TOP >>NEWS

NEWS

第11回組織拡大実務者研修会ひらく

非正規労働者の権利擁護と組織化に向けて

連合兵庫第11回組織拡大実務者研修会ひらく

071127sokakujitumushakenshuukai006.jpg
◆11月27日(火)、連合兵庫2F大会議室で、構成組織・地域協議会の組織担当者ら約50名を集め、第11回組織拡大実務者研修会をひらきました。

◆森本組織担当部長の司会ですすめ、主催者を代表して村上副会長(組織拡大特別委員会委員長)があいさつに立ちました。


 ■主催者代表あいさつ

村上昇副会長(組織拡大特別委員会委員長)

◆組織拡大のとりくみは、大きく2種類の方法ですすめている。1つは、加盟組合の関連組織に対する働きかけであり、もう1つは、パ 071127sokakujitumushakenshuukai024.jpg ート・派遣など批正労働者の組織化です。
◆関連組織への働きかけは成果が上がっており成功しているといえるが、問題は非正規労働者の組織化のほうで、対象者へのアプローチに苦労している現状です。
◆全国的な組織率は18.7%まで落ち込んでいるが、これは、労働力構成の中で非正規層が拡大する中で、それを組織化できていないことが一因です。◆連合本部では非正規労働センターを創設し、こんご連合運動の最重要課題として非正規労働者の処遇改善や組織化にとりくんでいくことにしています。◆本日は連合本部より講師に松本組織拡大アドバイザーをお招きし連合の「組合作り・第4次アクションプラン21のとりくみ」 についてお話をしていただくことになています。また、構成組織の方からのご報告もあります。
◆組織拡大に特効薬は無く、一朝一夕にはすすみませんが、皆さんと一緒に学び、地道な活動をつづけていきたいと思います。


◆連合本部作成の組織拡大ビデオ「基礎研修・組合づくりからはじめよう」を上映。そのあと、松本アドバイザーによる基調講演に入りました。
 ■基調講演

講師    連合本部組織拡大対策局
  松本純一:組織拡大アドバイザー

(講演の骨子のみ)

◆パート・有期契約労働者の組織化について


Action1  パート・有期契約労働者の職場実態を知る。
Action2  組合加入への効果的なアプローチとシナリオをつくる。
Action3  組合の機関会議(執行委員会・大会等)で組織化方針を周知していく。
Action4  組合加入に対する障害を分析し、問題解決の処方箋を示していく。
Action5  加入後のフォローアップと意見反映できる体制をつくる。


◆つづいて、連合兵庫ならびに構成組織における組織拡大のとりくみついて、下記のとおり報告があり、また連合兵庫組織拡大アドバイザーから「労働相談からの組織拡大への現状」について報告を受けました。
 ■組織拡大のとりくみ

連合兵庫(土肥淳二:事務局長代理)

071127sokakujitumushakensyuukai012.jpg ◆プロジェクト会議に構成組織から担当者を出していただき、組織拡大アドバイザーや事務局だけでなく、多くの人々の協力を得ながら、組織拡大のとりくみを進めてきました。2006年の第2次アクションプログラムをスタートさせ、2万人の組織拡大を目標にとりくんできたが、現在までに目標の半分程度を達成。最終年度の2008年度中に2万人に到達できるようがんばっています。
◆この第2次の結果を検証し、第3次アクションプログラムを作成、とりくんでいくことになります。
◆連合兵庫としての具体的な組織拡大活動は、①フリーダイヤルでの持続的な相談活動。②年2回の労働相談集中受付週間の設定。③未加盟組織など具体的なターゲットを設定しての活動。④年3回の組織拡大実務者研修会の開催。
◆組織拡大を継続的かつ実効性をもつとりくみとするため、組織拡大特別委員会での中長期目標とその実行段階における問題点の整理をおこなうとともに、組織拡大プロジェクトの充実強化をはかっていきたいと考えています。


自治労兵庫県本部(金森多恵:臨職協議長)

071127sokakujitumushakensyuukai015.jpg ◆非正規の有期契約労働者は、ほとんどが半年~1年の契約で働かされており、収入は何年努めても正規の新入者と同じ程度でほとんど上げてもらえない。
◆それでも、仕事は正規労働者と同じものをこなし、同様に責任感のもとに働いています。
◆しかし、有期雇用ということで雇用不安は常態で、なにかあると真っ先に整理の対象にされています。そういう労働者が全国の公務職場に40万人~45万人くらい働いています。
◆また、自治労としても近年、組織の減員がつづいており、非正規の組織化がすすまないと労働組合として成り立たなくなってしまう。
◆ただ、啓発活動の効果からか、最近になって自発的組織化の動きがでてきており、労組経験の無い人がほとんどなので、議案書のつくりかた、集会のもちかた、労組法・労基法などの学習の指導にとりくんでいるところです。


UIゼンセン同盟兵庫県支部(酒井孝芳:組織部長)

◆組織拡大活動の2本柱を設定して、具体的なとりくみ 071127sokakujitumushakenshuukai020.jpg を進めています。1つ目は、企業内の組織拡大で、パートタイマーなどの組織化で、2つ目は新規組織拡大で未加盟組織の加盟促進や未組織の組織化にとりくんでいます。現在は5組合ほどをターゲットに設定して、具体的な働きかけをおこなっているところです。
◆組織拡大の活動は、UIゼンセン同盟の職員が中心になってすすめることは当然ですが、それにくわえ単組在籍者などから選抜した非専従オルグの活用もおこなっています。
◆組織拡大は人と人が接触するところから始まるわけで、そのため人材確保は浮上に重要で、年1回オルグ養成講座をひらいて新規オルガナイザーの養成に努めています。

■労働相談からの組織拡大への現状

労働相談の現状(奥田裕子:連合兵庫アドバイザー)

071127sokakujitumushakenshuukai022.jpg ◆11月12日(月)~18日(日)のあいだに「労働問題なんでも相談ダイヤル集中受付週間」を設定し、該当相談を含めて、期中に42件の相談がありました。
◆そのうち、2名が連合兵庫ユニオンに個人加盟し、1件が組合づくりを前提としたとりくみをすすめていくことになりました。
◆相談内容から見ると、就業規則の不備や社会保険制度の悪用などの問題が多く、従業員を国民年金に加入させたうえ事業主が保険料を負担して会社負担を軽くすませていたケースもありました。
◆総じて、労働組合がないことが無用なトラブルを生じさせており、相談対応でも必ず「根本的解決には労働組合づくりは欠かせない」とアドバイスしています。


連合兵庫の取り組みと対応(牛房操:連合兵庫アドバイザ)

071127sokakujitumushakenshuukai018.jpg ◆企業側が労組法や労基法をまったく知らなかったり、または無視したりして、トラブルの原因をつくっている。それに対して、相談者に少しでも法的知識があれば対抗できるわけだが、法律を知らない人がほとんどです。また、法的知識があっても、実際に抵抗すれば報復として解雇通告を受ける。これらを防ぐには、労働組合をつくるしかないわけです。
◆働く人々の法的知識を高めていきつつ、組織化のとりくみをすすめている現状です。
◆働く人々が、「絶対に組合をつくる!」と強い意志ですすめたところでは、組合づくりは必ず成功しています。こんごとも、未組織の人々にそういう気持ちをもってもらう活動をすすめると同時に、その気持ちを支えていける活動をすすめていきたいと思っています。
◆また、組織拡大には、具体的成果のにあるなしに拘わらず全構成組織がとりくんでいただき、連合兵庫全体の運動にしていきたいと考えています。


■閉会あいさつ(村上副会長)

◆研修会をひらいたから即、組織化がすすむというわけではありませんが、労働組合の存在以後がかかっている問題なので、強い気持ちで、息長く、取り組みをすすめていきましょう。本日は多数ご参加いただき、まことにありがとうございました。一緒にがんばりましょう。

(以上)