会長あいさつ

兵庫高齢・退職者連合
会　　長　浜上　　力

◆昨年は統一地方選挙にひきつづき参議院選挙を闘い、熱暑のなかを県下各地でたいへんなご努力をいただき、大きな成果をあげることができました。選 挙区の辻さんは記録的な得票で当選、比例区も組織内候補全員当選という快挙をなしとげました。◆結果、参院で与野党逆転を果たし、現在の政治状況を生みだし、ネジレ国会での対応を含めて民主党の政権担当能力に国民の関心が集まっています。民主党の精進と活躍を期待したいと思います。

◆４月1日から「後期高齢者医療制度」がスタート。「宙に浮いた年金５０００万件問題」も未解決のまま、保険料の天引きとか制度の不徹底や通知の不備など非難ごうごうです。通称を「長寿医療制度」にするなどのネーミングの問題ではなく、制度自体がもつ考え方に異論ありと強く主張しなければなりません。

◆兵庫県の緊急財政再建の発動も、唐突の感が拭えませんが、「緊急対応」の必要性があるにしても、高齢者の生活条件や生活環境は厳しくなる一方であり、そこへのシワ寄せを最小限にとどめるよう努力することが肝要です。

◆高齢者の生活条件は、年金・税制の改悪、生活必需品の高騰など、たいへんな状況に置かれています。昨年実施した１５０万署名活動の実効性をあげるため、中央・地方が組織の総力をあげて取り組んでいくことが強く望まれます。このことを念頭にこの１年を頑張っていきたいと思います。

日本高齢・退職者団体連合
事務局長　阿　部　保　吉

◆昨夏の参院選では、兵庫県選挙区で１００万票を超える成果をあげられ、こ の１年間のご活動もあわせ、ご努力に対し敬意と感謝を表したい。

◆「公的年金制度、医療保険制度の充実および税制改正を求める署名」は、全国で１５７万６０００名の署名を得、さる２月２８日に厚生労働省に提出しました。

◆そうした活動の結果、野党共同で後期高齢者医療制度の廃止法案を衆院に提案してもらうことができました。

◆この制度は高齢者を後期・前期などと区別することで分断し、新たな格差・差別を生みだすものです。

◆この廃止法案はこの国会では通らないかもしれないが、中長期的な活動としてとらえ、必ず全面撤廃もしくは大幅改正を実現していきたい。

◆そうした政策制度の要求実現のためにも、きたるべき衆院総選挙に対しては、組織一丸となって民主党中心の政権を樹立すべく努力していきたい。力をあわせて頑張りましょう。

連合近畿ブロック高齢・退職者連絡会
代表幹事　三ツ木　宣　武

◆結成１５周年といいますと、あの阪神・淡路大震災でご苦労された方々が、 そのごリタイアされて、ここに参集されているケースも多いのではないかと拝察します。ご労苦に敬意を表します。

◆高齢・退職者連合というのは、別の視点からすると年金生活者の会と言うこともできます。わたしたちの生活は、国の政策やら行政のあり様に大きく影響を受けます。

◆そのため、政治の闘いを強化し、高齢者が安心して暮らせる社会をつくらねばなりません。力をあわせて、わたしたちの政権をつくり、社会をつくっていきましょう。

日本労働組合総連合会兵庫県連合会
会　　長　森　本　洋　平

◆日本社会は、２極化・格差拡大が指摘されて久しく、連合が主導して格差是 正に取り組んでいるが、残念ながら思うような結果が得られていない。逆に格差が拡大しているのではないかと危惧するくらいです。

◆とりわけ、低所得者や年金生活者・高齢層の、医療問題などに深刻な影響を与え始めているとの報告もあります。

◆そんな中、追い討ちをかけるように後期高齢者医療制度が実施されましたが、これは高齢者の生活を圧迫するたいへんな悪政だと思っています。

◆高齢者にとっては、年金・介護・医療問題は切実な問題です。

◆介護保険法も改正されましたが、それで制度が充実するかと思いきや、逆に低賃金や劣悪な労働条件のためにヘルパーさんや介護士さんの離職が増え、介護事業者そのものが経営危機にさらされている状況です。

◆年金・医療問題を含め、連合兵庫は安心・安全の社会づくりへ頑張ってまいりますので、ひきつづきご指導・ご協力のほどお願いいたします。

◆国会では衆参ネジレ状況をうけて、与野党がしのぎを削っています。道路特定財源の問題も少々唐突な感じがしますが、ともかく国土交通省の出先機関の税金の無駄遣いには、憤懣やるかたない気持ちです。

◆昨年１１月に、「労働契約法」「最低賃金法」が参議院で修正のうえ、可決成立しました。完全に満足できる内容ではないにしても、着実にわたしたち働く者の政策制度課題が前進している現れではあると思います。

◆世間の耳目は、国会運営・政局にあつまっている感がありますが、わたしたちはそうした表面的な現象ではなく、勤労者・国民に大きな影響を与えるであろう公務員制度改革、労働基準法改正案のゆくえ等々、政策制度課題の問題にこんごとも注意深く見守っていきたいと思います。

◆難問山積ですが、現・退一致協力し、前進してまいりたいと思います。共に頑張りましょう。

神戸市長　矢　田　立　郎

◆社会がお金中心の価値観になって、めちゃくちゃな乱れ方をしています。世 界の貧富の差も広がる一方です。日本でも少子高齢化がすすみ、これまでの延長上の政策展開では対処しきれなくなってきています。

◆神戸市でも、地方財政の再生に力を注いでいかなくてなりませんが、市民の暮らしのためという目標を見失わないよう、不断の自戒が必要だと思っています。

◆国から財政立て直しのための制度改革がすすめられているが、それが国民生活を困窮させることのないよう努力していきたい。

◆昭和４８年からつづけている敬老パスの問題も、財政的に改革を要する状況に至っており、制度を維持・継続していくためにはどのような努力が必要なのか、いろいろ検討中です。財政と福祉が両立するような方向での制度改革を目指していきますので、ご理解をたまわりたく思います。

　役職名　 

 就　任　者

 出　身　組　織　・　役　職

相談役

幹　事 

役職名

就　任　者

退　任　者

 出　身　組　織

幹　事 

小酒　博和

狩野　重治 

幹　事 

森下　種己 

金本　敏博 

 JR西労組退職者協議会

２００８年度活動方針（案）

は　じ　め　に

　長期にわたる自民党政権により、戦後築きあげてきた福祉制度全般が後退しています。
　年金課税強化にともない介護保険料・健康保険料・住民税などが大幅にアップしました。さらには、定率減税の廃止に加えて本年４月より「後期高齢者医療制度」の導入により、高齢者の生活を取り巻く環境はますます厳しく、毎日の生活に圧迫感が増大しています。
　目下のところ、社会保障の拡充は困難で厳しい状況にありますが、高齢者の安全・安心を目指して、結成１５周年１６年目の活動を力強く進めなければなりません。
　組織拡大の活動は「連合兵庫」の支援、協力のもとにすすめ、自らの力量も高めながら「現・退一致」で諸活動を推進します。

１．基本的な活動の考え方

⑴　日本高齢・退職者団体連合および連合近畿地方ブロック高齢・退職者連絡会の方針にもとづき、活動を推進します。

⑵　連合兵庫とその構成組織・地域協議会と連携を密にして、活動の充実をはかります。

⑶　年金・医療・介護などの社会保障制度の充実を求める活動をすすめます。 

⑷　兵庫高齢・退職者連合の組織の充実と拡大に取り組み、会員相互の親睦を深める活動の充実をはかります。

２．具体的な活動の進め方

⑴　２００７年７月に開催された日本高齢・退職者団体連合の第１１回定期総会で決定された運動方針および組織代表者会議で決められた方針に沿って活動をすすめることを基本として以下のことについて取り組みます。

　　① マクロ経済スライドの廃止を含む年金制度の改善と被用者年金の一元化への取り組み
　　②「後期高齢者医療制度」見直しを含む医療保険制度改善に対する取り組み
　　③ 第３期介護保険制度に対する取り組み
　　④ 公的年金等控除の引き上げと老年者控除の復活を含む税制改善に対する取り組み
　　⑤ ９．１５高齢者集会への参加
　　⑥ 組織の強化・拡大の取り組み

⑵　連合近畿地方ブロック高齢・退職者連絡会の総会および幹事会の決定にもとづいて活動をすすめます。その他関連する会議・行事にも積極的に参加して連携を深めます。
　また、本年度兵庫県で開催予定の幹事会と研修会についても協力していきます。

⑶　政策・制度要求への取り組みは、高齢者福祉の充実と地域における福祉サービスの向上を求めて兵庫県に要請します。
　要請に際しては、連合兵庫との緊密な連携をとり、相互の役割分担を明確にして政策の実現を目指します。
　このためには、政策・制度にかかる研修会などを開催して、行政の担当者や民主党・県民連合ならびに連合兵庫政策フォーラムとの意思疎通をはかります。

⑷　国政選挙および兵庫県下における各種の選挙については、連合兵庫の政治活動方針に沿って兵庫高齢・退職者連合も積極的に取り組みます。

３．当面する取り組み

⑴　囲碁・将棋大会の開催
　本年度は、結成15周年記念事業の一環として現役の皆さんにも参加を求めて開催します。

　　「将棋大会」
　　　　　と　き　　２００８年　６月　７日（土）９：００ ～
　　　　　ところ　　みなとじま会館

　　「囲碁大会」
　　　　　と　き　　２００８年　６月　８日（日）９：００ ～
　　　　　ところ　　みなとじま会館

⑵　解散・総選挙に備えて
　昨年の参議院議員選挙で民主党は参議院第１党に躍進し、与野党の逆転を果たしました。
　政権担当能力が問われていることを肝に銘じて研鑽・努力が求められます。
　昨年来の国会審議を通じて、常に解散・総選挙が噂される状況が醸し出されています。高齢者の豊かな生活と安全・安心を求めて強力な政治参加が今ほど必要なときはありません。
　兵庫高齢・退職者連合も、連合兵庫の推薦する候補者の全員当選をめざして現役と協力しながら活動をすすめ、政策・制度の要求実現に結びつく体制づくりに大きく寄与したいものです。

４．加盟組織拡大の取り組み

特別決議（案）

後期高齢者医療制度の早期撤廃を求める特別決議

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　提案者：石井代議員（JR総連）
　わたしたち高齢者は、戦後の混乱期から日本の復興に携わり、懸命に頑張 ってきました。
　本年４月１日より後期高齢者医療制度が実施されました。この制度に対して、わたしたち兵庫高･退連は大きな危惧と不安を覚え、実施反対を掲げて取り組んできました。
　いま現実に起きている問題として、対象となる７５歳以上の高齢者に、いまだに新しい保険証が届いていない状況があり、その反面で、年金からの保険料の天引き通知は届いているという状況に対して、舛添厚生労働大臣は、テレビをとおして「保険証が届いていない方は、古い保険証で結構です。免許証でもかまいません」と言い、「ネーミングが悪ければ長寿医療制度に変える」などと言っています。
　このようなご都合主義、身勝手な言い分、ずさんな政策・政治をおこなう政府自民党に対し、われわれは強い怒りをもち、直ちにこの制度を撤廃するよう、兵庫高齢・退職者連合第１６回定期総会の名をもって強く要求するものです。
　右、決議する。
　２００８年４月１５日

兵庫高齢・退職者連合第１６回定期総会

 総　会　宣　言（案）

　　　　　　　　　　　　提案者＝藤原事務局次長（兵庫郵政）

　私たち兵庫高齢・退職者連合は、本日ここに第16回定期総会を開催し、加盟組織の力を結集し新年度を力強く前進することを決定した。

　政府与党は、改革・規制緩和の名のもとに、年金・医療・介護など社会保障制度を改悪し、高負担と給付の削減、年金課税の強化、定率減税の廃止など高齢者に対する負担増をおし進めてきた。

　安倍内閣から福田内閣になっても、この政治の流れは少しも変らず、むしろ貧富の差はより一層拡大し、あわせて地域間格差拡大が加わり、日本の将来に大きな不安を生じさせている。

　こうした状況を背景に、昨年７月に実施された参議院議員選挙において、国民は政府与党に対し厳しい怒りの回答を突きつけ、これ以上政府与党の思い通りにさせないという政治の流れを変える大きな機運がわきおこった。

　あの参議院議員選挙の結果のみで、直ちに私たちの要求が前進するものではない。引き続き運動を強力に進め、今回実現した政治の流れをより確かなものにすることが、課せられた大きな責務である。

　私たち兵庫高齢・退職者連合は、豊かで安心して暮せる社会づくりにむけて「現・退一致」の運動を引き続き強化していくことをここに宣言する。

　２００８年４月１５日

兵庫高齢・退職者連合第16回定期総会

 結成１５周年記念レセプション

辻：連合兵庫事務局長

◆社会正義の追及、世の中の不条理に立ち向かう取り組みが、連合の中にあっても希薄化しているのではないかという反省もあります。あらゆる分野で広がりつつある格差問題、そこから生じている社会のヒズミ。こうした勤労者・生活者にとっての厳しい現実を直視して、積極果敢に立ち向かっていかなくてはなりません。現役と諸先輩方のパワーの結集、つまり「現・退一致」の運動をさらに推進し、すべての県民・市民が幸せを実感でき、明るい将来を思い描けるような世の中に変革すべく、ひきつづき連携を強めていきたいと思います。
◆いま国会では、道路特定財源をめぐる議論がヤマ場を迎えています。自公政権は、構造改革の名のもとに「負担増・給付削減路線」をひた走り、勤労者・年金生活者の生活を犠牲にするような政策を押し付けてきています。このような状況下で、道路だけが聖域化されるような結論は許されるものではありません。
◆また「後期高齢者医療制度」のスタートにともない、年金から保険料が天引きされます。民主党は「ウバ捨て山よりひどい制度だ」と制度撤廃を求め、攻勢を強めています。
◆このように、昨年の「年金不信」に加え、医療制度をめぐる不信・不満はいまやピークに達していると言っても過言ではない状況です。
◆こうした意味からも、きたるべき衆院総選挙においては、現・退一致のパワーを発揮し、なんとしても「政権交代」を実現させたいと思います。力を合わせて頑張りましょう。

鵜崎：神戸市副市長

◆少子高齢化がすすみ、日本の社会は大転換期を迎えています。◆政治の設計変更が迫られている状況と言えますが、こうした中で厳しい生活条件に置かれている人々が取り残されることがないよう、細心の心配りが必要だと思います。◆あの阪神・淡路大震災時に発揮された、他人の心を信じ、他人を思いやる、そういう心が、いまたいへん大事になっているのだと考えます。◆市民力を高めて、社会を改革していきたいと思います。

嶋田：近畿労金兵庫県本部長

◆福祉事業団体は、これまではどちらかというと現役の組合員を対象としたサービス展開が中心でしたが、今後は退職者の方々や、未組織の方々をも視野に入れた事業展開にも重点を置いていきたいと考えています。◆すべての生活者のサポーターとして存在意義を認められる組織であるよう、ますます努力してまいります。

齋藤：兵庫県副知事

◆結成１５周年ということは、結成直後に大震災に遭われ、未曾有の試練をみんなで乗り越えて来られたわけです。それは、現在の社会の課題を先取りしたような試練だったと思います。◆高退連は、あの震災の時に取り組んだ高齢者問題を先取りした結成だったわけです。◆いま、兵庫県の財政も厳しい状況に陥っていますが、想像的復興を掲げて苦しい財政下でも、借金をしてでも復興に取り組んできた結果でもあります。◆こんごについても、厳しい状況下であっても、少子高齢社会に対応する施策をすすめていきたいと思っています。◆力を合わせて、この困難な状況を克服していきたいと思います。

水岡：参議院議員

◆昨年は、統一地方選挙・参議院議員選挙に対する絶大なご支援に、心より感謝申し上げます。◆おかげさまで参院選で大勝し、与野党逆転を実現することができました。その結果としての現在の政治状況は、たいへん緊迫したものですが、政権交代に対する期待が国民のあいだで高まるという現象も起こしていると言えます。◆ちかぢか行われるであろう衆議院総選挙に必ず勝って、政権交代を実現し、すべての国民にとって安心・安全な福祉社会を建設していきたいと思っています。いっそうのご支援をお願いいたします。

北条：全労済兵庫県本部理事長

◆４月１日、改正された生協法が実施され、同じ土俵で外資と闘うことになります。勤労者の安心・安全の共済としての使命を再度見つめなおし、よりいっそう役に立つ共済を目指していきたい。◆不手際により、共済金支払が未払いのケースが生じました。４月中に完済いたしますが、深くお詫び申し上げます。◆現役中心のサービス展開でやってきましたが、こんごは退職者の方々をも対象としたサービスを開発、事業展開していきたいと思っています。

杉尾：兵庫県会議員

◆統一地方選挙・参議院選挙で絶大なご支援をいただき、大きな成果を生んでいただきました。そのことが今日の参議院における政治状況につながっています。◆政治は国民の命、福祉を保障していかないといけないが、政府にはこの認識が欠けている。◆つぎの衆院選挙では必ず勝利して、政権交代につなげていきたい。安心・安全な社会づくりへ、いっしょに闘っていきましょう。

前島：神戸市会議長

◆昨年の統一地方選挙でのご支援に感謝するとともに、市民の負託にこたえるべく責任を感じながら全議員一生懸命頑張っていることをご報告申し上げます。◆敬老パスの問題は、経営的・経済的課題もさりながら、福祉重視の立場から激変は避けるべきと判断。激変緩和措置として、そうとうな譲歩を市当局から引き出すことに成功しています。◆５月に神戸で環境サミットが開催されますが、環境に優しい街として神戸を世界にアピールしていきたいと思っています。◆暮しよい街づくりへ、力を合わせて前進していきましょう。