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安全衛生委員会が研修会ひらく

心の健康づくり! メンタルヘルス教育のあり方

安全衛生委員会が研修会ひらく


060720No'2anzeneiseikenshuukai004.jpg連合兵庫安全衛生委員会は、(財)兵庫勤労福祉センターと共催で、7月20日(木)、県中央労働センターに構成産別・地域協議会の担当役員など約150名をあつめ、第2回安全衛生研修会をひらきました。研修会は2部構成で、第1部は活水女子大学健康生活学部教授:永田耕司さんによる講演『心の健康づくり! メンタルヘルス教育のあり方』、第2部は『行政・企業・労組におけるメンタルヘルスの取り組み』をテーマにパネルディスカッションをおこないました。 060720No'2anzeneisaikenshuukai007.jpg
永田さんの講演では、「働く人々のメンタルヘルスをすすめる上では、ラインケアが最も重要だと考えるが、その観点から労働組合が果たせる役割は大きなものがある」と述べ、「相談の持ち込み先や、コーディネーター役として」の労組活動の重要性を強調しました。また、『心の不健康状態』に陥るのは、いかにも弱々しい感じの人よりも、むしろ『自分だけは大丈夫。この人だけは大丈夫』と思われているような人のほうが深刻なダメージを受けているケースが多い、と注意を喚起しました。「そういう人のほうが、オールオアナッシングになりやすい」「どの人も心身の不調を引き起こす可能性があるという相互認識が重要」とのことでした。
講演の一環として、ロールプレイ演習をおこない、参加者を3~4人ごとにグループ分けして、クライアント役・カウンセラー役・観察者として配役し、相談への対応を実戦的に学びました。講師の指導では、カウンセラーは相談に対して回答を与えるのではなく(答えが与えられると、その当否は別にして、話が終わってし 060720No'2anzeneiseikensyuukai012.jpg まう)、なるべく話がつづくような応対をするべきとのこと。そうすれば、クライアントは「自分の話を聞いてくれる。悩みを理解してくれる」という気持ちになれる。クライアントは既に精一杯ぐがんばって限界に達しつつあるので、くれれも「頑張れ」などと、むやみに励ましてはいけないとのこと。
ロールプレイ演習後の参加者たちの感想は、「回答しないのは難しい、どうしても自分の判断・価値観を押し付けるようになってしまう」と、カウンセリングの難しさを再認識したものが多いようでした。


パネルディスカッションは、次の各氏でおこないました。
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 コーディネータ:西野氏
コーディネーター
  ○ 西 野  方 庸  連合大阪労働安全衛生センター事務局長
パネリスト
 ○ 永 田  耕 司   活水女子大学健康生活学部教授
 ○ 高 瀬  昭 夫   兵庫労働局労働基準部労働衛生課長
 ○ 安 富  隆 義   連合兵庫事務局長
 ○ 是 安  徳 人   電機連合松下電器産業労組ホームアプライアンス支部委員長
 ○ 阪 本     修   全国一般兵庫地方本部書記長


 ◆
安富「永田先生が『ラインケアが大事』と話されたが、連合方針でもそれを強調している。働く人の不調は同僚が真っ先に察知できるのでは。その意味で労組の役割は重要だし、また心の不調の多くが人間関係に原因があるとすれば、労組が解決できることも少なくないはずだ」
060720No'2anzeneiseikensyuukai033.jpg是安「自殺者が年間3万人もいる。交通事故死は8000人を切ったのでは。交通事故死撲滅運動は盛んだか、自殺防止のほうは今ひとつ力が入っていない感じをうける。行政の積極的な対応を要望する」
阪本「過重労働が大きな要因だ。パートの増加、雇用形態の変化は、正規雇用労働者の労働の高密度化・長時間化として負担増につながっている。また、成果主義による競争激化で職場の人間関係がこわれ、 ストレスの要因になっている。働き方・職場のあり方を再構築が必要で、労組の責任は重い。」
◆高瀬「過重労働対策については反省もある。労働時間短縮・休日増について法整備もすすんでいるが、安全衛生の問題はすぐに成果が現れにくい。息の長いとりくみが必要なので、みなさんがたのご協力・ご努力をお願いしたい」

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 パネリストのみなさん。左から、永田・高瀬・安富・是安・阪本の各氏。

永田「これを「やればOKという決定的な方法は見出しにくい。とにかく何かやっていこうという姿勢が大事。みんなが一緒になって考えていく、いろんな人を巻き込んで、共通の問題意識をもって一緒にすすんでいくことが大事だ。その面では、労働組合はコーディネーター役として適任だ」
阪本「パネリストが質問するのはおかしいが1つ。ケアについて大企業は産業医や専門家を配置して対応しているが、中小では対応できない。行政として何か手をうってもらいたい」
高瀬「地域産業保健センターの活用など考慮していただきたいことはいろいろあるが、企業規模間格差があることは確かなので、いまの要望は今後の課題として検討していきたい」
研修会の最後に、土肥連合兵庫副事務局長が「まじめな人、努力する人、やさしい人が、人知れず心の不調を抱えている状況があるが、労働組合は『気づき』や『相談』の体制づくりに大きな役割を果たせる。職場から犠牲者を出さないために、有効なケアシステムを構築していきましょう」と結び、今後も適宜、この種のテーマで研修の機会をもっていくことを約束しました。