日1ドル以下で生活している人々が12億人もいるという状況下で、貴重な食料をそんなことに費消してしまって良いものか疑問に思う。自らの生活を問い直し、疑問に対しては声をあげていかないと、現代社会の狂った面を矯正できない。環境や暮らしを守るために力を合わせて取り組んでいきたい。
民主党兵庫県連代表 辻 泰 弘 ◆社民党の今西代表も見えており連合兵庫友誼政党を代表してごあいさつします。昨年は統一地方選挙・参議院選挙と絶大なご支援をいただき、また各種選挙でも力強いご支援をいただきました。感謝します。 政府のガソリン暫定税率強行採決による再議決で、われわれの力不足を感じている。やはり参議院の多数だけでは限界があり、権力の本質は衆議院にあります。ここに控えている衆議院予定候補たちに圧倒的なお力添えをお願いいたします。首相がかわっても政府の本質は変わらない。力を合わせて、働く者の政治を実現しよう。 |
来賓紹介
近畿労働金庫兵庫県本部本部長 全労済兵庫県本部理事長 兵庫県労働者住宅生協代表 兵庫高齢・退職者連合会長 部落解放同盟兵庫県連合会委員長 民主党兵庫県第1区 民主党兵庫県第2区 民主党兵庫県第3区・衆議院議員 民主党兵庫県第12区・衆議院議員 ※他に各級議員多数出席。一括紹介。 |
嶋 田 輝 男 北 条 勝 利 竹 本 貞 雄 浜 上 力 赤 松 賢 宥 浜 本 宏 向 山 好 一 土 肥 隆 一 山 口 壮
|
メーデー宣言
提案者 連合兵庫神戸地協議長 酒 井 行 雄 ◆われわれは本日、働くものの祭典「第79回兵庫県メーデー・神戸中央大会」を開催した。 ◆今日、実感のない景気回復の過程で、雇用形態をはじめ産業間、企業規模間、地域間における労働者の所得格差の拡大、二極化が進んでいる。 ◆われわれは、働き方の改革で「仕事と生活の調和」(ワーク・ライフ・バランス)の実現をめざし、働き方と所得の二極化、格差の固定化・拡大にストップをかける。 ◆今後、最低賃金の大幅引き上げをはじめ、労働者のための派遣法の見直し、時間外割増率引き上げ、社会保険の完全適用など、働くもののワークルールの確立を求めていく。 ◆さらには、安心できる社会保障制度や公正な税制改革を求め、労働者のための政策実現のために、来たる衆議院選挙で与野党逆転を勝ち取り、政権交代を実現していく。 ◆一方、世界は平和と安全を脅かす情勢が続いている。イランや北朝鮮の核開発問題、イラク情勢の不透明化、さらには北朝鮮拉致事件やビルマなどの人権弾圧、チベットにおける問題や国内における米軍基地問題など重大な課題が山積している。 ◆われわれは、核兵器廃絶と世界の恒久平和の実現、人権侵害救済のため訴え、行動していく。メーデーは国際連帯の日である。 ◆今こそ、すべての働く者 の連帯で「平和・人権・労働・環境・共生」に取り組み、労働を中心とする福祉型社会と自由で平和な世界を実現することを宣言する。 ◆すべての労働者が立ち上がり、格差是正を求めて、「労働者の使い捨てを許さない・STOP!THE格差社会」を力強く訴えていく! ◆第79回メーデー 万歳! 2008年5月1日 第79回兵庫県メーデー・神戸中央大会 |
特別決議 STOP!THE格差社会 提案者 神戸労福協会長 渡 辺 智 教 ◆競争至上・市場万能主義がもたらした、行き過ぎた規制緩和政策は、企業の競争力優先、収益優先のための「使い勝手の良い労働」を求め、また企業による総人件費抑制を目的とした、正規労働者から非正規労働者への置き換えは、格差・二極化を招き、同時に労働者間の分断という構図をもたらしている。 ◆その結果、貧富の差を測るための目安のひとつとされる指標「ジニ係数」は、過去最大となった。加えて、小泉、安部、福田政権と続く「構造改革路線」は、格差拡大を助長し、国民生活の安心・安全を脅かす結果を招いている。 ◆今、「労働を中心とした福祉型社会」の確立に向けて、労働運動と労働組合の存在感ある活動が問われている。 ◆それは、「すべての人に働く場を保障し、公正な賃金、労働時間、均等待遇など社会的基準がはりめぐらされ、労災や失業、疾病や老後など、いざという時に生活を保障するセーフティネットが組み込まれ、個々人が社会の構成員として活躍できる機会が確保され、ともに責任を担うことができる社会」の実現に向けた労働組合の活動である。 ◆わたしたちは、すべての働くものの労働条件向上、「生活と仕事の調和」の実現、職場における男女平等の実現など「人間尊重の労働」の確立を目指さなければならない。全ての働くものの連帯で、労働の二極化に歯止めをかけ、労働法制の改悪を許さず、あらゆる社会的格差是正向けて、「STOP!THE 格差社会」を第79回兵庫県メーデー・神戸中央大会の名において決議する。 2008年5月1日 第79回兵庫県メーデー・神戸中央大会 |
特別決議 環境・共生の社会をめざす決議 提案者 連合兵庫会長代理 小倉義彦 ◆ 2008年5月、「G8環境大臣会合」及び「G8環境大 臣会合・マルチステークホルダー対話集会」が神戸で開催される。 ◆地球規模での環境悪化が進む中で、生命の基本である水や自然環境の保全は、国際的な協力体制で初めて達成されることは言うまでもない。 ◆1997年12月、京都において地球温暖化防止会議が開催され、「京都議定書」がとりまとめられた。しかし、温暖化は今日もなお依然として進行しており、世界的な異常気象の増加、台風の大型化が進むなど深刻な問題となっている。 ◆市場経済化、金融化、情報化が地球の距離を短くし、グローバル化をすすめてきた。グローバル化は世界の貿易を拡大し、雇用を増加させてきたという反面、貧困層の増大を初めとする格差を拡大し、地球環境の悪化といった大きな負の側面を引き起こしている。 ◆経済至上主義、競争の原理にのみ立つのではなく、持続可能な社会の実現こそ、いま、われわれに問われている課題である。 ◆連合は、「労働を中心とした福祉型社会の実現」を掲げ、格差社会を是正し、連帯や共感が重視される社会の実現をめざす。 ◆その実現は、環境に対する確固とした取り組みが前提でり、省資源・省エネ・リサイクルをはじめとした循環型社会システムの構築や農山漁村の活性化にむけた取り組みに全力をあげる。 ◆持続可能な社会への道は、いま大きな岐路にたたされている。働くものの団結とその総意で、環境、共生の社会実現に向けて全力をあげていくことを、ここに宣言する。 2008年5月1日 第79回兵庫県メーデー・神戸中央大会 |