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08春季生活闘争開始宣言集会
「非正規も正規も働く仲間」
賃金改善・働き改革でワーク・ライフ・バランス
08春季生活闘争開始宣言集会ひらく
◆2月5日(火)、神戸市教育会館大ホールに、各構成組織・地域協議会から代表参加約200名をあつめ
司会:森脇副事務局長 |
開会のことばを述べる宮内副会長 |
◆ついで、主催者代表あいさつに立った森本会長が後掲のようなあいさつを述べ、◆その後、連合本部から講師に招いた團野久茂総合労働局長から「2008年『連合』春季生活闘争の重点課題」について約90分にわたり説明を受けました。
◆辻事務局長が、「連合兵庫2008春季生活闘争・当面の方針」と「連合兵庫2008中小共闘センター結成」について提案、満場の拍手で確認しました。
◆集会のしめくくりとして、連合兵庫青年委員会の高橋幹事(全水道)が『闘争開始宣言』を朗読提案、割れんばかりの拍手で採択。
◆閉会にあたって、森本会長のリードで出席者全員でガンバローを三唱。連合が掲げる「誰もが幸せになれる人間らしい生活の実現」に向け、職場・地域での闘いに全力を傾注していくことを誓い合い、三々五々会場をあとにしました。
■主催者代表あいさつ
主催者代表あいさつ 連合兵庫会長:森本洋平 ◆いまここに2008年春季生活闘争開始を宣言するとともに、ご参集の皆さん、ならびに全構成組織組合員、さらには全ての働く仲間とともに、心あわせ力あわせを誓い合い、闘争の勝利を目指したいと思います。 ◆わたしたちは、昨年にひきつづき本年も、『反転』を合言葉に、労働分配率の反転をはじめとした目標達成に、総力を結集していきます。組合員の皆さんの全員参加を強く要請します。 ◆おりしも、株安・円高・原油高という逆風が吹きつつありますが、このような呱呱の事象に左右されることなく、公正な配分を引き出し、格差是正が実現できるよう、智恵と力を結集して闘い抜かねばなりません。 ◆経営側は「総額人件費抑制」に固執し、横断的なベースアップは過去のものであると首長している。 ◆しかし、わたしたち連合は、経済状況や企業状況を無視した無茶な要求をしているわけではなく、誰が考えてもバランスの崩れた配分を見直し、公正・公平な配分に戻すべきだと主張しているだけです。そのことが、結果として日本経済の景気浮揚につながると判断しているからです。 ◆企業業績が伸びているときは瞬間的に収益と賃金総額とのバランスが変動し、労働分配率が一時的に下がることがあるのは理解するが、賃上げが追いついていないために下がった分配率が回復しないという事態が5年も6年もつづき、65%前後であった労働分配率が60%を切ってしまっている現状が問題だと言っているのです。 ◆「雇用の維持・拡大」「施策実行は労使協議が前提」「得た成果は公正に分配」と謳った、「生産性3原則」はどこへ行ってしまったのか。企業が得た利益が国の末端まで行き渡っているのか、冷静に観察すれば応えは明らかです。 ◆このような状況を踏まえて、わたしたち連合兵庫は本部方針にもとづき、労働分配率の反転と内需拡大のため、賃金改善にこだわりながら積極的に取り組んでいきます。 ◆また、格差拡大に歯止めをかけるため、中小共闘を強化するなかで格差是正・処遇改善のために、その責任を果たしてまいります。 ◆さらに、ワーク・ライフ・バランス実現に向け、割増率の引き上げ、労働時間短縮に取り組むとともに、パート・非正規の処遇改善、底上げを目指し、全総力を結集して、積極的な闘いをすすめことを誓い合いたちと思います。 ◆労使双方が真摯な論議で公正配分やルールづくりをすすめ、真面目に働く者が雇用や将来bに不安を抱えなくて済む社会を創り出していかなければなりません。 ◆おわりに、連合兵庫は2008春季生活闘争において、産別タテ組織と地方連合ヨコ組織がコラボレーションによって相乗効果を発揮するなかで、中小共闘、割増共闘を強化し、格差社会からの脱却に向け、未組織を含めた全雇用労働者の底上げ、時間外割増率の引き上げを目指すことを宣言します。 |
■「2008年『連合』春季生活闘争の重点課題」について
講師:連合本部 團野副事務局長(総合労働局長)
Ⅰ 2008年春季生活闘争に望む「連合」の基本的な考えかた
1.2008春季生活闘争の役割と基本スタンス
2.すべての組合が取り組むべき課題(ミニマム運動課題)
Ⅱ 今次景気回復の実相と日本経済・社会の抱える課題
1.持続する経済成長の陰で、今なにが起きているのか
①実質経済成長率の推移
②今次景気回復の特徴
③マクロ生産性と一人当たり人件費
④マクロの労働分配率の動向
⑤減少した賃金所得(国民所得)と分配構造の変化
⑥マイナスとなった家計の純利子所得と企業への所得移転
⑦正規労働者と非正規労働者の推移、所定内賃金水準の推移と水準低下
⑧年収分布の動き(拡大する低所得層)
⑨規模別の時間外及び休日労働の現状
2.日本経済・社会の抱える課題と対応
①内需主導・生活重視型の経済社会への転換(成長至上主義からの脱皮)
②グローバル化のもと、進展する対外経済構造変化への対応
③加速する少子高齢化に対応するための若者や女性・高齢者の労働力問題
Ⅲ 2008年版・経団連「経労委報告」に対する反論と見解
1.08年版・経営労働政策委員会報告の内容(日本型雇用システムの新展開と課題)
2.今次の経労委報告に対する「連合」見解
Ⅳ 2008春季生活闘争方針の具体的な取り組み課題
1.政策制度の課題(最低賃金、派遣法改正、労働基準法、セーフティーネットなど)
2.賃金改善、格差是正の取り組み(含む有志共闘やパート共闘)
3.底上げをはかる最低賃金の取り組み
4.ワーク・ライフ・バランスの実現に向けた働き方の改革(含む割増共闘)
5.取引関係の改善と公契約に係わる運動展開
6.闘いの進め方
■連合兵庫2008春季生活闘争について
「連合兵庫2008春季生活闘争・当面の方針」
「連合兵庫中小共闘センター結成」
提案者:辻事務局長
【基本姿勢】
◆2008春季生活闘争は、労働分配率の反転と内需拡大のため、積極的に要求、果敢に交渉をしていかなければならない。兵庫県における経済雇用状況においても業種間・企業規模間・地域間でのバラツキが見られ依然として厳しい環境にあると言えるが、積極的に賃金改善を獲得することが必要であり、生活関連商品の価格上昇傾向からも生活を防衛するため、パート労働者・非正規労働者等の処遇改善、底上げが急務となっている。
◆また、中小地場労組の格差拡大に歯止めをかける闘いを進めていく必要がある。このような格差是正や処遇改善のために、組織労働者としての役割と責任を果たしていくことと、春季生活闘争の成果を通じて格差社会から公平・安心・安全な社会への転換をめざしていかなければならない。
◆さらには、パート労働者・非正規労働者等の処遇改善、底上げを目指し、また、長すぎる労働時間を是正するため総労働時間の短縮と、割増率の引き上げでワーク・ライフ・バランスの実現を目指すために連合本部方針を基本として闘いを進める。
【連合兵庫の闘いの進め方】
1.闘争機関の設置
(1)2月5日開催の第2回執行委員会において連合兵庫春季生活闘争方針を決定し、直ちに春季生活闘争本部を設置する。
(2)闘争本部は、闘争本部長に会長、副本部長に会長代理、闘争本部構成員として副会長、闘争本部事務局長に事務局長を配置する。
(3)春季生活闘争本部の下に、構成組織の自主的な参加による「中小共闘センター」を設置する。センターは、地域ミニマム運動課題の徹底と賃上集計、各種情報提供やその共有化を行いながら中小・地場労組への闘争支援を行う。
(4)2008春季生活闘争におけるパート共闘及び割増共闘については、連合本部方針及び構成組織との連携を取りながら情報発信を基本に取り組みを進める。
2.効果的な相場波及と中小・地場共闘の強化
(1)要求書は原則として2月末までに提出する。
(2)3/12~15:主要産別・先行組合集中回答ゾーン
3/17~29:中小組合集中回答ゾーン
3/31~4/5:第一次解決促進ゾーン
4/14~19:第二次解決促進ゾーンを基本とし、地域共闘体制の強化をはかる。
(3)効果的な相場波及に結びつけるため、産別は主要組合の平均的・標準的な賃金カーブ維持分や定期昇給相当分を公開する。各組合は協力して情報の開示に努める。
(4)上記の活動を進めるための情報提供としての兵庫県下における賃金改定等の速報の定期的発信と地域激励行動を強化する。
(5)各地域協議会における情報交換と共有化を前提に地域での中小・地場共闘での活動の展開を目指す。地協構成組合への情報提供と地協役員による激励行動等の実施。
(中略)
7.労働関係法制および非正規労働者(派遣・請負等)と有期雇用契約労働者の課題に対する取り組み
※労働関係法制関係の周知徹底・課題等の認識の共有化の取り組みを進める。
○パート労働法改正
○最低賃金法改正
○雇用対策法・地域雇用開発促進法改正
○雇用保険法等一部改正
○労働契約法(新法)
○労働者派遣法改正に向けて
8.政策・制度要求実現の取り組み
格差是正、地域の雇用創出・安定化等に向け、政府予算案の重点配分を求めるとともに、以下の政策・制度課題の実現をはかる。
(1) 格差是正のための法整備等
①最低賃金の中期的な引き上げ推進
②労働者保護の視点での派遣法改正
③時間外労働の割増率の引き上げ(労働基準法改正)
(2) 誰もが安心して暮らせるための社会的セーフティーネットの整備等
①信頼ある社会保障制度(年金・医療・介護制度、雇用保障と社会保障制度との連携等)の確立
②不公平税制の是正(所得再分配機能の強化)
(3) 公務員制度・公務労使関係の抜本改革と労働基本権の確立
<スローガン>
「非正規も正規も働く仲間」
賃金改善・働き改革でワーク・ライフ・バランス
○ 生活できる最低賃金を!
○ ワーク・ライフ・バランスに向けた割増賃金の引き上げを!
○ 働く者のための派遣法改正を!
○ 非正規労働者の底上げと均等待遇を!
○ すべての働く者に社会保障の適用を!
―格差社会の脱却―
誰もが幸せになれる人間らいしい生活の実現
『STOP!THE格差社会キャンペーン』第2弾 2007年11月~2008年6月
労働者の使い捨ては許さない!
生活できる賃金、働きがいのある仕事、安心の社会保障を!
◆具体的な取り組みと行動について
(1)「なんでも労働相談ダイヤル」春季生活闘争強化月間
2月を強化月間とし全国一斉相談【2月14日~17日】にあわせ集中期間の設定
1)実施時間 2008年 2月11日(祝・月)~ 2月17日(日)【7日間】
2)受付時間 午前10時~午後6時まで
3)設置場所 連合兵庫に専用電話を設置し、16~17日に元町周辺で街頭相談を計画
4)相談体制と相談員の要請
(2)2008春季生活闘争総決起集会・全県一斉街頭総行動
1)連合兵庫2008春季生活闘争・政策制度要求実現総決起集会・街頭行動
と き 2008年 3月 8日(土)11:00~
ところ 神戸 東遊園地
内 容 兵庫県中央総決起集会(デモ行進等の街頭行動を行う)
2)各地域協議会は、集会・街頭行動を3月8日を中心に各地協の実状に応じて行う
※3月上旬~3月8日(土)~中旬
(4)連合兵庫・地域協議会懇談会
連合兵庫事務局と各地域協議会三役との懇談会の実施
2月を中心として各地域協議会と調整の上、順次実施
(5)構成組織訪問
春季生活闘争情報交換等での産別(構成組織)訪問活動の計画
(6)春季生活闘争情勢報告
日 時 4月上旬 ※連合本部春闘情報報告集会(3/31)を受けて激励行動を行う
(7)各地域・地区一斉成組織激励行動
日 時 3月31日(第1次解決促進)~ 4月14日(第2次解決促進)~
※各地協において、構成組合への激励行動
(8)情報の発信について
①中小共闘センターによる賃金改定・労働条件改定情報を発信する。
②各地域協議会においても情報発信の立場から積極的な情報の発信を行う。
③連合兵庫情報発信について
■闘争開始宣言
連合兵庫2008春季生活闘争開始宣言 提案者:高橋英樹(連合兵庫青年委員会幹事・全水道)
◆景気回復期間が「いざなぎ景気」を越え戦後最長といわれるが、私たちの生活実態はどうであろうか。労働分配率は5年連続で低下し、平均賃金にいたっては9年も連続して低下している。 2008年2月5日 連合兵庫2008春季生活闘争 開始宣言集会 |